海外プロが教える「夢の音楽の仕事を得るのに必要な3つの条件」

海外プロが教える「夢の音楽の仕事を得るのに必要な3つの条件」

今回は、音楽プロデューサー・オーディオエンジニアのJustin Collettiが語る「僕が夢の仕事を辞めた理由」をまとめました。

この記事ではこのうち「夢の音楽の仕事を得るのに必要な3つの条件」の部分をまとめています。

Justinは長年音楽業界でプロとして活躍しており、音楽プロデュース、ミキシングエンジニア、マスタリングエンジニア、音楽大学の講師など、幅広い分野で活躍しています。

そんな彼が、「夢の音楽の仕事を得るのに必要な3つの条件」を解説します。

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夢の音楽の仕事を得るのに必要な3つの条件

音楽に限りませんが、何かを仕事として成立させるには、次の3つが必要です。

・スキルや才能
・あなたが楽しめること
・上記の2つに対してお金を払ってもいいと言ってくれる人

この3つがそろっているなら、それはあなたにとって「夢の仕事」になるでしょう。

プロの音楽家になりたいなら会社員として働く方がいいか?

「会社の方針と自分の方針のバランスを取る方法は?」という質問をいただきました。

会社などの組織に所属していると、社内政治があったり、会社の方針に100%賛同できないまま仕事をすることもあります。

あくまで僕の場合はですが、「その会社・組織を離れる」という対処法を選びました。

そもそも、会社・組織というのは必ずしも悪いものではありません。

家族だって、お母さんとお父さんと自分・兄弟がいる1つの組織です。

問題なのは、上場企業などの大きな規模の会社に所属するケースです。

株をより多く持っている人が決定権を持つことがありますが、その人が必ずしも心の底からその事業を応援したい・もっとよくしたいと思っているとは限りません。

ウォーレン・バフェットのように、企業理念やビジョンをしっかり考えて熱意を持って投資をしてくれる人が株主であれば、その企業は大きく成長できます。

しかし「売上第一で、企業理念やミッションは二の次」という人が権利を持ってしまうと、いずれは誰か・何かを傷つけるような企業になってしまいます。

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プロの音楽家になりたいなら会社と個人、どちらの働き方がいいか?

会社(法人)は、政府から補助金を得られたり、業界全体から信用を得られたりすることもあります。

企業買収によって、より効率的にユーザーにいい製品・サービスを届けられることもあります。
※例えばNative Instruments社やPlugin Alliance社は、プラグインメーカー会社を買収して共同開発をしたり、自社のサイトでより効率的に販売していたりします

しかし、そもそも経営することは大変なことなので、このような恩恵を得ずに経営しようすると、誰か・何かを傷つけることでしかお金を得られなくなります。

そのため、上場企業に行くよりは非上場企業など、より小さな規模の会社に所属した方がいいかもしれません。

とは言え、非上場企業であっても、クリエイターにとっては息が詰まるような組織もあります。

結局どれも良し悪しがあるので、一概に「上場企業だからダメ」「小さな会社だからダメ」とは言えません。

音楽のプロになるには「自分に合ったプロセスを構築する能力」が必要

音楽のプロになるには「自分に合ったプロセスを構築する能力」が必要です。

例えば、人によっては毎日ルーティンワークをこなす方が合っていることがあります。

同じプロセスを何回も繰り返すことで、より効率良く行動できる方法を発見するのが楽しいと感じる人がこれに当てはまります。

作曲やミキシングにおいても同じで、プロの人は「最も効率よく質の高い仕事をする方法」を探すために、自分に合ったルーティンや手順、スケジュールを自ら研究しています。

自分の性格や能力に合った方法で仕事をするために、まずは仮で計画を立てて、その手順を何度かやってみて、改善できるところは改善して、よりよい方法を見出していくのです。

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「DTMのテクニック」だけでなく「ロードマップを作るスキル」が重要

音楽のプロの人たちは、楽器の弾き方やソフトを使うテクニックをたくさん知っていますが、実はそれだけでは不十分です。

音楽のプロになるには、そのような小さなテクニック1つ1つだけでなく、ロードマップを作るスキルも必要です。

例えばミキシングなら、「EQを使う方法」「明るい音を作るためのテクニック」だけではなく「理想の楽曲に仕上げるための全手順」を構築するスキルも必要です。

テクニックを何百個知っていたとしても、何のテクニックを、どの順番で、どのようにすれば理想のミキシングに仕上がるのかを知っていないと、ミキシングは終わりません。

加えて、作業工程の全体像が見えていないと、効率よく作業を進めることもできません。

逆に言えば、作業工程=ロードマップを作れている人は、ムダを省き、必要なことだけを必要なだけ実行して作業を進められるのです。

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余談:ギターが弾けないギターコレクターの話

僕は若い頃にギターを売る仕事をしていて、お店にはギターが好きな人が来店していたのですが、中には「ギターは全然弾けないギターコレクター」もいました。

基本的に、ギターはメジャーなタイプを3~4つぐらい買えば十分楽しめます。
ストラトキャスター、レスポール、テレキャスター、SGなど

そのため、12個もギターを持っているような人はギターがとても上手くて、ギターにかなりこだわりがある人が多いです。
ただし、そのレベルの人は数少ないでしょう

しかし、そのような人の中には「自分はギターが弾けない」という事実を目の当たりにしたくないがために、どんどんギターを買ってしまう人もいます。

実は、意外にもこのような人は多いのです。

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夢の仕事であっても辞めていい

僕はこれまで、有名音楽スタジオのアシスタント、音楽大学の教授、ミキシングエンジニアなど、昔から夢だった仕事や楽しい仕事だと信じていた仕事も辞めています。

辞めた理由は、どれも「障害物」を感じたり、失望したからです。

話で聞いている方が、実際にやってみるよりもずっと素晴らしい職業に見えているだけというときもあります。

このようなときは、「独立した方が学べること多いと思い始めた」「学生のためにならない方法を使って経営している学校に失望した」など、何か心に引っかかるものがあります。

ずっと夢だった仕事だからと言って、無理に続ける必要はありません。

心に引っかかる「障害物」があるなら、辞めてもいいのです。


以上がJustinによる「僕が高収入の音楽の仕事を辞めた理由」でした。

当サイトでは他にもプロになることの大変さやプロになる方法についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓

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