初心者向け・正しいエレキギターの選び方【あなたに合うのはどのタイプ?】
- 2025.04.06
- ボーカル・楽器演奏

今回は、プロギタリストのRhett Shullが解説する「あなたに合うギタータイプはどれ?」をまとめました。
アメリカ・ナッシュビルを拠点に活動するプロギタリストのRhettが、数あるエレキギターの中から自分に合うギター選ぶためのポイントを3つ解説します。
記事の最後にはRhettがおすすめするギターも紹介しますので、ぜひチェックしてみてください!
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初心者がエレキギターを選ぶときのポイント3つ
初心者がギターを選ぶときのポイントは、大きく分けて3つあります。
・スケール弦長(ブリッジからネック上部までの長さ)
・ピックアップ
それでは、1つずつ解説していきます。
初心者がエレキギターを選ぶときのポイント1.ボディースタイル
初心者がエレキギターを選ぶときのポイント1つ目は「ボディースタイル」です。
エレキギターの場合、ボディースタイルは大きく分けて3パターンあります。

・セミホロウボディー
・ホロウボディー
これらの主な違いは「ギター本体にどれだけ空洞があるか」で、これによって出る音に違いがあります。
ホロウボディーが最も空洞部分が大きいので、ジャズのようにあたたかみや柔らかい感じが欲しいときにおすすめです。
逆に力強い音が欲しいときは、ソリッドボディーがおすすめです。
ギターのボディースタイル:ソリッドボディー
最もよく見られるタイプのギターです。
他の2タイプとは異なり、ギター本体に空洞が全く空いていないタイプです。

ギターのボディースタイル:セミホロウ(セミアコースティック)
ソリッドボディーとホロウボディーの中間にあたるタイプです。
楽器を正面から見たとき、左右に細長い穴が空いています。
ホロウ(Hollow)は英語で「空洞」という意味があります。
次にご紹介する「ホロウボディー」よりも空洞部分は少なく、楽器の一部だけが空洞になっています。

ギターのボディースタイル:ホロウボディー
セミホロウよりも空洞部分が多く、ほぼアコースティックギターのような構造になっています。

空洞部分が多いため、ギター本体をコンコン叩くとアコースティックギターと同じような音がして、弦を弾いたときも弦の音がより大きく響くようになっています。
アンプを使って演奏しても、他のタイプよりもより木材の感じが出て、あたたかみのある音になります。
ジャズなどに向いているタイプです
ちなみに今ご紹介しているホロウボディーのギターは「Black Falcon」というモデルで、とてもいい音がします。
ホロウボディーのギターのデメリット
ホロウボディーのギターには1つデメリットがあり、アンプを使って大きく弾くと、フィードバック音が大きくなります。
ギター本体が非常に響きやすい構造になっているので、アンプを使ったときに響きすぎてしまうことがあります。
ソリッドボディーとセミホロウボディーの方が、このフィードバックの問題はかなり少ないです。
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初心者がエレキギターを選ぶときのポイント2.スケール弦長
初心者がエレキギターを選ぶときのポイント2つ目は「スケール弦長」です。
スケール弦長とは、ブリッジの部分からネックの一番上までに張れる弦の長さのことです。

メーカーによってスケール弦長の傾向は異なり、例えばフェンダー社の方が長めで、ギブソン社の方が短く設計されていることが多いです。

スケール弦長が長い方が弦がキツめに張るので、指でしっかり弦を抑えないと音がしっかり出にくくなります。
また、フレット同士の間隔が少し広めです。
スケール弦長が短い方が、弦の張りがゆるいので弦を抑えやすく、フレット同士の感覚が狭いです。
スケール弦長が短いギターをおすすめする人
ギブソンスタイルのようにスケール弦長が短いギターは、手が小さい人や早弾きする人におすすめです。
スケール弦長が短い方が、少ない力で弦を押さえやすく、フレット同士の間隔が狭いからです。
スケール弦長が長いギターをおすすめする人
フェンダースタイルのようにスケール弦長が長いギターは、手が大きく力の強い男性の方などにおすすめです。
スケール弦長が長い方が、フレットを押さえるのに力が必要で、フレット同士の間隔が少し広いからです。
初心者がエレキギターを選ぶときのポイント3.ピックアップ
初心者がエレキギターを選ぶときのポイント3つ目は「ピックアップ」です。
ピックアップは弦の振動をキャッチして電気信号に変えるための横長のパーツで、ギター本体に3つほど並んでいることが多いです。

ギターの音質に直接関わる非常に重要なパーツで、「どんなピックアップのギターを使うか」によって音が大きく変わります。
ピックアップの種類は、大きく分けて3種類あります。
ピックアップの種類1.シングルコイル

例えば上記画像のピックアップを見ると、マグネットが6つ横に並んでいるような形をしています。
これら1つ1つのマグネットは銅線をぐるぐる巻いて作られており、シングルコイルのピックアップは1本の銅線を使ってコイルが作られています。
昔から使われている構造で、クリアでパンチのある音が特徴です。
ピックアップの種類2.P-90(シングルコイルの一種)
シングルコイルピックアップとして有名なタイプには「P-90」があります。
P-90タイプのピックアップは、他のピックアップに比べてより前に強く出るようなサウンドになります。

ピックアップの種類3.ハムバッカー

ハムバッカータイプのピックアップは、2つのシングルコイルをまとめて巻くタイプのピックアップです。
シングルコイルのピックアップを使うと「60サイクルハムノイズ」が発生することが多いのですが、ハムバッカータイプの方がこのノイズが少ないです。
特にロックで使われることが多いのが、ハムバッカータイプの「PAFピックアップ」です。

ギブソン社が開発したピックアップで、特に中音域にパンチが出るピックアップです。
ハムバッカータイプのピックアップをおすすめする人とは?
ハムバッカータイプのピックアップは、特にロックを演奏する人におすすめです。
音量とパンチが出やすいので、ロックのような力強いサウンドが欲しいときにうってつけです。
ピックアップの場所を変えると音も変わる
ちなみにギター本体のレバー(セレクター)を操作すると、使うピックアップの場所を変わり、ギターの音も大きく変わります。

例えばこの白いギターの場合は3つのシングルコイルが使われていますが、ピックアップの場所は5ヶ所から選択できます。
1つ目のピックアップ、1つ目&2つ目のピックアップの中間、2つ目のピックアップ、2つ目&3つ目のピックアップの中間、3つ目のピックアップの5ヶ所
シングルコイルピックアップがよく使われるのは、ストラトキャスターのほかにテレキャスターがあります。

例えばこのテレキャスタータイプのギターには2つのピックアップがついており、ピックアップセレクターでは3ヶ所から選択できます。
1つ目のピックアップ、1つ目&2つ目のピックアップの中間、2つ目のピックアップの3ヶ所
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ギター選びにルールも正解はない
ここで1つ覚えていただきたいのが、どんな音楽にどんなタイプのギターやパーツを使って演奏してもいいということです。
「ロックだからこのタイプのギターじゃなきゃダメ」というルールはありません。
あくまでも「このギターはこういう音がする」「こういう音を出したいなら、このギターが合うかもしれない」という目安ですので、自分がいいと思ったギターを選んでOKです。
エレキギター選びで迷ったら?選ぶときの最も重要な基準とは?
ここまでで、ギターのパーツや構造の特徴についてご紹介してきました。
しかし世の中にはたくさんのギターがありますので、ある程度の特徴や構造を知っていても迷ってしまうこともあるでしょう。
もしエレキギター選びで迷ったら、ぜひ「フィーリングと弾き心地」に注目してください。
ギターを選ぶとき、よくやりがちなのが「見た目が好きかどうか」で選ぶことです。
確かに見た目も大切なのですが、「演奏しやすいか?」「手や腕が疲れないか?」「重たくないか?」など、弾きごこちやストレスの大きさも重要です。
ギターは眺めるものではなく、実際に手に取って演奏するものです。
そのため「思わず手に取りたくなるデザインかどうか」だけでなく「ずっと演奏していられるほどの弾き心地であるかどうか」もよくチェックしてください。
「絶対にレスポールじゃなきゃイヤだ!」「俺はテレキャスター派だから他のタイプは絶対に弾かない」と種類を限定してしまうのではなく、できるだけいろいろな種類のギターを見て、実際に触って体験してみることが重要です。
このようにさまざまな体験を通して選んだ1本のギターは、あなたの人生において大切なパートナーになることでしょう。
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プロギタリストおすすめのギター(値段・タイプ別)
最後に、今回の解説者・Rhettがおすすめするギターと、初心者向けのギターセットを値段とタイプ別にご紹介します。
3つのポイント「ボディータイプ」「スケール弦長」「ピックアップ」を考えながら、ぜひお気に入りの1本を見つけてみてください。
※2025年時点での価格を掲載しています
初心者向けおすすめギターセット(付属品多数、1~2万円程度)
プロギタリストおすすめのギター
3万円台:SQUIER社「Affinity Series Stratocaster」
6万円台:SQUIER社「Classic Vibe 50s Telecaster」
6万円台:Epiphone社「Les Paul Classic」
9万円台:FENDER社「Player Stratocaster」
12万円台:FENDER社「Player II Telecaster」
13万円台:FENDER社「Fender Vintera Series Stratocaster」
17万円台:FENDER社「Vintera Series Telecaster」
27万円台:GIBSON社「Les Paul Standard」
43万円台:GRETSCH社「Falcon」
以上で「初心者向け・正しいエレキギターの選び方」の解説は終了です。
当サイトでは他にもギターの選び方やギター練習に関する記事をまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください。
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