【音楽ジャンル】ソウルとは?どんな音楽?【1970年代~現代編】
ソウルにはどんな歴史があるの?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
今回はPart3(最終回)として、1970年代から現代のソウルと「ネオソウル」について解説していきます。
「ソウル」と聞いて、なんとなくのイメージはあっても、具体的に「これがソウルの特徴だ」と言葉で言える人はなかなかいないのではないでしょうか?
この記事を読んで歴史や特徴を知ることで音楽制作にも活きていきますので、この機会にぜひ理解を深めてください!
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1970年代から現在までのソウル
Motown Records所属のMarvin GayeやMichael Jackson、Stevie WonderやSmokey Robinsonは、現在ではどちらかというとポップスとして考えられているものの、ソウルの発展に大きく貢献しました。
1970年代前半になるまでには、ソウルはサイケデリックロックや他のジャンルに影響を受けるようになります。
James Brownなどのアーティストは、ソウルをファンクへと導き、Parliament-FunkadelicやThe Metersが誕生していきます。
他にも、The CommodoresやEarth, Wind and Fireなどが有名になりました。
Earth, Wind & Fireの「September」は日本でも有名な楽曲です。
1970年代の間、Hall & OatesやTower of Powerなどの「Blue-Eyed Soul(白人アーティストによるソウル)」がメインストリームでヒットを遂げ、「新世代」「City Soul」のアーティストとして活躍しました。
ソウルの音楽番組
アメリカでは、1971年にDon Corneliusをホストとするテレビ番組「Soul Train」が誕生します。
この番組では、過去数十年間の間にリリースされたさまざまなソウルの楽曲を紹介していました。
この番組は2006年まで続き、1980年代にヒップホップがソウルを追い抜いて以降もなお続いていました。
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「クワイエット・ストーム」スタイル
ディスコやファンクのアーティストたちが1970年代後期や1980年初期にヒットを記録する一方、ソウルは「クワイエット・ストーム(Quiet Storm)」のスタイルに向いていきます。
クワイエット・ストームとは現代R&Bの一種で、なめらかでロマンティック、ジャルの影響を受けたスタイルのことです。
ゆったりとしたテンポややわらかなメロディーを用いたクワイエット・ストーム・ソウルは、フュージョンやアダルトコンテンポラリー(ヘビーなバラード)から影響を受けています。
アダルトコンテンポラリーの一例↓
ジャズフュージョンの一例↓
EW&FやThe Commodores、Con Funk Shunなどのファンクバンドのアルバムにも、クワイエット・ストームの楽曲がいくつか入っています。
この時代に成功したアーティスト
この時代に成功したアーティストとしては、Smokey Robinson、Jeffry Osbourne、Peabo Bryson、Chaka Kahn、Larry Grahamが挙げられます。
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ディスコ・ファンク後
ディスコやファンクが1980年代前半に低迷した後、ソウルはエレクトロミュージックに影響を受け始め、生音感がなく、より艶やかなサウンドになっていきます。
これが結果的に「コンテンポラリーR&B(現代的R&B)」となり、元々の「リズムアンドブルース」のスタイルとはかなり違ったサウンドになります。
ネオソウルとは?
ソウルにもさまざまな「ソウル」がありますが、この一つに「ネオソウル」というサブジャンルがあります。
1994年ごろにアメリカで誕生したネオソウルは、1970年代のソウルのボーカル・アレンジを、ヒップホップのビートや詩的な間奏部分のあるコンテンポラリーR&Bとブレンドさせたスタイルです。
ネオソウルで最も特徴的な要素は、深みのある(もしくはミュートした)ファンキーベースやドラム(リムショットやスネア)との間に、Fender RhodesやWurlitzerのエレクトリックピアノのパッドサウンド(Pads)をメロウでグルーヴィーに取り入れている部分です。
Rhodeのピアノサウンドは、サウンド全体を温かみのある、オーガニックなキャラクターにする効果がありました。
Fender Rhodes
Wurlitzer
以上でソウルミュージックに関する解説は終了です。
当サイトでは他にも音楽ジャンルに関する解説記事をまとめていますので、音楽ジャンルについて知識を深めたい方はぜひこちらもご覧ください↓
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