今回は、PUNKADEMIC Courseが解説する「オーケストレーションとは?」をまとめました。
実際に音楽大学でもオーケストレーションを教えている解説者本人が、「オーケストレーションとは何か?」についてわかりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
オーケストレーション(Orchestration)とは?

オーケストレーション(Orchestration)とは、「オーケストラ用に作曲すること」と「オーケストラ音楽をよりよく聞かせること」の2つに分けられます。
1つ目の「オーケストラ用に作曲すること」は、映画音楽など特定のシーン向けに、オーケストラの楽曲を作ることです。
2つ目の「オーケストラ音楽をよりよく聞かせること」は、DAWやプラグイン・音源などのツールを使って、その音楽を「いい音楽」にすることです。
音楽大学で教わるオーケストレーションの内容2つ

音楽大学では、昔からこれら2つのことについて教わる傾向があります。
・インストゥルメンテーション(Instrumentation)
・オーケストレーション(Orchestration)
インストゥルメンテーション(Instrumentation)とオーケストレーション(Orchestration)

「インストゥルメンテーション」は基本的に最初に教わるもので、音楽で使う楽器がどのように動くかを学びます。
一方「オーケストレーション」では、音をどのように作っていくかを学びます。
絵に言い換えると、インストゥルメンテーションでは「絵具の種類や色」について学び、オーケストレーションでは「その絵具や色をどのように混ぜ、どのような色を作っていくか・塗っていくか?」を学びます。
オーケストレーションの知識が必要になるシーン

例えば「ピアノで書かれた曲をフルオーケストラ版にする」というときや、「管楽器四重奏の曲を、フルオーケストラ版にする」というときなどに、インストゥルメンテーションとオーケストレーションの知識が必要になります。
このとき、「異なる多くの音を、いかに組み合わせて音楽を作っていくか?」が重要なポイントです。
オーケストレーションの例
例えば、ブラームスの「Symphony No.1 in C Minor. Op. 68」の楽譜を見てみましょう。

4本のホルンパートがあり、楽譜上では2段に分けられています。

基本的に上の段の方が高い音域を担当しますが、ここではなぜ音域が低い方(in E)が、音域が高い方よりも高い音程でメロディーを担当しているのか、疑問に思いませんか?
低い音域を担当するのなら、高い音域の方(in C)に演奏してもらえればいいと思うでしょう。
これもまた、オーケストレーションの知識があると論理的に説明したり、意図的にこのようなオーケストレーションにすることができるという良い例です。

他にも、バイオリンが2本あり、オクターブ違いで演奏しています。
このオクターブ違いでの演奏をするとどんなサウンドになるのか、フルートなどの同じ音域の楽器と合わせるとどんなサウンドになるのか…
オーケストレーションではそれを考えていくのです。
以上で解説は終了です!
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