【音楽ジャンル】ファンク(Funk)とは?どんな音楽?【ベース編】
ファンクにはどんな歴史があるの?
このような疑問にお答えする内容です。
今回はPart3として、ファンクにおけるベースの特徴ついて解説していきます。
Part6: ファンクにおけるボーカル・歌詞・ホーンセクションの特徴
Part8: ファンクの歴史(1960年代、James Brownの活躍)
Part9: ファンクの歴史(1960年代後半〜1970年代前半)
Part10: ファンクの歴史(1970年代、ジャズファンク)
ファンクは音楽的にも歴史的にもとてもおもしろいため、このシリーズは長編になっていますが、読み進めれば必ずどこかで面白さがわかってきます!
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ファンクにおけるベースの基本的な特徴
強めのギターリフとベースライン(エレキベース)を使うことによって、ファンクでは強烈なグルーヴ感を生み出しています。
ファンクの楽曲では、ベースは曲の中心として使われており、「フック(Hook)」も担当しているため「最もベースラインが目立つスタイル」とも呼ばれているほどです。
初期のファンクの特徴
初期のファンクのベースラインはシンコペーション(8分音符のシンコペーション)が使われていますが、ニューオリンズファンクよりも「より前に行くような感覚」があり、ルート音に対する長3度の音に加え、ブルーススケールの音が使われていました。
(ブルーススケールは「1 b3 4 b5 5 b7」ですので、これにメジャー3rdを足して「1 b3 3 4 b5 5 b7」となります。)
以降のファンクでは、16分音符のシンコペーション、ブルーススケール、繰り返しのパターン(オクターブの移動やより広いインターバルを利用したものが多い)がよく使われています。
ファンクのベースラインは、「繰り返しのパターン」「変わらないグルーヴ感」「休みなく続けて演奏」「スラップベース・ポッピングベース」が強調されています。
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ファンクにおけるスラップベース・ポッピングベース
スラップは親指で弦を強く叩く奏法で、親指を意味する”サム(Thumb)”と呼ばれています。
ポッピングは指に弦をひっかけ、そのまま引っ張ることで弦をフレットに叩きつける奏法で、「プラック(Plucked)」とも言います↓
スラップでは主に低い音を鳴らし、ポップでは高い音を鳴らすことが多いです。
この2つの奏法を組み合わせることで、ドラムのようなリズミカルな演奏ができるのです。
そしてこれが、ファンクの中でも最も特徴的な要素となります。
「ファンクらしさ」を使わないアーティストもいる
スラップや「ファンキーなサウンド」がファンクにおいて重要である一方、Rocco Prestia(Tower of Powerのメンバー)などのファンクのベーシストの中には、このアプローチを使わない人もいました。
彼らは代わりに、James Jamersonの「Motownプレイングスタイル」をベースとした、フィンガースタイルメソッドを使っていたのです。
奏法の例(1:56~)
ファンクベースは、粗く、パーカッシブな感じのサウンドが特徴的です。
ミュート奏法を使うことでゴーストノート(デッドノート)を取り入れているのも、この要因の一つです。
ファンクのベースに使われるエフェクト
ファンクベーシストの中には、エフェクト類を使ってサウンドに変化を加えることもあります。
たとえば「エンベロープフィルター(Envelope Filter)」を使い、オートワウ(Auto Wah)でベタベタとした感じの音にしたり、ベースの音でキーボードシンセの音を模倣したりすることがあります(Mutron エンベロープフィルター)。
また、オーバードライブファズ(Overdriven fuzz)のエフェクトを使い、「オールドスクールスタイルのファンクのサウンド」のようにしたりすることもあります。
他にも、フランジャーやコーラスなどが使われます。
ファンクベーシストとして有名なBoosty Collins(後述)は、Mutron Octave Dividerを使っていました。
これはジミ・ヘンドリクスによって名前が知られた「オクタヴィアペダル(Octavia Pedal)」のようなオクターブペダルで、1オクターブ上下の音を2倍にし、未来感があり、低音がより厚みを増す音にできるエフェクトです。
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有名なファンクのベーシスト
ファンキーベースで有名なベーシストには、こちらのアーティストが挙げられます。
(みなさんもよくご存知の楽曲にも参加していますので、ぜひ一度聞いてみてください)
Bernard Edwards(”Chick”のメンバー)
Robert “Kool” Bell(Kool & The Gangの元メンバー)
Mark Adams (Slaveのメンバー)
Johnny Flippin(Fatbackのメンバー)
Boosty Collins
以上で今回の解説は終了です。
↓つづき「ファンクにおけるドラムの特徴」
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