「プリアンプ」「パワーアンプ」の違いとは?【ギター・ベース・オーディオ】
- 2024.11.04
- 2024.11.14
- オーディオ
今回は、「プリアンプ」「パワーアンプ」の違いをまとめました。
ターンテーブルを使ってレコードを再生したり、エレキギターなどの楽器の音を出すときに使うのが「アンプ」です。
アンプにはさらに「プリアンプ」と「パワーアンプ」に分けられますが、これらの違いは一体何でしょうか?
この記事では、「そもそもアンプとは何か?」「プリアンプ」「パワーアンプ」の違いについて解説していきます。
レシーバーについてはこちらで解説しています↓
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はじめに:プリアンプとパワーアンプの違いとは?
プリアンプとパワーアンプの違いをまとめると、このようになります。
パワーアンプ:信号を最大限の大きさまで増幅させるためのアンプ
それではここからは、両者の違いについて具体的に解説していきます。
アンプ(Amp)とは?
広い意味でのアンプ(Amp)とは、入ってきたアナログ信号を増幅させる装置のことです。
アナログ信号とは、マイクが拾った人間の声や、エレキギターやエレキベースなどの楽器から入ってきた音のことです。
アナログ信号はとても弱く、そのままスピーカーから出しても小さい音にしかならないことが多いです。
そのため、まずアンプを通して信号を増幅させてからスピーカーに信号を送り、音を出します。
アンプを内蔵している「アクティブスピーカー」と内蔵していない「パッシブスピーカー」
スピーカーの中には、アンプを内蔵している「アクティブスピーカー」と内蔵していない「パッシブスピーカー」があります。
前述の通り、アナログ信号はアンプを使って増幅させないと非常に小さい音のままなので、「アンプを通さないスピーカー」は存在しないと言っても過言ではありません。
そのため、スピーカーの中にアンプを内蔵している「アクティブスピーカー」と、別売のアンプを使うことを想定した「パッシブスピーカー」があります。
パッシブスピーカーは、自分でアンプを選んで好みの音で聞くことができるのが大きなメリットです。
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「プリアンプ」と「パワーアンプ」とは?
アンプはさらに色々な種類に分けられますが、よくある分類は「プリアンプ」と「パワーアンプ」です。
どちらも「アナログ信号を増幅させる」という機能がありますが、両方使う場合は「プリアンプ→パワーアンプ」の順番で使います。
そして両者の違いを一言で言うと、プリアンプは元の信号をできるだけそのまま増幅させることに長けており、パワーアンプはスピーカーから大音量を出せるぐらい信号を大きくするのに長けています。
できるだけノイズを出さずに、元の信号を増幅させる
音に特徴(カラー)をつけることができる
プリアンプで増幅した信号をよりパワフルに増幅させる
スピーカーから大音量を出せるようにする
プリアンプとは?
プリアンプとは、できるだけノイズを出さずに信号を大きくすることに長けているアンプです。
エレキギターやマイクの電気信号はとても弱いので、最低限の音量が出せるようにするために、まずこのプリアンプを使って信号を増幅させます。
プリアンプの中には音に特徴(カラー)をつける製品もあり、例えばギターのアンプは音をわざと歪ませることができます。
逆にボーカルなどに使われるマイクはできるだけそのままの音を再生・録音したいことが多いので、このような特徴付けがされないようなプリアンプがよく使われます。
実際に使用するときは、まずエレキギターやマイクなどをプリアンプにつなぎ、プリアンプは後述のパワーアンプに繋ぐことが多いです。
プリアンプの形は製品によってさまざまで、小さいボックスのようなタイプ、薄く広いボックスのようなタイプなどがあります。
MXR ( エムエックスアール ) / M80 Bass D.I. + 定番ベースプリアンプ
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA73-EQ
オーディオインターフェースの内部にプリアンプが内蔵されている製品もあります。
この内蔵プリアンプのおかげで、オーディオインターフェースにマイクやエレキギターをつなぐだけで信号が十分に増幅され、そのままスピーカーから音を出すこともできるようになります。
パワーアンプとは?
パワーアンプとは、プリアンプで増幅した信号をさらに大きくし、スピーカーから大音量を出せるようにする状態まで信号を引き上げることに長けているアンプです。
プリアンプは歪ませるなどして音に特徴(カラー付け)をすることができますが、パワーアンプはとにかく信号を最大限大きくすることに特化しています。
実際に使用するときは、プリアンプの後・スピーカーの直前につなぐことが一般的です。
プリアンプと同様、パワーアンプも製品によって形はさまざまです。
YAMAHA ( ヤマハ ) / PX3 ステレオパワーアンプ
プリアンプとパワーアンプの違い:インピーダンスとは?
プリアンプとパワーアンプの違いの1つが「インピーダンス」です。
インピーダンスとは、「電流に対する抵抗の力」のことです。
一般的に、プリアンプはパワーアンプよりもインピーダンスが高くなっています。
例えばホースから水を出すときのことを考えてみましょう。
同じ水の量を出すとき、抵抗があるかどうかで最終的に出る水の量が変わります。
例えば抵抗が小さいと、水は勢いよく出てきますが、強すぎて水が溢れてしまったりホースを壊してしまうかもしれません(青いホース)。
逆にホースの途中をヒモで縛って「抵抗」を作ってみると、水が飛び出てムダにする心配はありませんが、ホースから出る水は少なくなります(赤いホース)。
つまり「抵抗が小さいと出てくる水の量は多いが、水が漏れ出る可能性がある」「抵抗が大きいと、水が漏れ出る心配は少ないが出てくる水の量が少なくなる」ということになります。
これを電気や音楽機材に置き換えると「抵抗が小さいと、音量は出しやすいがノイズが発生しやすい」「抵抗が大きいと、ノイズは小さいが音量も出しにくい」ということになります。
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プリアンプとパワーアンプを使い分ける理由
プリアンプはできるだけノイズを発生させずに信号を最低限大きくしたいので「高インピーダンス」、パワーアンプはとにかく信号をパワフルに大きくさせたいので「低インピーダンス」になることが多いです。
プリアンプだけではパワーは出せず、パワーアンプだけではノイズが増えてしまうだけになってしまいます。
そのため、「ある程度の大きさまではプリアンプを使って増幅し、それ以上はパワーアンプで一気に大きくする」という形で使い分けることが一般的です。
「パワーアンプなし・プリアンプのみ」でもOK
特に一般家庭ではそこまで大きな音を出す必要がないので、パワーアンプは使わずプリアンプだけ購入して音楽を楽しむことはよくあります。
例えば音楽制作をしている人は、以下のような接続になることが多いでしょう。
↓
プリアンプ
↓
オーディオインターフェース
↓
スピーカー
プリアンプとパワーアンプがセットになっている場合の例
中には、プリアンプとパワーアンプがセットになっている製品もあります。
例えばこちらの画像には「VOLUME」のツマミと「MASTER」のツマミがあり、両方とも音量を上げ下げするツマミです。
この場合は、「VOLUME」がプリアンプの音量で「MASTER」がパワーアンプの音量を調整します。
ペダル型のプリアンプ・パワーアンプもある
ギターの演奏では、ペダル型のプリアンプ・パワーアンプが使われることもあります。
この間にディストーションなどの別のエフェクトペダルを挟み、理想の音に仕上げていきます。
ギター用コンボアンプは「プリアンプ+パワーアンプ+スピーカーキャビネット」の3点セット
ギターやベースのアンプコーナーには「コンボ(Combo)」と呼ばれるタイプの製品が置いてあります。
コンボタイプのアンプは、プリアンプ、パワーアンプ、スピーカーキャビネットの3点がまとめられているタイプのアンプです。
すべてが1つのキャビネットに集約されており、オールインワン型なので非常に便利です。
アンプではなくレシーバーを使うのはおすすめできるか?
アンプと同様、ターンテーブル(レコード)を使って音楽を聞いたり、ホームシアターで映像を楽しむときに使われるのが「レシーバー」です。
このレシーバーについてはこちらの記事でまとめていますので、アンプとレシーバーのどちらを購入すべきか迷っている方はぜひ参考にしてください↓
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「プリアンプ」「パワーアンプ」の違いまとめ
以上が「プリアンプとパワーアンプの違い」でした。
信号を最低限の大きさまで増幅させるためのアンプ
レコーディングなどに使われる
音量だけでなく、EQも調整できることがある
信号を最大限の大きさまで増幅させるためのアンプ
ライブなど大きな音を出したいときに使われる
プリアンプ(楽器のすぐ後ろなど、最初の方)→パワーアンプ(スピーカーの直前など最後の方)
当サイトでは他にもオーディオ機器やギター関連機材についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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