【音楽ジャンル】ブギウギとは?どんな音楽?【他ジャンルに与えた影響・派生ジャンル編】
ブギウギにはどんな歴史があるの?
このような疑問にお答えする内容です。
今回はPart3として、ブギウギが他の音楽ジャンルに与えた影響,ブギウギの派生系について解説していきます。
(実はあの世界的シンガー、クリスティーナ・アギレラも、ブギウギに関わっています!)
もし今後「ブギウギっぽい曲を作ってみたい」「参考資料が欲しいな」と思ったときは、ぜひこちらのページをご覧ください。
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カントリーアーティストによるブギウギ
Johnny Barfieldが「Boogie Woogie」を発表した1939年になると、カントリー(音楽ジャンル)のアーティストたちがブギウギを演奏するようになります。
「Cow Cow Boogie」は1942年の映画「Ride ‘em Cowboy」のために作られましたが、結局映画では使用されませんでした。
この曲はBanny Carter、Gene DePaul、Don Rayeによって書かれたもので、ブギウギとウェスタン、カウボーイミュージックが融合した音楽です。
オリジナル版のElla Mae MorseとFreddie Slackによるレコードは100万枚の売り上げを出し、今でも多くのアーティストに演奏されている楽曲です。
ヒルビリーブギ(Hillbilly Boogie)とオーキーブギ(Okie Boogie)
ヒルビリーブギ(Hillbilly Boogie)とオーキーブギ(Okie Boogie、のちに「カントリーブギ」という名前に変更)は、1945年後半に盛り上がりを見せました。
この中でも有名なカントリーブギは、Delmore Brothersによる「Freight Train Boogie」です。
これはカントリーミュージックとブルースを融合させたスタイルで、のちの「ロカビリー(Rocabilly)」へとつながります。
1948年には、Arthur Smithが「Guitar Boogie」と「Banjo Boogie」をリリースし、アメリカのカントリーチャートでTOP10に入ります。
この楽曲で、エレキギターのポテンシャルを人々に知らしめることになります。
このヒルビリーブギの時代は、1950年代まで続きます。
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20世紀終わりごろも「ブギビート」は使われる
カントリーミュージックにおける「ブギビート」は、20世紀の終わりまで使われ続けます。
The Charlie Daniels Bandは1988年に「Boogie Woogie Fiddle Country Blues」をリリースし、3年後の1991年にはBrooks & Dunnによる「Boot Scootin’ Boogie」が大ヒットしました。
Part2で解説したカーネギーホールでのコンサートの動員数は、ブギプレイヤーたちの活動だけでなく、他の音楽にもブギウギの影響を受けさせるきっかけとなりました。
Tommy Dorseyのバンドは、Sy Oliverによるアレンジで「T.D.’s Boogie Woogie」というヒット曲を出します。
ビッグバンドの中で最も有名なのは、Boogie Woogie Bugle Boyでしょう。
ちなみにこの楽曲は、Christina Aguileraの楽曲「Candyman」でトリビュートされました。
ブルースに影響を及ぼしたブギウギ
シカゴブルースやウェストコーストブルースなど、ブルースの様々なスタイルにおいては、ピアニストやギタリストが初期のブギウギスタイルに影響を受けている様子をうかがうことができます。
最も初期かつ影響を及ぼしたのは、Big Maceo MerriweatherとSunnyland Slimです。
Otis SpannとPinetop Perkinsの2人はブルースピアニストとして知られていますが、ブギウギの影響を強く受けており、Pinetop Perkinsはブギウギスタイルのブルースピアニスト、Pinetop Smithから名前を取ったほどです。
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ブギウギのブームが去っても他ジャンルの発展に貢献
ブギウギの流行は1930年代後半から1950年代前半まで続き、ジャンプブルースやロックンロールの発展に大きく貢献します。
Fats Domino、Little Richard、Jerry Lee Levisなどは、この影響を受けているアーティストです。
Louis Jordanは、有名なジャンプブルースミュージシャンの一人ですね。
ブギウギは今でも北アメリカやヨーロッパのクラブや楽曲で使われています。
Big Joe Duskinは1979年にアルバム「Cincinnati Stomp」をリリース。
彼は1940年代のAlbert AmmonsやPete Johnsonから強く影響を受け、ピアノブルースとブギウギの指揮を執りました。
西洋のクラシック音楽においては、作曲家のConlon Nancarrowがブギウギに強く影響を受けており、彼の初期の楽曲にはこの影響を受けた楽曲が多く見られます。
「A Wonderful Time Up There」は、ブギウギ・ゴスペルの楽曲です。
1943年にはMorton Gouldが「Boogie-Woogie Etude」をクラシックピアニストのJosé Iturbiのために作曲します。
Povel Ramelの1944年の最初のヒット曲は「Johanssons boogie-woogie-vals」ですが、こちらはワルツとブギウギを融合させたスタイルです。
以上でブギウギの解説は終了です。
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