【音楽ジャンル】ビバップ(Bebop)とは?【歴史編~1950年以降~】

【音楽ジャンル】ビバップ(Bebop)とは?【歴史編~1950年以降~】
ビバップって、どんな音楽?
どんな歴史があるの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

今回はPart4として、ビバップの歴史(1950年以降)を解説をしていきます。

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「モダンジャズ」のはじまり

1946年までには、ビバップはニューヨークのジャズミュージシャンの間で幅広く演奏されるジャンルになっていました。

この「ジャズミュージシャン」の中には、Fats NavarroやKenny Dorham(トランペット)、J.J.JohnsonやKai Winding(トロンボーン)、Sonny Stitt(アルトサックス)、James Moody(テナーサックス)、Leo ParkerやSerge Chaloff(バリトンサックス)、Milt Jackson(ビブラフォン)、Erroll GarnerやAl Haig(ピアノ)、Slam Stewart(ベース)などがいます。

Nostalgia
Una Mas (One More Time) (Remasted 1998/ Rudy Van Gelder Edition)
Night In Tunisia
Watermelon Man
Just Friends – Sonny Stitt
First Thing In The Morning
The Lion's Roar (Remastered)
Body And Soul (Remastered)
That's The Way It Is
I'm In the Mood for Love
Autumn in New York
Slam Bam

これらのアーティストたちは、のちに「モダンジャズ」と言われる音楽に貢献することとなります。

この「新しい音楽」は、Symphony Sid Torinがホストを務めるラジオなどで放送されるようになります。

ロサンゼルスでも人気に

ビバップはロサンゼルスにも根を張り、Howard McGheeやArt Farmer(トランペット)、Sonny CrissやFrank Morgan(アルトサックス)、Teddy EdwardsやLucky Thompson(テナーサックス)、Melda Liston(トロンボーン)、Dodo MarmorosaやJimmy Bunn、Hampton Hawes(ピアノ)、Barney Kessel(ギタリスト)、Charles MingusやRed Callender(ベース)、Roy PorterやConnie Kay(ドラム)などの「モダニスト(現代主義者)」たちの間でも演奏されるようになります。

前回までにも登場した Gillespieのグループ「Rebop Six」は、Charlie Parker(アルトサックス)、Lucky Thompson(テナーサックス)、Al Haig(ピアノ)、Milt Jackson(ビブラフォン)、Ray Brown(ベース)、Stan Levey(ドラム)で構成され、1945年にはロサンゼルスでも注目を集めるようになります。

Dizzy Gillespie's Rebop Six with Charlie Parker

ParkerとThompsonはバンドを脱退した後もロサンゼルスにとどまり、Parkerが依存症関連で体を壊す前まで、共に6ヶ月間活動をします。

そしてParkerは、1947年はじめには活動を開始します。

2人がロサンゼルスで活動している間、Dexter GordonとWardell Grayも1946年後半にロサンゼルスに移り、Ross Russell、Normal Granz、Gene Normanも「新しい音楽の中心地」としての街の地位を確固たるものにしていきます。

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ラテンダンスミュージックのブーム

Gillespieはメジャーレーベル「RCA Bluebird Label」でDizzy Gillespie And his Orchestraのレコーディングのため、1946年にロスに移ります。

Dizzy Gillespie and his Orchestra – Salt Peanuts (1946 – 47)
Ol' Man Rebop
Anthropology

その後にBluebird LabelでChano PozoとSabu Martine、アレンジャーのGil FullerとGeorge Russellとコラボしたアフロキューバンスタイルの楽曲は、彼の最大のヒット作となり、1940年代後半から1950年代前半のラテンダンスミュージックブームを生み出します。

Manteca – Dizzy Gillespie
Jungla
Dizzy Gillespie and his Orchestra – Guarachi Guaro

Gillespieのユーモア

彼の「外交的・ユーモアがある・メガネをかけている・あごひげ・ベレー帽」というパーソナリティは、人気が高まっていった中で、新しい音楽・新しいジャズカルチャーのシンボルでもありました。

彼のショースタイルは「ブラック・ヴォードビル・サーキット」のエンターテイナーたちの影響を受けており、昔を思い返させる一面や、一部の「ピュアリスト(純粋主義者)」を怒らせるような部分もありました。

An All Colored Vaudeville Show 1935

ビッグスイングバンドの終焉が差し迫っていると、ビバップはこの趣向をエミュレート・幅広い層を持つ「プログレッシブジャズ」のムーブメントとともに、ジャズ界での焦点となります。

これはジャズミュージシャンの時代にとって、最も影響力のあるジャズの基盤となります。

ビッグバンドについてはこちら

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より滑らかなフレージングへ

1950年までには、Clifford BrownやSonny Stittなどのビバップミュージシャンは、初期ビバップに見られた「風変わりなリズミカルさ」を取り除いていきます。

初期のビバップで使われていたリズム的な面白さを作る「ジャグ」を使ったフレーズではなく、8分音符を使った長いフレーズから即興ラインを生み出し、シンプルに特定の音にアクセントを加え、リズム的にバラエティを作っていたのです。

このようなスムーズなラインは、1950年代初期のCharlie Parkerのスタイルでも見られます。

Sarah Vaughan & Clifford Brown – 1954 – 01 Lullaby Of Birdland
Sonny Stitt Plays [Full Album]

若いミュージシャンたちへの影響

1950年代初期は、ビバップはジャズにおいてなおトップの注目を浴びていたものの、ハーモニーの要素はMiles Davisや他のアーティストによって、クールスクールジャズ」に採用されていきます。

これはJackie McLeanやSonny Rollins、John Coltraneなどの若いミュージシャンたちも魅了していきます。

Jackie McLean – Jacknife ( Full Album )
Sonny Rollins, Volume 1 (1957) (Full Album)
John Coltrane – My Favorite Things (1961) (Full Album)

1950年代中盤の間ミュージシャンや作曲家たちが音楽理論をさらに拡大していくと、ビバップのベーシックなアプローチを採用していたミュージシャンたちは、「ポストバップ(post-bop)」を発展させていくこととなります。

この頃のビバップのよりシンプルな構成へ移転していく動きは、Horace SilverやArt Blakeyなどのアーティストによって起こり、のちに「ハードバップ(Hard Bop)へと続いていきます。

ジャズの発展は、ビバップ、クール(Cool)、ポストバップ、ハードバップスタイルなど、1950年を通して行われていきます。


↓つづき「ビバップの音楽的特徴」

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