【音楽ジャンル】ビバップ(Bebop)とは?【歴史編~各ビバップスターの活躍~】
どんな歴史があるの?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
今回はPart3として、ビバップの歴史(各ビバップスターの活躍)を解説をしていきます。
Part1:概要編
Part2:ビバップの歴史(初期〜1940年ごろ)
Part3:ビバップの歴史(各ビバップスターの活躍)
Part4:ビバップの歴史(1950年以降)
Part5:音楽的特徴
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「非公式」のレコーディング
ビバップはダンサーのためではなく「ミュージシャンのための音楽」として誕生し、この「新しい音楽」の商業的な成功の可能性を特に考えていなかった音楽家たちによって演奏されていきました。
最初は、メジャーなレコードレーベルには見向きもされておらず、初期のビバップは非公式にレコーディングされることもありました。
前回も出てきた「Minton’s Playhouse」で1941年にレコーディングされたセッションは、これまでの解説にも出てきたThelonious Monk、Joe Guy、Hot LIps Page、Roy Eldridge、Don Byas、Charlie Christianなど、錚々たる顔ぶれによって演奏されています。
Christianは1941年にレコーディングに参加。
Charlie ParkerとDizzy GillespieはBilly Eckstineがホストを務めた1943年2月15日のジャムセッションに参加。
Parkerは、1943年2月28年に行われたEckstineの別のジャムセッションに参加しています。
「公式」のレコーディング
公式でのビバップのレコーディングが最初に行われたのは、メジャーレーベルよりもマス市場の魅力に関心がなかったとても小さいレーベルにおいてでした。
1944年、Coleman HawkinsはDizzy GillespieとDon Byas、リズムセクションにClyde Hard(ピアノ)、Oscar Pettiford(ベース)、Max Roach(ドラム)を率いて「Woody’n You」をリリースし、これが最初のビバップの公式レコードとなります。
Charlie ParkerとClyde Hardは、1944年にSavoyレーベルでギタリストのTIny Grimesを率いて、クインテットとして「Tiny’s Tempo」「I’ll Always Love You Just the Same」「Romance Without Finance」「Red Cross」をリリース。
Hawkinsは他のビバップで影響力のあるアーティストたちを率いて、1944年にセッションを行い、Thelonious Monk(ピアノ)、Edward RObinson(ベース)、Denzil Best(ドラム)とともに「On the Bean, Recollections」「Flyin’ Hawk」「Driftin’ on a Reed」をリリースします。
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Billy Eckstine
ParkerやGillespie、他のビバップのアーティストたちは、1943年にEarl Hines Orchestraに参加し、さらには自身のバンド「Billy Eckstine Orchestra」から1944年に脱退したボーカリストのBilly Eckstineも、このバンドに加わりました。
Eckstineのバンドはレーベル「V-discs」でレコーディングを行い、これはArmed Forces Radio Networkで放送され、このバンドの新しいビバップスタイルの人気を得始めます。
Eckstineのバンドのように、ボーカリストやエンターテイメントの要素を入れるスタイルは、のちにGillespieや他のビバップ志向のバンドに真似され始め、このスタイルに「ポピュラービバップ」という名前がつきます。
1944年に「De Luxe Label」で行われたEckstineのバンドのセッションから始まり、ビバップの作品はどんどん増えていきます。
この頃にはParkerはバンドを脱退していますが、GillespieやDexter Gordon(テナーサックス)、Gene Ammons(テナーサックス)、Leo Parker(バリトンサックス)、Tommy Potter(ベース)、Art Blakey(ドラム)、Sara Vaughan(ボーカル)はなおバンドに所属していました。
上記の「Blowing the Blues Away」は、GordonとAmmonsでテナーサックスをフィーチャーさせた楽曲です。
Clyde Hard
1945年の1月4日には、Clyde HardはParker、Gillespie、Don Byasを率いて、Continental Labelでセッションを行います。
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Dizzy Gillespie
Gillespieは、リーダーとしての最初のセッションをMonor Labelで1945年に行い、これにはDon Byas(テナーサックス)、Trummy Young(トロンボーン)、Clyde Hard(ピアノ)、Oscar Pettiford(ベース)、 Irv Kluger(ドラム)が参加しました。
この後、Gillespieは数多くのビバップの作品を発表し、ビバップの主要な人物として認められるようになります。
GillespieはGordonをセッションレコードの伴奏者として、2月にGuild Labelでセッションを行います。
ParkerとGillespie
ParkerはGillespieが率いるセッションにも参加し、上記のGroovin’ HighやSalt Peanutsに加え、以下の作品にも参加します。
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Parker、Gillespie、Sarah Vaughan
また、ParkerとGillepieはSarah Vaughanの伴奏者としてもかつづし、以下の作品に参加します。
Parker、Gillespie、Red Norvo
ParkerとGillespieは、ビブラフォン奏者のRed Norvoとのセッションにも参加します。
Sir Charles Thompsonのオールスターセッション
1945年にApollo Labelにて行われたSir Charles Thompsonのオースルターセッションでは、ParkerとGordonがフィーチャーされます。
Dexter Gordon
Gordonは1945年にSavoy Labelで行われた初セッションにおいて、Sadik Hakim(ピアノ)、Gene Ramey(ベース)、Eddie Nicholson(ドラム)を率います。
Charlie Parker
Parkerのリーダーとしての初セッションは1945年の11月のSavoy Labelにおけるセッションで、Miles DavisとGillespie(トランペット)、Hakim・Thornton、Gillespie(ピアノ)、Curley Russell(ベース)、Max Roach(ドラム)を率いて演奏されました。
Bud Powell
R&B志向だったCootie Williams Orchestraの伴奏者として1944年に活動した後、Bud Powellは1945年、Duke LabelにおけるFrankie Socolow率いるビバップのセッションに参加します。
1946年には、Dexter Gordonが率いるセッションにも参加します。
↓つづき「ビバップの歴史(1950年以降)」
Part1:概要編
Part2:ビバップの歴史(初期〜1940年ごろ)
Part3:ビバップの歴史(各ビバップスターの活躍)
Part4:ビバップの歴史(1950年以降)
Part5:音楽的特徴
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