【作曲・DTM】10億再生回数以上の曲に共通する7つのポイント【メロディー作りのコツ】
- 2024.07.20
- メロディー・構成
今回は、音楽プロデューサーのBig Zが解説する「10億回以上再生されている曲に共通しているポイント」をまとめました。
特にメロディー作りに悩んでいる方には必見の内容です!
ここからは解説の該当部分から動画が始まるように設定していますので、ぜひ動画を見ながらお楽しみください。
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ヒット曲の共通ポイント1.口ずさめるキャッチーなメロディー
Wikipediaでヒット曲の再生回数のリストを見てみると、曲名を見た瞬間に口ずさめる曲ばかりが並んでいます。
例えばEd Sheeranの「Shape Of You」は30億回以上再生されていますが、曲名を聞いただけでイントロやサビをすぐに口ずさめる人が多いでしょう。
同様に、The Weekndの「The Blinding Lights」も、あのシンセのメロディーがすぐに思い浮かびます。
つまり、このレベルのヒット作には「ものすごく覚えやすく、キャッチーで、注目を引くメロディー」があるのです。
作曲をするときのポイント
曲名を見た瞬間に、曲中で流れるメロディーがすぐに浮かんでくるのが理想で、これができれば作曲家は「いい仕事をした」と言えるでしょう。
曲を作るときは「この中で、すぐに覚えてもらえるようなキャッチーなメロディーはあるだろうか?」を考えながら作ると良いですね。
これはボーカルのメロディーでも良いですし、シンセのメロディーでも構いません。
さてここからは、上記のようなメロディーを作るにはどうしたら良いか、さらにコツを紹介していきます。
ヒット曲の共通ポイント2.「フレーズ」としてメロディーを作る
まずは、メロディーがしっかりと「フレーズ」になっているかが重要です。
言い換えると、「クエスチョン」と「アンサー」になっているかどうかを確認しましょう。
Shape Of Youのサビのメロディーの例
例えば、Shape Of Youのサビのメロディーを聞いてみましょう。
このメロディーは4つの違うフレーズから構成されており、「クエスチョン」と「アンサー」が交互に来ています。
最初の1フレーズ(1小節)は、聞いた後に続きが気になるような、少し余韻を残すような終わり方をしています。
次のフレーズはこれに対するアンサーのような形で、一旦落ち着くようなフレーズになっています。
このフレーズの終わりはC#ですが、この曲のキーはC#マイナーですので、C#はトニック(ルート音)です。
どのキーであっても、フレーズをルート音で終わらせると「終わった感」が出ますので、これは「アンサー」のフレーズとして有効です。
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ヒット曲の共通ポイント3.メロディ=音程+リズム
良いメロディーを作るには、メロディーは音程とリズムで構成されているということをしっかり理解する必要があります。
多くのプロデューサーは、メロディーを「音程の並び」だと考えています。
しかし、メロディーにはリズムも重要です。
例えばShape Of Youでも、覚えやすい繰り返しのリズムが使われています。
ヒット曲の共通ポイント4.他の楽器と一緒に魅了する
メロディーは、バックグラウンドミュージック(インスト)と一緒に魅了するものであることが大切です。
そのため、僕(Big Z)の場合ははじめにシンプルなピアノの音を使ってメロディーはコード進行を書き、この時点で良いメロディーだと思えたら、ベースやドラムなどの他の楽器を付け足しています。
シンプルなピアノの音だけでも「いい曲だ」と思えたら、あとはそのメロディーやコード進行をおめかしするようにして、インストを付け足していくのです。
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ヒット曲の共通ポイント5.ベースラインとの絡みを考える
前述3でリズムにフォーカスしたあとは、音程についてフォーカスしましょう。
前述4でお話した通り、メロディーは他の楽器とのコンビネーションをよく考える必要があります。
特にベースラインとの兼ね合いは重要ですので、ここではメロディーとベースにフォーカスして考えてみます。
まず、ピアノで作ったフレーズ(メロディー+コード)のうち、ベースラインを別トラックにコピペします。
今回はBマイナーキーで作っているので、全ての音を一旦Bに直します。
※動画中ではBに直すと発言していますが、実際にはAを打ち込んでいます
このようにメロディーをベースと全く同じにしてしまうと、つまらないですね。
しかし、リズムを少し変えてみると、キャッチーなメロディーが出来上がります。
まず音程はそのままで、ベースラインとマッチするリズムを探してみましょう。
さて、次はここに「クエスチョン」と「アンサー」ができるように、音程を変えていきます。
小説の世界では、最初にエンディング(終わり方・結末)を決めてから、そこに合うように中盤の内容を考えていくということがあります。
音楽でも同様に、最初に終わり方や終わりの音を決めてから、そこに向かっていくように作ってみましょう。
今回は最初の2小節を「クエスチョン」、次の2小節を「アンサー」にして作ってみます。
さらに、繰り返しの回数は頻度を適切に調整しながら、キャッチーなメロディーになるように調整します。
時間をかけて試行錯誤しよう
メロディーを作るのには、時間がかかります。
そのため、我慢強くいろいろなパターンを試しながら、ベストなメロディーを作りましょう。
おすすめのメロディーの作り方
メロディーを作るときにおすすめなのは、インストの音を流しながら、スマホで思いついたメロディーを鼻歌で歌ってみることです。
自然に出てきたメロディーを録音しておけば、あとで聞き返してどのパターンが一番合いそうか確認したり組み合わせながら、ベストなメロディーを作ることができます。
ヒット曲の共通ポイント6.「繰り返し」と「バリエーション」のバランスを取る
メロディーを作るときには、「繰り返し(Repetition)」と「バリエーション(Variation)」のバランスをよく考えましょう。
1小節ごとに全く違うリズムや音程を使ったフレーズが続いてしまうと、誰も覚えることができません。
例えばShape Of Youのサビのメロディーの中で、繰り返し(同じフレーズ)になっている部分だけを抜き出すと、このようになります。
上記の部分を除くと7音しかありませんが、これだけでも単純でつまらないメロディーにさせないようになっており、さらに「クエスチョン」と「アンサー」を位置付ける要素になっています。
繰り返しの間にバリエーションを入れる例
繰り返し部分を作ることを恐れず、適度にバリエーションを加えればOKです。
試しに今回作ってみたメロディーでも、1小節目と2小節目の最初は同じにしました。
この間に別のフレーズを入れていけば、単なる繰り返しにならず、適度にバリエーションを加えられます。
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ヒット曲の共通ポイント7.ラージナンバーの法則(The Law of Large Numbers)
もしあなたが20個のメロディーを考えて、そのうちの1つを選んだとしたら、そのメロディーはとても良いメロディーになっているでしょう。
しかし2,3個のメロディーを考えて、そのうちの1つを選んだとしたら、20個考えたうちの1つを選んだときよりも、良いメロディーにはならないでしょう。
まず異なるメロディーパターンをたくさん作り、そのあと少し休憩してから作ったメロディーを聞きなおし、最もキャッチーだと思ったメロディーを選びましょう。
メロディーを完成させたら、メロディーを演奏する楽器のサウンドデザインを変えてみたり、ピッチベンドやエフェクト類を追加してみても良いでしょう、
以上で解説は終了です。
当サイトでは他にも世界的ヒット曲を作る方法を解説していますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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