【DTM・作曲上達】たった10分!ブランクから抜け出すための「完コピのコツ」
- 2024.07.16
- 2024.07.19
- 作曲全般
今回は、Make Pop MusicのAustinが解説する「過小評価されているDTMテクニック-ブランクから抜け出そう-」をまとめました。
「締め切りがあるのに制作に行き詰まってしまい、何をしていいのかわからない」
など、作曲をしているとさまざまな困難に遭遇するでしょう。
この記事では、そんなブランクから抜け出すためのテクニックをご紹介していきます。
ここからは解説の該当部分から動画が始まるように設定していますので、ぜひ動画を見ながらお楽しみください。
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ブランクから抜け出すなら「完コピ」がおすすめ
一言で言うと、ブランクから抜け出すときは「ヒット曲の完コピ」がおすすめです。
楽曲のうち基本的な要素をコピーするのに20分だけかけたとしても、そこからさまざまな要素を変えていくことで、全く違う曲を作ることができます。
この完コピをするプロセスの途中で新しいアイデアを思いつくこともできますし、そこから新しい自分の曲を作ることもできるため、ブランクから脱出する近道となるのです。
それでは今回は、Bad Bunnyの「Me Porto Bonito」を例に解説していきます。
手順1.曲を選ぶ
まずは、完コピをする曲を決めましょう。
今回はBad Bunnyの「Me Porto Bonito」にしていますが、曲はみなさんがインスピレーションを受けた曲でも良いですし、最近好きな曲でも構いません。
できるだけ、今自分が作っている曲や制作に行き詰まっている楽曲に近いテイストの楽曲を選ぶとよいでしょう。
ここでは、「参考曲はレゲトン系の曲だが、実際にはトラップ・ヒップホップ系の曲を作りたい」という想定で進めていきます。
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手順2.作りやすい基本要素から完コピしていく
次はいよいよ打ち込みに入ります。
リードメロディー
今回は、まず参考曲のリードメロディーで使われているシンセをコピーして似た音を作りました。
とてもシンプルで、プラック系のカリンバの音です。
サブベース
次はサブベースです。
ドラム
次はドラムです。
レゲトン系のドラムで、キック、スネア、カバサ、シェイカーを入れます。
手順3.一部の要素を変えてみる
曲の基本的な要素をコピーし終わったら、次は自分の作りたい曲のテイストに合わせてそれぞれの要素を変えてみましょう。
コード進行、メロディー、音色、リズムなど、変更できる要素はたくさんあります。
メロディーとコード進行を変えてみる
例えば、最初にコピーしたカリンバのリードメロディーはメロディーだけでなくベースノートも変更してみます。
同じリズムでも音程を変えるだけで少し違う楽曲に聞こえ、音程を変えずにリズムを変えるだけでも違う雰囲気を出すことができます。
同様に、コード進行も変えてもよいでしょう。
それでは、変更前と変更後を聞き比べてみましょう。
最初は完コピしたのに、少し要素を変えるだけで「似ているけど著作権には差し支えないレベル」まで作ることができました。
音色を変更してみる
カリンバはトロピカルの雰囲気が非常に強くなる音色になりますが、今回はそのテイストを少し和らげるため、このようなリードシンセの音に変更してみました。
作りたいスタイルに合わせて動きをつけてみる
参考曲のようにレゲトンスタイルの曲であればサブベースはそのままでも問題ありませんが、今回はトラップ・ヒップホップ系の曲にしたいので、サブベースに動きをつけてみます。
ここまで来るのにたったの10分
ここまで来るのに、10〜15分しかかかっていません。
しかし、コピーすること自体に学びが多く、「ここからどう変えていこうか」と試行錯誤するいいトレーニングになることがお分かり頂けたと思います。
それではここから、さらに進めてみましょう。
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手順3.さらに変更を加える
今回作りたいのはトラップ・ヒップホップ系の曲なので、テンポを92から80に変更しました。
さらに、キーもC#マイナーからEマイナーに変更します。
コード進行、メロディー、音色、キー、テンポなどさまざまな要素を変えたので、参考曲とは全く違う雰囲気になったことがお分かりいただけると思います。
新しいドラムのパターンを作る
参考曲はレゲトンのドラムパターンだったので、ここではトラップのドラムに変更します。
それでは、新しいドラムパターンと合わせて全t内を聞いてみましょう。
手順4.曲として完成させる
最後に、今まで作った要素を使って1つの曲として完成させます。
基本的には4小節or8小節or16小節のかたまりをループさせて曲を構成していき、それぞれのセクションに応じて要素を入れたり抜いたりしていきます。
今回はトラップ・ヒップホップ系のトラックとしては既に十分な要素がありますので、あとは少し要素を足していく程度にします。
まずはパーカッションを入れて動きをつけていきます。
次はカウンターメロディーを作ります。
このカウンターメロディーは、先ほど作ったリードシンセを複製し、追加で「HalfTime」を使います。
リードメロディーとカウンターメロディーを一緒に聞くと、このようになります。
先ほどのカウンターメロディーは低音だったので、今度は高音で作ってみます。
そしてシンセ系を全て同時に聞いてみると、とても完成度が高い状態になります。
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手順5.作ったフレーズを見返してみる
ここまで作ったフレーズを振り返ってみると、参考曲をそのままコピーしたフレーズも、そこから派生して作った自分オリジナルのフレーズも、たくさんあります。
この完コピをする前には思いつかなかった・作れなかったようなフレーズが、このDAW画面上に詰まっています。
この時点で既に、新しいアイデアのタネとなるフレーズが見つかるのではないでしょうか?
それでは最後に、今回の手順をはじめから振り返ってみましょう。
「参考曲の完コピ→コードとメロディーを変えたもの→音色を変えて動きを足したもの→テンポとキーを変えたもの→ドラムを変更したもの→レイヤーをいくつか足したもの」の順番です。
ブランクから抜け出すための「完コピのコツ」まとめ
今回のように完コピをしてそれを作り替えることにより、素晴らしいアーティストたちから学び、技術を盗み、新しいアイデアを作ることができます。
たくさんの要素を一つずつ試行錯誤しながら変えてみることにより、もうそれは「あなたの曲」となります。
はじめに参考曲を選ぶ基準として「今自分が作っている曲と近いテイストの曲」とお伝えしましたが、今回のようにあえて違うジャンルの曲を選び、それを作り替えてみるというのもおすすめです。
2.コードとメロディーを変える
3.音色を変えて動きを足す
4.テンポとキーを変える
5.ドラムを変更する
6.レイヤーをいくつか足す
基本要素だけでも10分程度、全部終えるにも20~30分程度しかかかりませんので、ぜひトレーニングとして実践してみてください。
当サイトでは他にもDTM上達の方法をご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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