【音楽史】ドラムの歴史 Part9【Gene Krupaと「Sing Sing Sing」】

【音楽史】ドラムの歴史 Part9【Gene Krupaと「Sing Sing Sing」】
ドラムってどんな歴史があるの?
昔のドラムってどんな感じだったんだろう?

このような疑問にお答えする内容です。

ドラムスティック・マレットを開発している世界的なメーカーVic Firthが解説する「ドラムの歴史」をまとめました。

今回はPart9として、ドラムが一気に脚光を浴びるようになった時代を振り返ります。

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1930年代とGene Krupaの活躍

1930年代「ビッグバンド時代」において欠かせないのが、ドラマーのGene Krupaの存在です。

Gene Krupa "Sing, Sing, Sing" on The Ed Sullivan Show

Gene Krupaという名前は聞いたことがある人もいるかもしれません。

彼はドラムの歴史において非常に重要であり、彼なしでドラムを語ることはできません。

特に、現代の「ドラムソロ」があるのは、彼のおかげなのです。

Gene Krupaと”Sing Sing Sing”

Gene Krupaは、ドラムにおける「真のスター」といえるでしょう。

バンドの後ろで演奏しているリズムキーパー役だけでしかなかったドラムを、より前で目立たせ、ドラムを他の楽器と同じ立ち位置に立たせたのです。

彼がすごいのは、ただ名の知れたドラマーだけであっただけでなく、ドラムの役割の変化に貢献したことです。

これ以前の時代のタムは「ドラムに付属している中国の楽器」という立ち位置でしたが、タムは1つだけ使うのが一般的でした。

初期のドラムセット:https://morenomaugliani.com/wp-content/uploads/2022/11/DrumSet-.png

その中でKrupaが行ったのは、「違う音程にチューニングされたタムを使う」ということです。

現代では当たり前ですが、実はこれ以前はポピュラーなやり方ではなかったのです。

"SING, SING, SING" BY BENNY GOODMAN

1935年は、みなさんも一度は聞いたことのあるあの名曲「Sing Sing Sing」が誕生した年です。

この曲でKrupaが違うピッチ・大きさのタムを使ったことで、この手法が他のドラマーにも広がりました。

この時代には他にもたくさんの人気ドラマーが名を挙げた年ですが、どのドラマーも、Krupaのようにドラムセットで自分のパーソナリティを表現するようになりました。

こうして、ドラマーがドラムソロをする文化が生まれたのです。

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Gene Krupaのドラミング

Gene Krupa- Sing, Sing, Sing

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