CメジャーキーとAマイナーキーの違いとは?【レラティブキー・平行調】
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
「Cメジャーキーの平行調はAマイナーキー」というのは、聞いたことのある方も多いでしょう。
しかし、どちらも全く同じ音「CDEFGAB」を使っています。
一体何が違うのでしょうか?
また、何が「これはCメジャーキーだ」「これはAマイナーキーだ」と決定づける要素になるのでしょうか?
早速みていきましょう!
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キーとなるのは「中心の音」
結論から言うと、その曲のキーが何なのかを決定づける要素となるのは「トーナルセンター(Tonal Center)」。
つまり「中心の音が何になるのか?」です。
これをご理解いただくために、まずはこちらをご覧ください↓
画像:動画より
「CDEFGAB」の音をランダムに鳴らしている例です。
さて、これだけを見て「これが何キーなのか?」がわかるでしょうか?
画像:動画より
楽譜にはフラットもシャープもついていないので、Cメジャーキーかもしれませんが、Aマイナーキーかもしれません。
はたまた、同じ「CDEFGAB」を使うFリディアンモードかもしれません。
(モードについてはこちらで解説しています)
しかし音がランダムに鳴っているので、どちらかわからないですよね。
中心の音で響きが変わる
「メジャーキーは明るい感じ」「マイナーキーは暗い感じ」というのは、みなさんもよく耳にしたことがあると思います。
つまり、この「CDEFGAB」を使いながらCを中心に使うと「明るい感じ=Cメジャーキー」になり、Aを中心に使うと「暗い感じ=Aマイナーキー」になるのです。
では実際に、ベースでルート音をCにして演奏した時と、ルート音をAにした時で聞こえ方がどう変わるのか、聞き比べてみましょう。
1:20~1:30
Aをたくさん使っているので、Aマイナーキーのように聞こえます。
2:15~2:25
Fを中心としており、Fリディアンモードで使うコードを使っているので、Fリディアンに聞こえます。
3:07~
Dを中心にしているので、Dドリアンスケールに聞こえます。
3:28~
Eを中心にしているので、Dフリジアンスケールに聞こえます。
3:44~
Gを中心にしているので、Gミクソリディアンスケールに聞こえます。
4:15~
Bを中心にしているので、Bロクリアンスケールに聞こえます。
4:33~
Cを中心にしているので、Cメジャースケール(Cアイオニアンスケール)に聞こえます。
画像:動画より
このように、同じ「CDEFGAB」の音を使っていても、中心の音を変えるだけで別のスケールに聞こえるのです。
たとえば「CDEFGAB」を使いながら…
Dを中心音にすればDドリアンスケール
Eを中心音にすればEフリジアンスケール
Fを中心にすればFリディアンスケール
Gを中心にすればGミクソリディアンスケール
Aを中心にすればAマイナースケール(Aエオリアンスケール)
Bを中心にすればBロクリアンスケール
このように聞こえるようになります。
もちろん、使われているコードも考慮する必要があります。
しかし多くの場合は、「トーナルセンター(中心音)がどこか?」で響き方、キーが変わるのです。
キーを見極める際は、ぜひこちらに着目してみてください。
ちなみに今回出てきた「モード」についての解説は、こちらにまとめています↓
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