【ジャズ音楽理論】オルタードスケールとは?基礎から使い方を解説!
- 2024.09.20
- 2024.09.01
- コード進行
今回は、PianoPigが解説する「オルタードスケールとは?」をまとめました。
特にジャズでよく使われるスケールですが、一体どのようなスケールで、どのように使えるものなのでしょうか?
この記事で、基礎から実際の使い方まで徹底解説していきます!
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オルタードスケールとは?
オルタードスケールとは、特にジャズの即興で、ドミナントコードになったときによく使われるスケールです。
ドミナントコードの中でも、特にC7(b9)やC7(#5,#9)など、「オルタードコードエクステンション」になった時によく使われます。
…と言ってもあまりピンと来ないかもしれないので、より具体的に解説していきます。
こちらは、Cオルタードスケールの楽譜です。
ピアノで弾いてみると、このようなサウンドになります。
とてもカラフルなサウンドで、この彩りがソロにテンションを足すのにピッタリの要素になります。
オルタードスケールの音の並び方
オルタードスケールは、隣の音との間隔が以下のようになっています。
Hが「ハーフ」で半音、Wが「ホール」で全音です。
ピアノで弾いてみると、とてもわかりやすくなります。
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オルタードスケールの覚え方
「オルタードスケールは覚えにくい」と感じる方は、「ルートの半音上のメロディックマイナースケール」と覚えるとよいでしょう。
メロディックマイナースケールは、通常のマイナースケールの6thと7thがシャープ(半音上)になります。
練習:Cオルタードスケールの覚え方
例えば、Cオルタードスケールのスケール音を知りたい場合は、
2.そのルート音を半音上げる(Db/C#)
3.その音のメロディックマイナースケールを探す
Dbメロディックマイナースケールは「Db,Eb,E,Gb,Ab,Bb,C」です。
そのため、一番最後のCを一番最初に持ってくると「C,Db,Eb,E,Gb,Ab,Bb」という並びになり、Cオルタードスケールと一致します。
練習:Aオルタードスケールの覚え方
同様に、Aオルタードスケールも考えてみましょう。
下の楽譜を見るととてもわかりやすいですが、1番目の音「A」を一番最後に移動すると、Bbメロディックマイナーと全く同じ並びになります。
練習:Gオルタードスケールの覚え方
最後に、Gオルタードスケールも確認してみましょう。
ルート音=Gの半音上である「Ab」のメロディックマイナーを考えればOK。
Gオルタードスケールは、以下の楽譜のようになります。
この覚え方なら、ルート音がどの音になってもしっかりオルタードスケールを確認できます。
オルタードスケールの使い方
それではここからは、2-5-1のコード進行でオルタードスケールの使い方を解説します。
まずは、コード進行をお聞きください。
Cメジャーキーで、「Dm7-G7-Cmaj7」というコード進行です。
この進行にオルタードスケールを使うときは、真ん中のG7=ドミナントコードの時に使います。
オルタードスケールは、ドミナントコードの時に使うのが基本だからです。
しかし、G7のままだとオルタードスケールにあまりフィットしないことがあります。
このような時は、G7(#5)にするとよいでしょう。
今回はルート音と7thを省いて左手で「F,B,Eb」と弾きながら、右手ではGオルタードスケールを使ったフレーズを弾きます。
(この進行のキーはCメジャーキーですが、ドミナントコードのルート音がGなので、Gオルタードスケールを使います)
オルタードスケールを使っていきなり素敵なフレーズを弾くことは難しいので、いろいろな曲を聞いてフレーズのボキャブラリーを増やしたり、自分でいろいろ弾いてみるとよいでしょう。
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トニックに行って解決感を出すときのポイント
先ほどは、オルタードスケールはドミナントコードに使うことが基本だというお話をしました。
ドミナントコードの次はトニックのコードに行くことが多く、トニックでは解決感を得られます。
このとき、オルタードスケールを上手に使うことで、さらに一味違った解決感を作ることができます。
例えば、ドミナントコードのときにオルタードコードの音を取り入れると、トニックに行ったときの解決感が充実します。
という2-5-1のコード進行のときは、まずドミナントコードであるG7のときに「#5(Eb)」の音を取り入れ、以下のようなコード進行にします。
このG7(#5)のときに、右手でb9の音(Ab)や#9の音(Bb)の音を取り入れます。
そして、トニックに行ったときは右手でトニックの構成音(BやC)などを取り入れると、より解決感を出すことができます。
「ドミナント」と「オルタードドミナント」
右手でメロディーを即興するだけでなく、コードに対してもオルタードスケールを活用できます。
例えば上の画像のように、通常のドミナントコード「G7」を弾くのではなく…
上の画像のように、b9thの音(Ab)やb13thの音(Eb)の音を取り入れ、オルタードコードを作ることができます。
右手だけでなく、左手もオルタードコードにして工夫してみてもよいでしょう。
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オルタードスケールとは?基礎まとめ
今回は、オルタードスケールの基礎と使い方をご紹介しました。
・ドミナントコードの時によく使われる
・覚え方は「ルート音の半音上のメロディックマイナースケール」
・ピアノでは右手だけでなく、左手でもオルタードコードにして使える
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