4タイプのコンプレッサーの違いと使い方を解説!【Optical・Tube (Variable Mu)・VCA・FET】
- 2024.06.26
- 2024.06.18
- ソフト・プラグイン・機材
今回は、JSTが解説する「4タイプのコンプレッサーの違いを解説」をまとめました。
DTMで使われるコンプレッサーには大きく分けて4つあり、「Optical」「Tube(Variable Mu)」「VCA」「FET」が挙げられます。
そのため、この4つはこの記事でマスターしましょう!
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コンプレッサーの違い1:Opticalタイプ(オプトコンプ)
Optical(オプティカル)タイプのコンプレッサーは、数多くのコンプレッサーの中でも最もスムーズに動くタイプのコンプレッサーです。
「Opto」「オプトコンプ」などと呼ばれることがあります。
オプトコンプで有名な製品は、「Teletronix LA-2A Compressor」や「Tube-Tech Compressor」です。
レジスタなどの内部のパーツの種類によってサウンドは異なりますが、比較的「ナチュラルな」サウンドのままコンプレッションできるのが特徴です。
「Optical」は「光学」「光学式」という意味がありますが、「光」「光の速さで」というイメージがあるのに、なぜ最も「スムーズに」「ゆったりと」「自然に」動くのだろうと疑問に思うかもしれません。
これは、光学的な抵抗により非線形のゲインリダクション(効果)がもたらされるからです。
少し難しい話になりましたが、いずれにせよOpticalタイプは「自然で」「ナチュラルな」サウンドが特徴的です。
Opticalコンプレッサー(オプトコンプ)のおすすめの使い方
Opticalタイプのコンプレッサーは「ナチュラルなサウンド」が特徴的なので、あまり人工的な音を出したくないときにおすすめです。
・アコースティックギター
・あまり音を変えずにコンプレッサーをかけたいとき(どの楽器でもOK)
コンプレッサーの違い2:Tube(Variable Mu)タイプ(チューブタイプ)
Tube(チューブ)タイプのコンプレッサーは、「色付け」と「まとまり」を出すのが得意なタイプです。
先ほど解説したOpticalタイプのコンプレッサーの中にもチューブ=真空管は使われているのですが、Opticalタイプなどのコンプレッサーは、チューブを色付け(キャラクター付け)のために使っています。
一方で、Tubeタイプのコンプレッサーはゲインリダクションのために…つまり、コンプレッションのためにチューブを使っているのが大きな違いです。
そのため、Tubeタイプのコンプレッサーを使うだけで大きなカラー付けを行うことが可能です。
また、音全体にまとまりを出すことにも長けているため、Busに使うのにもよいでしょう。
Tubeタイプのコンプレッサーで有名な製品としては、「FAIRCHILD」や「MANLEY Variable Mu」などが挙げられます。
Tube(Variable Mu)のおすすめの使い方
Tube(Variable Mu)タイプは、色付け(キャラクター付け)とまとまりを出すために使うのが効果的です。
・音にまとまりを出したい(Busに使う)
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コンプレッサーの違い3:VCA(ブイシーエー)タイプ
VCA(ブイシーエー)タイプのコンプレッサーは、かなり強くコンプレッションをかけることができるタイプのコンプレッサーです。
どちらかというと、音をならす(平坦にする)のが得意と言えます。
多くのコンプレッサーは電圧制御アンプが付いていますが、VCAタイプの電圧制御アンプはIC(集積回路)の中に収容されています。
これにより、音の劣化(ディストーション、歪み)を最小限に抑えてコンプレッションをすることができます。
VCAタイプのコンプレッサーで有名な製品には「SSL Channel Compressor」や「SSL G-COMP」「dbx 160A」「api2500」などが挙げられます。
VCA(ブイシーエー)のおすすめの使い方
VCAタイプのコンプレッサーは、パンチのある音を出すときに効果的です。
・AttackやReleaseを細かく調整しながら音に歪みを出したくないとき(特にBus使用時)
コンプレッサーの違い4:FET(フェット)タイプ
FET(フェット、エフイーティー)タイプのコンプレッサーは、たくさんの倍音成分を出し、よりパンチの効いた音を出すことができるタイプです。
動作が速く、Attack Timeを遅くしても、OpticalやTubeタイプよりも速く動きます。
このタイプのコンプレッサーは、コンプレッションをするためにトランジスタを使っています。
前述のチューブ(真空管)よりもトランジスタの方が安価なため、さまざまなコンプレッサーに使われ始め、その結果これまでにたくさんの素晴らしいコンプレッサーが誕生しました。
最も有名なのは「Bluestripe 1176」でしょう。
FETタイプのおすすめの使い方
FETタイプのコンプレッサーは、ボーカル、ベース、ドラムなどさまざまな楽器に使えるほか、Busに使ってまとまりを出すのにも向いています。
また、Opticalタイプのコンプレッサーと併用するのもおすすめです。
FETタイプはパンチのある音を出すのに長けていますが、一方でOpticalタイプは自然でナチュラルな音を出したいときに向いているため、両者を上手に使い分けてみるとよいでしょう。
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Logic Pro付属のコンプレッサープラグインはこれらを網羅している
Logic Pro付属のコンプレッサープラグインは、これら4タイプのコンプレッサーを網羅しています。
今回の記事と重複する部分もありますが、Logic Proの方は全部で7種類あります。
こちらについては以下の記事で1つずつ詳しく解説しています↓
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