「5.1サラウンド」とは?小数点の数字の意味は?【ドルビーアトモス・ホームシアター】
- 2024.11.12
- 2024.10.26
- 用語解説
今回は、Jonah Matthewsが解説する「サラウンドサウンドチャンネルの数字の意味とは?」をまとめました。
映画を見るときや音楽を聞くとき、「5.1サラウンド」など「小数点の付いた数字+サラウンド」の文字を目にすることがあるでしょう。
実は「5.1」の他にも「2.1」「3.1」「7.1」、さらには「5.1.2サラウンド」などがあるのですが、一体これは何を意味しているのでしょうか?
この記事では、より映像や音楽を楽しむために必要な「5.1サラウンド」の意味について解説していきます。
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「5.1サラウンド」の「5」の意味とは?整数部分の意味は?
「5.1サラウンド」などの小数点が付いている数字のうち、整数部分(小数点より左に書いてある数字)はメインのスピーカーの数を表します。
例えば「5.1サラウンド」なら、スピーカーを5個使って再生されることを想定して作られたサウンド、ということになります。
スピーカーを5個使って再生される場合は、例えば上記画像のように「正面に3つ」「左右に1個ずつ」の合計5つのスピーカーを使って再生されることを想定しています。
一般家庭でスピーカーを5個使うことはあまり考えられませんが、映画館などであれば十分あり得るでしょう。
「5.1サラウンド」の「.1」の意味とは?小数部分の意味は?
「5.1サラウンド」などの小数点が付いている数字のうち、小数部分(小数点より右に書いてある数字)はサブウーファーの数を表します。
サブウーファーとは、重低音に特化したスピーカーのことです。
映画であれば地響きのような重低音があると迫力が増し、音楽であればバスドラムやベースの音が非常によく聞こえるようになるため、サブウーファーは非常に重要な役割があります。
「5.1サラウンド」であれば、スピーカー5つ+サブウーファーを1つ使う想定で作られたサウンドです。
「5.2サラウンド」であれば、スピーカー5つ+サブウーファーを2つ使う想定で作られたサウンドです。
一般家庭でホームシアター専用の部屋がない場合は、5.1サラウンドがおすすめです。
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「5.1.2サラウンド」とは?
「5.1.2サラウンド」など、小数点が2つ+数字が3つ書いてある場合もあります。
この場合は、左の数字から順に「メインのスピーカーの数」「サブウーファーの数」「上から音を出すタイプのスピーカーの数」を表します。
「上からの音を出すスピーカー」には、天井から吊して上から下に向けて直接鳴らすタイプの「オーバーヘッドスピーカー」と、わざと天井に向かって音を出し、天井に反射させて上から下に聞かせるタイプの「イネーブルドスピーカー」があります。
このように上から聞こえる音に対応できるようになると、例えばヘリコプターが上から下に降りてくるシーンなどで非常に臨場感のあるサウンドを体験することができるようになります。
上記の画像は、スピーカーを天井から吊るし、スピーカーを下に向けて音を出す「オーバーヘッドスピーカー」の例です。
「上から音が聞こえる」という環境を想像すると、まずこのタイプが思い浮かぶでしょう。
そして上記の画像は、イネーブルドスピーカーを使う例です。
スピーカー自体は床に置きますが、音が天井に向かって出るようになっており、天井から反射した音が私たちの耳に届くようになっています。
例えば上記画像のように「メインのスピーカーが全部で5つ」「サブウーファーが1つ(テレビ台の左にある正方形のスピーカー)」「上から音を出すためのスピーカーは2つ」の場合は、「5.1.2サラウンド」となります。
上記画像のように「メインのスピーカーが全部で5つ」「サブウーファーが1つ(テレビ台の左にある正方形のスピーカー)」「イネーブルドスピーカーが2つ」「オーバーヘッドスピーカーが2つ」の場合は、「5.1.4サラウンド」となります。
サブウーファー以外のスピーカーは全部で7つありますが、「オーバーヘッドスピーカー」は「メインのスピーカー」の数に入らないので、「5.1.4サラウンド」となります。
上記画像のように「メインのスピーカーが全部で9つ」「サブウーファーが1つ」「イネーブルドスピーカーが4つ」の場合は、「9.1.4サラウンド」となります。
ステレオは「2.0」
特に一般家庭で多く使われるのは、左右に1つずつスピーカーを置く「ステレオ」でしょう。
これは数字で表すと「2.0」となります。
ステレオスピーカー+サブウーファーは「2.1」
左右のステレオスピーカーに加え、サブウーファーを使う場合は「2.1」と表すことができます。
サブウーファーの位置は人によってさまざまで、右側に置く人もいれば、左側に置く人もいます。
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中央+左右は「3.0」
左右のスピーカーにプラスして、中央にもスピーカーを置くと「3.0」になります。
映画やドラマは登場人物のセリフが中央から聞こえるようになっているため、真正面にスピーカーを置くと人物の会話が非常にクリアに聞こえるようになります。
ホームシアターでの理想は「7.1サラウンド」
ホームシアターで理想とされるのは、7.1サラウンドです。
スピーカーを前方に4個、真横に2個、斜め前に2個置くタイプです。
おそらく一般家庭のリビングに置くのは難しいと思いますので、ホームシアター専用部屋がある場合は7.1サラウンドがおすすめです。
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「7.1サラウンド」には2パターンある
立体音響技術「ドルビーアトモス」が推奨している「7.1サラウンド」のフォーマットには、大きく分けて2パターンあります。
「データが圧縮されていないかどうか」が違いますが、圧縮されていない方がより高音質の音響を楽しむことができます。
ドルビートゥルーHD(Dolby True HD):圧縮されていないサウンド
同じくホームシアターなどで使われる音響技術「DTS(Digital Theater Systems)」が推奨しているフォーマットにも、大きく分けて2パターンあります。
DTS-Master HD(DTS-HD Master Audio):圧縮されていないサウンド
「9.1.2サラウンド」には2パターンある
「9.1.2サラウンド」は、前述の「7.1サラウンド」に加えて、上から来る音を出すスピーカーを2つ追加したシステムです。
この場合、「上から来る音を出すスピーカー」は天井に吊すタイプのオーバーヘッドスピーカーでも、天井に向かって音を出し、音を反射させるイネーブルドスピーカーでも構いません。
この9.1.2サラウンドを楽しむ場合は、音声が「Dolby Atmos」もしくは「DTS:X」に対応している必要があります。
どちらかのフォーマットに対応していない音声(映像)を再生すると、スピーカーを適切に設置していたとしてもその効果を実感することはできません。
ホームシアター用の「サウンドバー」はおすすめできるか?
ホームシアター用のスピーカーを探すと「サウンドバー」と呼ばれる商品がヒットします。
見た目が細長く、この中に2~3個のスピーカーが内蔵されています。
3.1チャンネル サウンドバー:メインのスピーカーが左右と中央に1つずつ+サブウーファー1つ
映画やドラマは登場人物のセリフが中央から聞こえるようになっているため、「3.1」の方が人物の会話が非常にクリアに聞こえます。
しかし、サウンドバーは適切に選ばないとサラウンド対応の映像・音声であっても音響が台無しになってしまう場合があります。
「サウンドバーを選ぶべきか、サラウンドスピーカーを選ぶべきか?」についてははこちらで解説しています↓
一般家庭でサラウンドのホームシアターを楽しむ難しさとは?
一般家庭でサラウンドのホームシアターを楽しむとき、スピーカーを1〜3個程度使うだけであれば特に難しいことはありません。
「スピーカーを買ってすぐ楽しめる」という場合が多いでしょう。
しかし「5.1サラウンド」などのようにスピーカーをいくつも使用する場合は、「置き場所」「設置」「ケーブルの接続・配線」など、確認しなければいけないことがたくさんあります。
適切なサラウンド環境を構築するための知識だけでなく、DIYも必要になることがあるため、サラウンドシステムを一般家庭で楽しむのはややハードルが高いと言えます。
そのため、もし自信がない方は、遠慮なく専門家に依頼することをおすすめします。
「5.1サラウンド」とは?小数点の数字の意味とは?まとめ
以上が「5.1サラウンドとは?小数点の数字の意味とは?」の解説でした。
整数部分は「メインのスピーカーの数」
小数部分は「サブウーファーの数」
「5.1.2サラウンド」の意味
左の数字から順に「メインのスピーカーの数」「サブウーファーの数」「上から音を出すタイプのスピーカーの数」
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