【DTM】リバーブ(残響音)を消す4つの方法

【DTM】リバーブ(残響音)を消す4つの方法

今回は、Tim Heinrichが解説する「リバーブを削除する方法」をまとめました。

音をレコーディングするとき、その部屋で響いているリバーブ(残響音)が収録されることがあります。

このようなリバーブによって音全体がごちゃごちゃして聞こえてしまったり、本当に録りたい音が少し遠くにいるように聞こえてしまうこともあるため、「リバーブだけを消したい」ということもあるでしょう。

例えば体育館で手を叩くと「パァーン」と長い残響音が出たり、マイクを使って話すと反響音が混ざり合って音があまりクリアに聞こえなくなります。

そこで今回は、このように不要なリバーブを消す方法を4つご紹介します。

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リバーブ(残響音)を消す4つの方法

今回ご紹介するリバーブ(残響音)を消す方法は、こちらの4つです。

・EQ(イコライザー)
・トランジェントシェイパー(エンベローパー)
・ゲート(Gate)
・リバーブ除去専用プラグイン

それでは、1つずつ解説していきます。

リバーブを消す方法1.EQ(イコライザー)

リバーブ(残響音)を消す方法1つ目は「EQ」です。

EQは、特定の周波数帯域の音を消したり増やしたりすることができるプラグインです。

特定の周波数帯域にリバーブ音が集中していることがあるため、特にリバーブ音が聞こえる周波数帯域だけをEQで減らすと、リバーブを減らすことができます。

EQのQ幅を狭くして特定の周波数帯域だけをブーストしてみると、「リバーブが集中している周波数帯域」を探しやすくなります↓(2:38~2:49)

Remove Reverb – 5 PlugIns

今回はあまり減らすことができませんでしたが、場合によってはEQで解決できることがあります。

おすすめEQプラグイン

soothe2でリバーブを消す参考動画はこちら

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リバーブを消す方法2.トランジェントシェイパー(エンベローパー)

リバーブ(残響音)を消す方法2つ目は「トランジェントシェイパー(エンベローパー)」です。
※「Transient Shaper」「Transient Designer」「Enveloper」などとも呼ばれます

トランジェントシェイパーは、音のアタックとリリース(音の立ち上がりと残響)の音量を増やしたり減らしたりすることができるプラグインです。

例えばアタック(トランジェント)を増やすとアタック感が強いパンチの効いた音になりますが、リリース(テール)を減らすと音が短くなります。

つまり、トランジェントシェイパーを使ってリリースを減らせば、伸びた残響部分=リバーブを減らすことができるのです。

例えばCubase付属のエンベローパー(Envelope Shaper)を使うと、このようになります↓(3:03~3:17)

Remove Reverb – 5 PlugIns

リリースを減らしすぎると元の音に違和感が出てしまうことがあるので、減らす量は必要に応じて調整することをおすすめします。

マルチバンドトランジェントシェイパーも使える

トランジェントシェイパー(エンベローパー)の中には、周波数帯域ごとにアタックとリリースを調節できる「マルチバンドトランジェントシェイパー」もあります。

例えば音のアタック感が含まれやすい高音域だけアタックを増やしたり、「ボーン」と長く響きやすい低音のリリースだけを減らす、などができます。

おすすめのトランジェントシェイパー(エンベローパー)

リバーブを消す方法3.ゲート(Gate)

リバーブ(残響音)を消す方法3つ目は「ゲート(Gate)」です。

ゲートは、「ある一定の音量以下の音を削除する」という機能があります。

リバーブ音は比較的音量が小さいため、「リバーブだと思われる小さい音だけを消す」という効果が期待できます。

例えばCubase付属のゲートプラグイン「gate」を使うと、このようになります↓(4:20~4:36)

Remove Reverb – 5 PlugIns

ゲートは決めた音量以下の音を消すことができますが、その音量の境目がはっきりしてしまうため、ブツッと切れたように聞こえてしまうことがあります。

特にボーカルのように自然な音が欲しいときは、ゲートを使う量に気をつけるとよいでしょう。

おすすめのゲートプラグイン

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リバーブを消す方法4.リバーブ除去専用プラグイン

リバーブを消す方法4つ目は、リバーブ除去専用プラグインです。

最近では機械学習・ディープラーニングの技術を活用し、リバーブ音だけを除去することに特化したプラグインなども開発されています。

値段や機能はさまざまありますが、おすすめのリバーブ除去プラグインはこちらの記事でまとめていますので、ぜひご覧ください↓

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リバーブ(残響音)を消す方法まとめ

以上が「リバーブを消す方法4つ」でした。

・EQ(イコライザー)
リバーブが特に多く含まれている周波数帯域だけを減らす

・トランジェントシェイパー(エンベローパー)
リリースを短くしてリバーブ成分を減らす

・ゲート(Gate)
小さい音だけをカットしてリバーブを減らす

・リバーブ除去専用プラグイン
キレイにリバーブだけを除去できる

当サイトでは他にもキレイにオーディオ編集する方法についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓

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