ラップボーカルのMIXのコツ【EQ・コンプ編①】
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
今回はそのうち、「EQとコンプの使い方①」に関する部分をまとめています。
ビヨンセやCardi Bなども手がける超大物エンジニアが教えるテクニックですので、ぜひ今日から使ってみてください!
ちなみに今回取り上げる楽曲は「Lil Uzi Vert – Neon Guts feat. Pharrell Williams」です↓
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はじめに:ボーカル処理の順番
今回の楽曲で使われているボーカルチェインは、このような順番になっています。
(プラグインはすべてWavesの製品です)
2.R EQ(EQ)
3.R Compressor(コンプ)
4.SSL(EQ)
5.CLA Vocals(エフェクト全般)
6.CLA-76(コンプ)
7.DeEsser(ディエッサー)
8.R Compressor(コンプ)
今回解説するのは、このうちの「5~6」の部分です。
上記の項目をクリックするとそれぞれを解説している記事に飛びますので、気になる項目があればぜひチェックしてみてください。
ラップボーカルMIXのコツ1:EQをかける
ディエッサーでキツい高音を整えた後は、EQを使っていきます。
今回使うのはWaves社の「R EQ6」です。
ローカットして、濁りの原因になっている部分を取り除きます。
400hz付近も濁り成分だなと感じたので、こちらも少し削っています。
5:57~6:11
Waves / Goldを購入する(サウンドハウス)
Waves / Platinumを購入する(サウンドハウス)
Waves / Diamondを購入する(サウンドハウス)
ミックスのコツは「数字で考えないこと」
僕は「この曲では60hz以下をカットしよう」など、数字で判断するようなタイプではありません。
だからビジュアルで判断できるツールが好きなのですが、「だいたいこのあたりだ」などを、ポイントを動かしながら判断していきます。
ただプラグインを挿しているだけで、デフォルトの位置から特に何も動かさない時もあります。
数字だけで判断するのではなく、耳で聞いて判断することが大切です。
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ラップボーカルMIXのコツ2:コンプレッサーは過不足なく+使用前と後で音量差が出ないようにする
僕がコンプレッサーを使う目的は、音を一直線にしすぎず、コンプレッションしすぎず、ボーカルに抑揚や動きがちょっとしかないようにならないようにすることです。
今回の楽曲では、Waves社「R Compressor」を使っています。
画像:動画より
コンプを使うことで、ちょっとだけコンプレッションがかかったように、ボーカルが少し前に来ているように聞かせます。
バイパスにした時に、元の音とそこまで大きく差が出ないようにしています。
7:28~7:33
Waves / Goldを購入する(サウンドハウス)
Waves / Platinumを購入する(サウンドハウス)
Waves / Diamondを購入する(サウンドハウス)
ラップボーカルMIXのコツ3:SSL E-Channelで音像をはっきりさせる
次に挿すのは、Waves社「SSL E-Channnel」です。
これを使うことで、音像をはっきりとさせることができます。
8:00~8:05
まずはローエンドがたくさんあるので、ここをカットします。
音をクリアにしたいので、僕はこのEQをかなり極端に使っています。
おすすめのEQの操作方法
僕はまず、デフォルトの位置からツマミを下げて、そこから「この辺りをカットしたいな」のように、自分のゴールを目指しながらツマミをいじっていきます。
そして「ここだ!」と思ったところで、操作を止めます。
ボーカルが2人以上いる曲の場合のコツ
この曲では、Pharrell WilliamsとLil Uziが一緒に歌っています。
今はPharrellのボーカルミックスの例をご紹介していますが、Uziのボーカルとマッチすることも考えています。
Uziの声の方が薄い感じの雰囲気があるので、できる限りこの2人が同じ場所にいるように聞かせることを意識しています。
画像:動画より
ここで、PharrellとUziのそれぞれの状態を見てみましょう。
ほとんど一緒ですが、左下のLF(Low Frequency、低域)では、Pharrellの方が少し多くカットしてあります。
ほんの少しの差がかもしれませんが、この差が2人をうまくブレンドさせるかどうかを決める大切な要素になります。
ラップボーカルにおける3khz付近の処理の仕方
3khzあたり(SSL E-Channelだと緑のツマミ)の処理で僕がやっているのは、この周波数帯域をちょっと減らし、キツめに聞こえる部分を取り除くことです。
これより高い周波数(SSL E-Channelだと赤いツマミ)では、ツヤを出すためにちょっとだけブーストするというのをよくやります。
これらはどんな楽曲にも使えるテクニックですので、ぜひお試しください。
以上でEQ・コンプ編の解説Part1は終了です。
Part2はこちら↓
このシリーズでは、他にもボーカルミックスについて解説していますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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