EDMのコード進行におすすめ「借用コード」の使い方【Deadmou5編 Part1】
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
今回は、動画中で解説された「Deadmou5の『Some Chords』と『I Remember』で使われているコード進行」をまとめています。
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借用コード(借用和音)とは?
そもそも借用コードとは、別のキー(調)から借りてきたコードのことです。
たとえばCメジャーキーの曲の場合、同主調であるCマイナーキーで使われるコードを一時的に使うことができます。
↓同主調と借用コードについてはこちらの記事でまとめています
「Some Chords」で使われているコード進行
この曲のキーはG#マイナーですので、同主調はG#メジャーキーになります。
この曲では「最初はG#マイナーコードを使っていたから次もまた同じコードが来ると思いきや、G#メジャーコードを使う」という場面があります。
これにより、おもしろい響きが得られるのです。
この進行は、スケールの1th(主音)を借用コードとして使った基本の例ですね。
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Deadmou5「I Remember」で使われているコード進行
B – DM7 – GM7 – GM7
Gb – DM7 – GM7 – GM7
1段目と2段目で、ちょっと動きが変わっています。
全体的にミステリアスな雰囲気のコード進行です。
借用コードからスタートする
この曲はBマイナーキーです。
この曲のコード進行でおもしろいのは、もともとのキーの1thであるBマイナーコードから始まらず、借用コードのBメジャーコードから始まっているところです。
メジャーコードから始まることで楽しい雰囲気を醸し出しますが、それもつかの間。
次の小節ではマイナーコードを使います。
メジャー5th(V)を使う
このコード進行でおもしろいもう一つのポイントは、メジャー5th(V)コードを使ってるところです。
マイナーキーの曲ですので、5th(V)はマイナーコードになるはず。
しかし借用コードを使い、メジャーコードにしています。
半音上がりながら「ホーム」に戻る
借用コードは、リーディングノート(5thや7thなど)の音をだんだん上げていきたい時にも使えます。
たとえばこの曲の場合、Abマイナースケールなので、5th(V)は本来ならGbマイナーコードです。
しかしここで、借用コードでGbメジャーコードを使います。
これにより、5th(V)はメジャーコードになり、スケール上の7th(VII)はAではなくBbになります。
Bマイナースケールにおける7thはAなので、本来Bbは使わないはず。
しかしコード進行で1th(I)に戻るときのことを考えてみてください。
ルート音やトニックに行くには、全音よりも半音で移動した方がつながりがスムーズです。
つまり、Bがルート音(トニック)ですので、AからBに行くよりも、BbからBに行った方がスムーズに聞こえるのです。
Bbを含んでいるGbメジャーコードを使うと、Bbを半音上げるだけでBメジャーコードやBマイナーコードに行けます。
BメジャーコードやBマイナーコードは本来のスケールと同主調の1th(I)ですから、「ホームに戻ってきた感」があります。
この借用コードの使用法は、「ホームに戻ってきた感」を出すための、ちょっと高度なテクニックです。
少し複雑に感じるかもしれませんが、「どのコードに戻ってくるとき、どんな音が入っていれば違和感がないか?スムーズなのか?」を考えるとよいかもしません。
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EDMのコード進行におすすめ「借用コード」の使い方まとめ
実際の曲を聞きながらこの解説を読むと、確かに借用コードによって曲に新しいテイストが加わっていることがわかります。
最初は少し難しいと感じるかもしれませんが、まずは「同主調の1thコードを代わりに使ってみる」など、シンプルなところからスタートしてみましょう。
ちなみに、かっこいいコード進行を作りたい方にはこちらの書籍がおすすめです。
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