【DTMミックス】重厚感のある低音域を作るおすすめプラグイン4選
- 2024.09.09
- 2024.08.31
- ソフト・プラグイン・機材
今回は、Produce Like A Proが解説する「重厚感のある低音を作るためのおすすめプラグイン4選」をまとめました。
「EQで低音域をブーストしても重厚感が出ない」「低音域に特化したおすすめプラグインを知りたい!」という方、必見の内容です!
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低音MIXおすすめプラグイン1.Waves「Renaissance Bass」
はじめにご紹介するのは、「R Bass(アールベース)」としておなじみのプラグイン「Renaissance Bass」です。
「サブベース(超低域)をブーストするためのツールだ」「ローエンドが耳に聞こえるようにするためのツールだ」など、人によってこのプラグインの使い方もさまざまです。
しかし、実際にこのプラグインがどんな機能をするのかに関わらず、キック、ベース、ギター、スネア、タムなど、どんな楽器でも「音が薄い」「音のボディやローエンドを足したい」と感じたときに使えます。
ドラムにR Bassを使った例
それでは、最初にドラムのキックとスネアに使った例をお聞きいただきます。
しっかりローエンドも太さもあるサウンドです。
キックだけ聞いてみましょう。
バイパスにすると、一気に重要な要素がなくなっていることがわかります。
それでは、スネアだけでも聞いてみましょう。
EQではなくR Bassで対処
R Bassを使った結果、100~200Hz付近がブーストされ、スネアの根幹となる周波数帯域がしっかり充実するようになりました。
同じことをEQでやろうとすると、少しやりすぎてしまったり、曲全体で聞いたときにモワモワしてしまうこともあります。
そのため、R Bassで必要な部分だけを絞って処理することで、やりすぎを防ぐことができます。
(R Bassでは、中心となる周波数を画面下で設定することができます)
テープサチュレーションではダメなのか?
ドラムのローエンドを充実させるためにテープサチュレーションを使う方法もありますが、僕はこの方法は使いません。
ドラムにテープサチュレーションを使うと、キレイで太いサウンドを作ることはできますが、トランジェントをカットしてしまうので音が丸くなってしまい、パンチがなくなってしまうからです。
そのため、音の鋭さやパンチを保ちながら太さ・パワー・ボディ・ローエンドを足したいのであれば、このR Bassを使うのがおすすめです。
R Bassの購入
R BassはWaves社が販売しているさまざまなバンドルに同梱されていますが、特にプラグインが充実している「Platinum」や「Diamond」を購入するのがおすすめです(同じく人気のバンドル・Waves Goldには同梱されていませんのでご注意ください)。
サウンドハウスで購入する
WAVES / Platinumを購入する(サウンドハウス)
低音MIXおすすめプラグイン2.Waves「Vitamin」
2つ目にご紹介するのは、同じくWaves社の「Vitamin」です。
これはオーケストラのようにさまざまな楽器を扱ったり、ルームマイクのサウンドを扱うときに必要になり、使い始めました。
そして、これはローエンドにも使えることがわかったのです。
Waves「Vitamin」でできること
画面を見てみると、「Low」「Low Mid」「Mid」「High Mid」「High」のパラメーターがあります。
それぞれパラメーターを上げると音が広がるのですが、それだけでなく、低域と中低域をきれいに増強する用途でも使えます。
コンプやEQを使わずに、低域や中低域を大きく聞かせることができるのです。
Vitaminをマスターに使った例
それでは、実際にVitaminを使った例をお聞きいただきましょう。
まずはこちらをお聞きください。
先ほどのR Bassを利用してローエンドを充実させたドラムに加え、シンセやベースが鳴っています。
この状態でマスターにVitaminを使うと、実際にVitaminがどのような効果をもたらしているのかがわかりやすいです。
ローエンドだけソロにして聞いてみましょう。
しっかり充実したローエンドがあることがわかります。
それでは次に、Vitaminのローエンドをバイパスにした状態から、徐々にローエンドのパラメーターを上げていくときの音を聞いてみましょう。
とてもキレイに適切に、必要なローエンドだけを足すことができました。
ただローエンドを足して暴れているのではなく、キレイで適切な量だけ増やし、音をビッグに聞かせることができるのが、このプラグインのおすすめポイントです。
Vitaminを購入する
先ほどのR Bassと同様、Waves社が販売しているさまざまなバンドルに同梱されていますが、特にプラグインが充実している「Platinum」や「Diamond」を購入するのがおすすめです。
サウンドハウスで購入する
WAVES / Platinumを購入する(サウンドハウス)
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低音MIXおすすめプラグイン3.Universal Audio「AMPEG B-15n」
次は、Universal Audio社の「AMPEG B-15n」です。
このプラグインは非常に多くの量のローエンドを足すことができ、これを使えば再度アンプを通さなくても充実した低音域を加えることができます。
チャンネルも1964と1966を選べますが、64の方が少し太い音が出て、1964の方がHi-Fiな感じになります。
それでは、実際の音をお聞きいただきましょう。
このプラグインを使うと少し行きすぎる音域が出るので、そちらはPro-Q3のダイナミックEQを使って対処しています。
そして、いい中音域が出るeiosis「AirEQ」で中音域をブーストします。
そして、soundtoys社「Decapitator」で歪みを加えたり…
Softube社の「TUBE-TECH」でコンプをかけています。
そうすると、このようなサウンドになります。
「ローエンドをただ足す」のではなく、「キレイなローエンドを足す」という点においてとても素晴らしいです。
これは、EQではなかなかできませんし、テープサチュレーションではトランジェントやパンチが削れてしまいますので、非常におすすめのプラグインです。
低音MIXおすすめプラグイン4.Hass Effect(ハース効果)
これはローエンドに特化した特定のプラグインではなく、ディレイエフェクトです。
しかし、実はローエンドをビッグにするためにとても有効な手段の一つなので、先ほどの3つのプラグインと合わせてご紹介します。
ハース効果とは、全く同じ音(モノラル信号)であっても、2つの音を左右(LR)に振り分け、音が鳴るタイミングがズレると、ステレオ感(広がり)が出るという現象です。
そしてこれは、ベースギターとシンセベースが同時に鳴っている時に使えます。
例えば、ベースギターがリフを弾いているときは常に中心で聞こえて欲しいのでセンターに設定し、シンセベースは左右にPanを振る、などです。
ハース効果を使ってシンセベースを広げる方法
ハース効果を使ってシンセベースを広げるには、シンセベースにディレイプラグインを使い、左右から聞こえる音を少しズラします。
ディレイプラグインを使いますが、実際にはPanを振っているような効果が出ます。
それでは、まず、こちらの曲のシンセベースに注目して聞いてみてください。
シンセベースが中央にあると、ドラム・ベースギター・シンセベースが全て中央にあるので、お互いの音がケンカしてしまっている状態です。
そこで、先ほどのディレイを使ってシンセベースを左右に広げます。
パンチを出すために棲み分けする
「100Hz以下の低音域を左右に無理やり広げるのはあまりよくない」と教えられることもあると思いますし、僕もそう感じることがあります。
そのため、このようにいろいろな楽器が混ざり合っているような楽曲の場合は、このように低音域の楽器を左右に振るのが有効です。
このように音をしっかり棲み分けすれば、音同士がケンカすることなく、しっかりパンチや力強さも保ったままそれぞれの音を聞かせることができます。
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重厚感のある低音域を作るためのおすすめプラグイン4選まとめ
以上が「重厚感のある低音域を作るためのおすすめプラグイン4選」でした。
今回ご紹介したプラグインのリンクはこちらにまとめますので、まだお持ちでない方はぜひGETしてください↓
Waves「Renaissance Bass」と「Vitamin」
どちらもWavesのバンドル「Platinum」「Diamond」に同梱されていますので、個別に買うよりもお得です↓
Universal Audio「AMPEG B-15n」
当サイトでは、他にも低音域のミックスのコツをご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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