音楽制作で重要な3つのTips ~プロダクション編 Part3~【海外プロが教える!】
10年近く海外で活躍する音楽プロデューサーが、音楽制作で使えるTipsを紹介してくれるシリーズ。
今回はDAWでの音楽制作における「プロダクション編Part3」で、このシリーズ最後のお話です。
「より良い楽曲にするためのマインドセット」について中心に話してくれました。
「まず音楽を作る上で大切なことは何か?」
「どんな姿勢で音楽に向き合えばいいのか?」
これらが気になる方、悩んでいる方は必見の内容です!
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1. 「音楽は精密科学ではないが、オーディオは精密科学だ」ということに気づこう
前回に引き続き、これも気づくのにだいぶ時間がかかりました。
これは音楽的なことで、伝えたいことを伝える限り、好きなことはなんでもできます。
調和しないハーモニーでさえも、1つの手段として使えます。
しかし、オーディオやオーディオプロダクションは精密科学です。
「音楽だって精密科学だ」とか「オーディオはそうじゃない」という反論はOKです。
広く考えると、音楽は数学的パターンで、ダブステップは正しい方法で周波数を壊している音楽ですからね。
でもここで言いたいのは、「オーディオはただの音楽」以上のものであるということです。
オーディオや音楽を伝える媒体であり、特定の科学における物理現象です。
位相問題の例
たとえば、もし全く同じサウンドがあって片方の位相を反転させると、同時に鳴らしたときに何も聞こえなくなります。
2つのサウンドが互いに打ち消しあうからですね。
これはノイズキャンセリングヘッドホン・イヤホンにも使われているメカニズムです。
ですから、もしミキシングをしたり、ドラムをチューニングしたり、いくつかの音を互いに強く鳴らす場合は、とても酷く、位相は歪み、陰気な、変なサウンドになります。
解決策
こういうときは、スペクトラムアナライザーで異常(abnormalities)や説明書きを調べてみましょう。
それぞれのミキサーチャンネルをソロにして聞いてみて、そのサウンドのどこが不要か確認しましょう。
これを普段のワークフローに取り入れてみると、様々な方法でどうオーディオが動いているのかを直感的にすぐ学ぶことができます。
ピンポイントな”修理工”にはなれなくても、これらがどうつながるのか、何と議論される傾向にあるのかがわかるでしょう。
もし全てのサウンドが独立した状態(ソロにした状態)ではよかったとしても、混ぜ合わせたらダメになることもあります。
周波数が同じくらいの2~3のチャンネルをざっくり同時に鳴らして聞いてみて、それぞれの音が衝突していないか、打ち消し合っていないか確認してみましょう。
また、ベースがキックを邪魔して田舎なども同様にチェックしてみてください(音域が近いので)。
これを意識して変わること
これが、私の言う「精密科学」です。
これに気付いた後、私は常にメインのマスターチャンネルにスペクトラムアナライザーをインサートし、マルチスクリーン(PCのディスプレイ)でどこで問題が起こっているかをすぐ見られるようにしました。
こうすることで、ただチャンネルをソロにしたりミュートしたりするだけで、何が起こっているのかを更に調べられるようになりました。
2. どのプロジェクトでも、新しいorユニークなことにチャレンジし、「癖」を避けよう
新しいことを学び、新しい技術を取り入れるようにしましょう。
特定の癖や習慣(例えばいつもEQやリバーブを同じセッティングのまま使ったり)は避けましょう。
このように制作していけば、特に学ぶことのない1つのトラックだけを見続けることはなく、成長・学び続けることができます。
もちろん習慣を身につけることや、使いやすい・頼りになるプリセットやプラグインがあることは良いことです。
でも音楽への愛、そして素晴らしいものを作るには、前に同じようなサウンドで使った数値・パラメータを基にして値を上げ下げするのではなく、音を調整するときに注意深く聞く必要があります。
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3. 自分だけのサウンドを作ろう!
ただ単に「ギターを弾いてレコーディングするのを楽しもう!」という話ではなくて、もっと全体的なことになります。
鳥の声で良いサウンドFXを作ったり、鍵をかき混ぜてハイハットのサウンドを作ったり、トイレットペーパーに風船をかけて打楽器を作ったり。
これでクリエイティビティを押し出すことができ、プロジェクトにおける新しい何か、ユニークな何かを発見することができます。
この可能性は無限大です。
もしハンディレコーダーやマイクセットがあるなら、身の回りのあらゆる音の世界を冒険してみましょう。
曲に使える音がきっとあるはずです。
まとめ
今回はこのシリーズのラストということで、音楽をする上で大切なマインドセットについてのお話でした。
読んでいて制作のモチベーションが上がったり、勇気付けられた方もいるのではないでしょうか?
自分の音楽制作を振り返る良いきっかけになれば幸いです。
学んだTipsは、ぜひ今後の音楽制作に活かしていきましょう!
もっとプロとしてのマインドセット、プロがやるべきことを学びたい方にはこちらがおすすめです。
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