【DTMバンドMIX】メタルギターの音作りのコツ 前編
- 2023.01.22
- 2024.09.30
- 作曲全般
今回は、Wage Warの楽曲「Stitch」のミキシングを担当した Andrew Wadeが教える「メタルギターの音作りのコツ」をまとめました。
ギターについてレコーディング時とレコーディング後(ミキシング)の両方で使える考え方やテクニックが満載ですので、ぜひご活用ください。
この記事で解説する楽曲はWage Warの「Stitch」です↓
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はじめに
今回Andrewが教えるテクニックは、大きく分けて2つのトピックに分けられます。
・ミキシング時のギターの音作り(EQ、Imagerなど)
この記事では前編として、「レコーディング時のギターの音作り」に関する部分をまとめています。
後編はこちら↓
1つ1つのトピックだけ見ても非常に勉強になりますので、ぜひ目次から気になるトピックを選んでみてください。
(前述「はじめに」の前にあります)
ギターに使ったプラグイン(GTR OverDrive)
ギターに対して最初に使ったのは、Waves社「GTR OverDrive」です。
TONEのツマミだけ動かし、良いドライブを加えています。
「GTR」はWavesの人気バンドル「Gold」「Platinum」「Diamond」などに同梱されています↓
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ギターに使ったアンプ(Kemper)
先ほどのオーバードライブを加えたあとは、ギターアンプ「Kemper」に通しました。
Kemper Profiling Amplifier / Kemper Profiling Power Head
ハーモニクス用のオートメーションを書く
こちらのギターでは、ハーモニクスがところどころに入っています。
ハーモニクスになると音量が少し大きく感じるため、ハーモニクスの部分になったらオートメーションで音量を下げる処理をしています。
ハーモニクス専用のトラックを作らない理由
いちいちオートメーションを書くよりも、ハーモニクスのところだけ切り取って別のトラックにすればよいのでは?と思ったかもしれません。
しかし、これだと細かく切り貼りすることになりますので、鳴っているトラックが変わるたびに「今こっちが鳴ったな」「今度はこっちが鳴ったな」など、音の出入りが不自然に浮き出てしまいます。
そのため、トラックを分けるよりも1つのトラックにまとめてオートメーションを書いたほうが、より自然な演奏に聞かせることができるのです。
面倒だと感じるかもしれませんが、これがエンジニアの仕事ですし、オートメーションはコピペすればいいので、そこまで面倒ではありません。
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演奏に使うギターピック選びにこだわろう
今回の曲では音作りのためにさまざまなプラグインやプリアンプを使っていますが、その前に重要なことがあります。
それは、使うピックです。
Wage WarのギタリストであるCodyとこの話をしたことを覚えています。
最初はジャズピックを使っていた
彼は最初、ジャズピックを使っていました。
例えばこのような早いプレイをするところもそのピックで演奏していました。
僕はその時もっとクリアなサウンドにできると思ったので、「ごめんなさい。変なことを言うかもしれないけど、僕を信じて、使うピックをこれに変えて欲しい」と伝えました。
彼に渡したのは、新品でしっかりシャープさのある、Tortexのミディアムゲージのピックです。
(ミディアムゲージは厚さが約0.7mm、ジャズピックは約1.1mm~1.38mm)
そのあと、ピックを変えた演奏を全員を聞きましたが、「絶対にこっちのほうがいい」という意見で一致しました。
小さなことにも耳を傾けよう
たかがピック選び1つにしても、ピックの選択を間違ってしまうと、演奏もフレーズも魅力が最大限に活かせなくなります。
彼は使い慣れて丸みを帯びたジャズピックを使っていたため、彼にとってはベストだと思って選択したものかもしれません。
そもそも、彼は本当に素晴らしいギタリストです。
それなのに、ピック1つでこれだけ演奏に影響が出てしまうのです。
小さな変化が大きな変化につながりますので、しっかり小さなことにも耳を傾けましょう。
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1つ1つの選択に理由と自信を持って製作しよう
先ほどはピック選びの例をお伝えしましたが、これはピックアップや弦なども同じです。
音楽に関わること1つ1つについて、「いつ何をするのか」「なぜそれを行うのか」などの意図を明確にし、「自分はこのためにこれをしているんだ」と、自分の選択に自信を持てるぐらいしっかり考えることが大切です。
後編はコチラ↓
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