坂本龍一の作曲方法 Part2「ボイシングのコツ」
- 2024.09.28
- 2024.09.03
- 作曲全般
今回は、Jaron Lopezが解説する「Alfa Mist、Knxwledge、坂本龍一氏、Robert Glasperのようなコードを作る方法」をまとめました。
この記事ではPart2として「コードのボイシングのコツ」を解説します。
この4組のアーティストはとてもエモーショナルなコード・ハーモニーが特徴的ですが、いったいどのようにすれば彼らのようなコードを作ることができるでしょうか？
ポイントをしっかり押さえれば今日から誰でも実践できる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください！
ここからは解説の該当部分から動画が始まるように設定していますので、ぜひ動画を見ながらお楽しみください。
スポンサードサーチ
コードのおさらい ~iとiv~
まずは、前回のPart1で解説したiとivコードのおさらいです。
今回はFナチュラルマイナースケールを使うため、iはFマイナーコード、ivはBbマイナーコードになります。
そしてここではどちらも11thコードにして使うため、使うコードは「Fm11」と「Bbm11」になります。
ボイシングを変えてみよう
それではいよいよ、この2つのコードのボイシングを変えてみます。
Bbm11のボイシングを変えてみよう
まずはBbm11からです。
下から「Bb,Db,F,Ab,C,Eb」となっていますが、ここで11thの音（Eb）を1オクターブ下げてみましょう。
サウンドはこのようになります↓
次に、9thの音（C）も1オクターブ下げてみましょう。
サウンドはこのようになります↓
さらに、ルート音（Bb）も1オクターブ下げてみましょう。
サウンドはこのようになります↓
それでは最後に、ボイシングを変える前と後で比較してみましょう。
通常通りのBbm11は、鍵盤の中央部分に密集し、コンパクトにまとまっています。
通常通りのFm11は、鍵盤の中央部分に密集し、コンパクトにまとまっています。
Fm11のボイシングを変えてみよう
同様に、Fm11のボイシングも変えてみましょう。
ここでは、一番上の11thの音（Bb）とルート音（F）をそれぞれ1オクターブ下げます。
サウンドはこのようになります↓
スポンサードサーチ
ボイシングを変えた2つのコードを弾いてみよう
それでは、ボイシングを変えた2つのコードを交互に弾いてみましょう。
MIDIで見るとわかりやすいのですが、音同士が離れすぎず、コンパクトにまとまっているので、2つのコードの行き来がしやすくなっています。
さらにボイシングを変えてみよう
ここで、さらにボイシングを変えてみたいと思います。
現状のBbm11は9thの音（C）が一番下に来ていますが、今度は1オクターブ上に上げて元の位置に戻します。
スポンサードサーチ
転回形でコードにバリエーションをつける
それでは、この9thの音を1オクターブ上げたり下げたりしてみると、どうなるでしょうか？
9thの音を1オクターブ移動しただけなのに、新しいコードのように聞こえます。
リスナーにとっては「新しいサウンド」に聞こえますが、我々プロデューサーにとっては「音を1オクターブ移動しただけ＝転回形にしただけ」です。
たったこれだけでも、コードにバリエーションがつけられるのです。
同様に、Fm11でも転回形を作ってみましょう。
現状で一番上にある9thの音（G）を、1オクターブ上げたり下げたりしてみます。
ボイシングを変えてメロディーを作ってみよう
このようにボイシングを変えると、コードの中にメロディーのようなフレーズが生まれます。
例えば、今回ご紹介した2つのコードの転回形を続けて弾くだけでも、このようなフレーズが生まれます。
このコードにリズムをつけ、ドラムを足してみると、このようになります。
Part2の解説はこちらで終了です。
次回はいよいよメロディー作りのコツをご紹介します↓
-
前の記事
坂本龍一の作曲方法 Part1「コードの基礎」 2024.09.28
-
次の記事
坂本龍一の作曲方法 Part3「メロディー作りのコツ」 2024.09.28
