【KSHMR解説】DTMerのためのリバーブ講座 Part1
世界的に有名なプロからテクニックを学びたい!
今回はこのようなご要望にお答えする内容です。
今回はそのうち「リバーブに関するテクニック」の前半部分をご紹介します。
KSHMRは世界的に有名なDJ・音楽プロデューサーなので、このシリーズでお伝えするテクニックはまさに「プロ直伝」。
音楽制作で必ず使える情報が満載ですので、ぜひ最後までご覧ください!
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テクニック1:リバーブにサイドチェーンをかける
1つ目のテクニックは、「Dryシグナルに対してかけているリバーブにサイドチェーンをかける」です。
まずはリバーブをかけたいトラックにリバーブを追加し、リバーブプラグインのMIXはWet100%にします。
画像:動画より
この状態だと、このようなサウンドになります。
0:25~0:30
さて、次はこのメロディーのリズムに合わせてサイドチェーンがかかるようにします。
例えばキックをメロディーと全く同じリズムで打ち込み、このキックをサイドチェーンのトリガーとして使います。
今回は、サイドチェーンをかけるためにリバーブのチャンネルにコンプレッサーを使います。
画像:動画より
こうすると、キックが鳴ったタイミング=メロディーが鳴ったタイミングでリバーブの音量が下がり、メロディーの音自体ははっきり聞こえながらも、後からリバーブの音がしっかり聞こえてくるようになります。
0:45~0:53
リバーブの前にコンプをかける
実は、「リバーブの前にコンプをかける」というテクニックもあります。
今回のようにPluck系のサウンドの場合は、リバーブの音の中に不必要な音が含まれるのは、あまり好ましくありません。
「シャーッ」というような、トンネルの中にいるような感じの音程感のない音は、なくしたいと思う場合も多いでしょう。
1:10~1:15
リバーブの前にサイドチェーン要員でコンプをかけると、リバーブが鳴る前に、Pluck系のサウンドのアタック成分(トランジェント)を削ることができます。
1:25~1:29
では、コンプをかけた時とかけなかった時の違いを聴き比べてみましょう。
かけた時はPluckのアタックがはっきり聞こえ、余分なリバーブ成分もありません。
1:34~1:47
テクニック2:リバーブのテール(後ろの方の音)を整えよう
リバーブをかけたときに起こりがちなのが、リバーブ音が長すぎて、次に鳴る音と被ってしまうという問題です。
では、僕(KSHMR)が一体どのようにしてこの問題を解決しているか、実際の曲「Mandala」の例で見てみましょう。
2:00~
コードが素早く切り替わっているフレーズです。
しかしリバーブ音が長すぎて、前に鳴っているコードのリバーブ音が、次のコードにかぶってしまい、ごちゃごちゃしてしまっています。
リバーブのテール(Tail)をスッキリさせる方法
これを解決するためには、まずオーディオエフェクトラック(Abletonの場合)を作り、通常通りリバーブを作ります。
そして、このリバーブプラグインをON/OFF(バイパスかどうか)をオートメーションで描いていきます。
スイッチはとても短くし、音が鳴るたびに動くようにします。
画像:動画より
音の始めに一瞬OFFにする時間を作ることで、リバーブを「再スタート」させることができます。
つまり、最初のコードがAmコードで次に鳴るコードがEmコードのとき、Amコードのリバーブが、Emコードが鳴る前に一旦強制的に切られることになります。
そのため、違うコードのリバーブが被ってしまうことを防ぎ、よりクリアにすっきりとリバーブをかけることができるわけです。
2:43~2:50
この「リバーブスイッチ」を使わないと、音がぼやけた感じになります。
2:51~2:57
スイッチを使った時のリバーブ音だけ聞いてみると、このようになります。
コードが鳴るたびに、リバーブが切れていることが分かります。
3:00~3:06
スイッチを使っていない時のリバーブ音はこのような感じになります。
3:08~3:12
Gain(Utility)も活用しよう
また、この時にリバーブ音に対してGainプラグインを使うのもよいでしょう。
Reverb Switchと全く同じオートメーションにすれば、音の鳴り始めにリバーブの音量が下がるので、元の音のアタック感を維持しながらリバーブを鳴らすことができます。
画像:動画より
ちなみにこのGainのオートメーションを使わないと、リバーブの切り替えのせいで不必要なクリック音が出てきてしまいます。
3:25~3:27
続き:【KSHMR解説】DTMerのためのリバーブ講座 Part2
【KSHMR解説】DTMerのための音楽理論基礎講座 Part1 – ディグリーネーム・スケール・コード-
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