借用和音・モーダルインターチェンジとは?使い方は?【実践編】

借用和音・モーダルインターチェンジとは?使い方は?【実践編】
「借用和音」「モーダルインターチェンジ」って何?
どんな時に使えるの?

今回はこのような疑問にお答えする内容です。

数々の音楽チュートリアル動画をアップしているMangoldProjectが解説する「ジャズピアノ モーダルインターチェンジ(借用コード)をシンプルに解説」をまとめました。

今回はそのうち、よく使われる借用和音・モーダルインターチェンジの例7つをまとめています。

今日から実践できるようにまとめていますので、ぜひ最後までご覧下さい!

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

※当記事では、メジャーコードは「II」「IV」などの大文字で、マイナーコードは「ii」「iv」などの小文字で表します。

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借用和音・モーダルインターチェンジの例:ii7(b5)

借用和音・モーダルインターチェンジの例の1つ目は「ii7(b5)」です。

いきなりちょっとややこしく感じるかもしれませんが、しっかり見ていけば大丈夫ですのでご安心ください。

こちらは、パラレルハーモニックマイナーキーから借りてきたコードを、サブドミナントとして使う例です。

サブドミナントとして使うので、このコードの次はドミナントに行くとスムーズな流れになります。

ii7(b5)を使う例①


画像:動画より

たとえば、よくある「2-5-1」の進行で使う場合。

7thを足して少しジャズっぽくおしゃれにしつつ、Cメジャーキーで使う場合は、このようになります。

Dm7(b5) – G7 – CM7

Cメジャーキーにおいて、G7はドミナント、Dm7はサブドミナントの役割があります。

ここで、サブドミナントであるDm7に、今回ご紹介する例「ii7(b5)」を当てはめてみましょう。

ここでは単純に、b5を付け足しただけで、「DFAC」を「DFAbC」にするだけです。

それでは実際の音を聞いてみましょう↓(4:24~4:42)

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

ii7(b5)を使う例②


画像:動画より

次は、もう一つのサブドミナント「FM7」に適用する例です。

CM7 Am7 – FM7 G7 – CM7

このうち、サブドミナントであるFM7を「Dm7(b5)」に置き換えます。

それでは実際の音を聞いてみましょう↓(5:04~5:24)

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

借用和音・モーダルインターチェンジの例:iv6とiv7

次は、パラレルハーモニックマイナーキーからiv6やiv7を借りてきて、サブドミナントとして使う例です。

たとえばCメジャーキーの場合は、サブドミナントのコードを「Fm6」や「Fm7」に置き換えます。

こちらもサブドミナントとして使いますので、このコードの次はドミナントであることが多いです。

ii7(b5)を使う例


画像:動画より

先ほどと同様、2-5-1進行に対して使ってみましょう。

Dm7 – G7 – CM7

上記の進行を、

Fm6 – G7 – CM7

もしくは

Fm7 – G7 – CM7

このようにしてみます。

それでは、実際の音を聞いてみましょう↓(6:14~6:43)

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

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借用和音・モーダルインターチェンジの例:bVII7

次は、パラレルナチュラルマイナキーからbVII7コードを借りてきて、ドミナントに対して使う例です。

Cメジャーキーの場合は、Bb7をドミナントとして使います。

bVII7を使う例①


画像:動画より

それでは、2-5-1進行に対して使ってみましょう。

Dm7 – G7 – CM7

上記の進行のうち、ドミナントコードであるG7をBb7に置き換えます。

Dm7 – Bb7 – CM7

それでは、実際の音で聞いてみましょう↓(7:25~7:45)

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

bVII7を使う例②


画像:動画より

それでは、少し複雑な例も見てみましょう。

CM7 Am7 – FM7 G7 – C7

この進行のうち、パラレルナチュラルマイナーからFm7を借りてきてFM7と交換、Bb7を借りてきてF7と交換してみましょう。

CM7 Am7 – Fm7 Bb7 – CM7

それでは、実際の音を聞いてみましょう↓(8:14~8:39)

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借用和音・モーダルインターチェンジの例:#iv7(b5)


画像:動画より

次は、もうちょっと面白い雰囲気になるパターンです。

パラレルリディアンモードからコードを借りてきて、トニックに対して使います。

Cメジャーキーの場合は、Cリディアンモードからコードを借りてきて「F#m7(b5) = F#ACE」を使うことになります。

#iv7(b5)を使う例

それでは、名曲「Somewhere Over The Rainbow」に使ってみる例を見てみましょう。

まずは通常版から↓

CM7 Am7 – Em7 C7 – FM7 G7 – CM7

実際の音で聞いてみましょう↓(10:13~10:29)

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

それでは次に、借用和音を使う例を見てみましょう。

トニックであるCM7を#iv7(b5)に置き換え、さらに同じくトニックであるAm7に対しては、セカンダリードミナントであるB7(b9)を当てはめてみます。

F#m7(b5) B7(b9) – Em7 C7 – FM7 G7 – CM7

ちなみにセカンダリードミナントについてはこちらにまとめています↓

【かっこいいコード進行】2ステップできる「セカンダリードミナント」の使い方【初心者OK】

【おしゃれコード進行】V/Vコード(セカンダリードミナント、Five of Five Chord)とは?

それでは、実際の音を聞いてみましょう↓(10:57~11:15)

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借用和音・モーダルインターチェンジの例:I7とIV7

次はモーダルインターチェンジとは少し違いますが、コードを置き換えて新しい響きを作る例です。

I7とIVを、トニック・サブドミナントとして使う例で、ブルージーな響きになります。

Cメジャースケールなら、C7とF7を使うことになります。

I7とIV7を使う例


画像:動画より

それでは、以下のパターンに対して、I7とIV7を使ってみましょう。

CM7 – FM7 – G7 – CM7

 

CメジャーセブンスコードとFメジャーセブンスコードがあります。

これを、普通のセブンスコードに置き換えます。

C7 – F7 – G7 – C7

実際の音がこちら↓(12:32~12:53)

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借用和音・モーダルインターチェンジの例:bIIM7


画像:動画より

次は、ドミナントとしてbIIM7を使う例です。

Cメジャーキーの場合、DbM7になります。

ドミナントとして使うので、この次のコードにはトニックが来るとスムーズです。

ちょっとトリッキーなので、一瞬だけ使う、いわゆるパッシングコードとして使うのがよいでしょう。

bIIM7を使う例

Dm7 – G7 CM7

このコードに対して、bIIM7を使ってみましょう。

ドミナントであるG7を、DbM7に置き換えます。

Dm7 – DbM7 – CM7

あるいは、CM7に解決するために、G7とCM7の間に入れてみるのもOKです。

Dm7 – G7 DbM7 – CM7

それでは、実際の音を聞いてみましょう↓(13:47~14:24)

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借用和音・モーダルインターチェンジの例:bVIM7

最後にご紹介するのは、サブドミナントとして「bVIM7」を使う例です。

Cメジャーキーの場合は、AbM7を使うことになります。

サブドミナントとして使いますので、このコードの次はドミナントコードだとスムーズな流れになります。

bVIM7を使う例


画像:動画より

CM7 Am7 – FM7 G7 – CM7

この進行のうち、サブドミナントであるFM7をAbM7に置き換えます。

CM7 Am7 – AbM7 G7 – CM7

実際の音で聞いてみましょう↓(15:10~15:35)

The Jazz Piano Course: Modal Interchange (Borrowed Chords) Simply Explained! (Lesson 6)

以上がモーダルインターチェンジ・借用和音でよく使われる例でした!

概要編でもお伝えした通り、これらは非常に自由度が高いので、もっといろいろなパターンで使える可能性があります。

ただし、いろいろありすぎて混乱してしまう人は、ぜひ今回ご紹介した「よく使われる例」を参考に曲を作ってみてください。

当サイトでは、他にも楽曲をより面白く、おしゃれにするテクニックをまとめていますので、ぜひご覧ください↓

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