【DTM】u-he社のシンセ「Diva」の使い方 コンプリートガイド #2 フィルター(Filter)

【DTM】u-he社のシンセ「Diva」の使い方 コンプリートガイド #2 フィルター(Filter)

今回は、Zen Worldが教える「Divaの使い方コンプリードガイド」のうちフィルター(Filter)に関する部分をまとめました。

Divaを持っているけどイマイチ使い方がわかっていない…という方も、このシリーズを見れば「これでどんな音も自分で作れるようになる!」というレベルまで到達できます。

このシリーズを見て、Divaマスターになりましょう!

The Complete Guide To Master Diva #2 Filters

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はじめに:今回解説する機能とパラメータ一覧

今回は、以下の機能やパラメータについて解説します。

・5つのフィルターモード(Ladder、Cascade、Multimode、BITE、Uhbie)
・CUTOFF(カットオフ)
・12dB/24dBスイッチ
・EMPHASIS(エンファシス)/ RES(レゾナンス)/ PEAK(ピーク)
・モジュレーションソース
・KYBD(キーフォロー)
・FM [OSC1] / FM [VCO1]
・Rough/Cleanスイッチ
・REV(リビジョン)
・BR/BPスイッチ
・MORPH(モーフィング)
・ハイパスフィルター(HPF、post、pre、BITE)

今回はわかりやすいよう、シンプルな音で解説を進めます。

まずはじめにDiva画面中央やや右にある「PRESETS」タブでプリセットブラウザーを開き、こここから「8 TEMPLATES」→「INIT Minimono」のプリセットを選びます。

非常にシンプルな音ですので、フィルターの効果を確認するのに便利です。

プリセットの選択(1:06〜1:23)

The Complete Guide To Master Diva #2 Filters

Divaで使える5つのフィルターモード

Divaでは、5つのフィルターモードを使うことができます。

どのフィルターを使うかによって、使えるパラメーターも異なります。

ちなみに名前の前に付いている「VFC」は「Voltage Controlled Filter」という意味です。

VCF Ladder

「Classic 24dB per octave Ladder Filter」は、あの有名な「moog」のようなモノフォニックハードウェアの動きをモデルとしたタイプのフィルターです。

VCF Ladderの解説(1:06~11:13)

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VFC CASCADE

VFC CASCADEは、前述のVFC Ladderよりもクリアなサウンドが特徴のフィルターです。

主なパラメーターは、VCF Ladderとほぼ同じです。

VCF CASCADEの解説(11:14~13:31)

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VCF MULTIMODE

VCF MULTIMODEは、ハイパスフィルターとローパスフィルターを追加したタイプのフィルターです。

クラシックなポリフォニックシンセサイザーについていたフィルターをモデルとしています。

VCF MULTIMODEの解説(13:31~15:44)

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VFC BITE

VCF BITEは、他のフィルターに比べて機能もデザインもスッキリとしており、サウンドも大きく異なるタイプのモデルです。

音のトーンはインプットレベルやリビジョン(REV)の数値によっても異なります。

VCF BITEの解説(15:44~17:25)

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Uhbie

Uhbieは、他のフィルターにはない「BR/BPスイッチ」や「Morph」が特徴のモデルです。

CUTOFFに対してモジュレーションを2種類かけることができ、さらにBRフィルターもしくはBPフィルターに対してもモーフィングやモジュレーションをかけることができます。

Uhbieの解説(17:23~19:50)

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ハイパスフィルター(HPF)

TRIPLE VCO以外のオシレーターでは、画面中央でハイパスフィルター(HPF)の設定ができます。

ハイパスフィルターはパラメーターを上げれば上げるほど低音域から中音域がカットされていき、高音域だけが残ります。

そのため、不要な低音域をカットしたいときにおすすめです。

HPF post:画面一番右側にあるメインのフィルターの後にハイパスフィルターをかけます
HPF pre:画面一番右側にあるメインのフィルターの前にハイパスフィルターをかけます
HPF BITE:画面一番右側にあるメインのフィルターの前にハイパスフィルターをかけ、さらにPEAK(レゾナンス)やモジュレーション、リビジョンなども設定できます

HPF postにおいては、「BOOST」を選択すると低音域がブーストされます。

ハイパスフィルターの解説(20:04~25:21)

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各フィルターについている各パラメーターについて

前述の通り、Divaでは5種類のフィルターが使えます。

デザインや使えるパラメーターは多少異なるものの、多くのパラメーターが共通していますので、ここから1つずつ解説していきます。

CUTOFF(カットオフ)

ローパスフィルター(ハイカットフィルター)です。

音をこもらせたり、不必要な高音域をカットすることができます。

ベースサウンドを作りたいときは、このCUTOFFで高音域をカットしても良いでしょう。

カットオフの解説(1:51~)

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フィルターの種類変更

VCF MULTIMODEでは、「ローパスフィルター」「ハイパスフィルター」「バンドパスフィルター」の3種類から選ぶことができます。

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12dB/24dBスイッチ


※VCF CASCADEでは、デフォルトが24dBです。12dBスイッチを押すと12dBになります。

12dB/24dBスイッチでは、カットオフの勾配を決めることができます。

12dBの方が勾配がゆるやかになり、24dBの方が急勾配のカーブになります。

わかりやすいよう、Pro-Qで12dBの勾配と96dBの勾配の例をご紹介します。


※12dBのローパスフィルターの例


※96dBのローパスフィルターの例。数字が大きいほど断崖絶壁になる。

この12dB/24dBスイッチは、特にサブベースなど、特定の音域の範囲内でしか鳴らしたくない時に便利です。

逆に倍音成分も自然に含ませたい時は、24dBなどの大きい数字よりも、12dBの方が良いでしょう。

12dB/24dBスイッチの解説(2:38~)

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EMPHASIS(エンファシス)/ RES(レゾナンス)/ PEAK(ピーク)

EMPHASIS(エンファシス)、RES(レゾナンス)、PEAK(ピーク)の3つは同じ意味で、CUTOFFで設定した周波数帯域付近をどれだけ持ち上げるかを設定します。

わかりやすくEQで表した例が上記の画像です。

例えば700Hz付近でCUTOFFを設定し、EMPHASIS/RESONENCEを高くすると、このようにカット際の周波数帯域だけブーストされます。

このようにすると、CUTOFFを動かした時に音が「みょーんみょーん」「ウィーンウィーン」のようなニュアンスになり、おもしろいサウンド作りができます。

EMPHASISの解説(3:27~5:39)

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モジュレーションソース

モジュレーションソースは「フィルターをどのように動かすか・何を基準に動かすか」を決めるパラメーターです。

「ENV2」「LFO2」などさまざまなソースを選ぶことができ、それに合わせてフィルターがかかるようになります。

▼マークを押すと、モジュレーションソースを変更できます。

モジュレーションソースの解説(5:39~)

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KYBD(キーフォロー)

KYBD(キーフォロー)は、いま鳴らしている音程(鍵盤の位置)によってフィルターの開き具合を動かすかどうかを決めます。

値が高いと、例えば「高い音程の時だけフィルターが開いて高音域が良く聞こえるようになり、低い音の時はフィルターがかかってサブベースの音が鳴る」などの調整が可能です。

音程によってフィルターの動きを変えたくないときは、ゼロに設定すると良いでしょう。

KYBD(キーフォロー)の解説(7:12~8:49)

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FM [OSC1] / FM [VCO1]

FM [OSC1]とFM [VCO1]では、音に輝きや人工的な質感などを加えることができます。

名前の通り、OSC1やVCO1の設定によってどのようにサウンドが変わるかが異なります。

FM [OSC1]の解説(8:50~11:14)

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ROUGH/CLEAN(ラフ・クリーン)

VCF CASCADEについているROUGH/CLEANスイッチは、トーンの質感を変えることができ、ザラつきを増やしたり、クリーンで明るいトーンに切り替えることができます。

REV(リビジョン)

REV(リビジョン)はVCF BITEについているパラメーターで、「1」「2」のいずれかを選択できます。

1と2で、サウンドが若干異なります。

※Divaは実機のアナログシンセサイザーをエミュレートしていますが、実機のアナログシンセサイザーは製造年によって製造場所・製造技術・製造工程などが年々変化し、改良され(本当に”改良”されたのか、その実感は人によって異なります)、Revision=修正というパラメーター名になったと思われます。そのため、実機には「Revision」という名前のパラメーターは存在しませんでしたが、その数々の実機をエミュレートしたものには、そのそれぞれの質感の違いもエミュレートした「Revision」というパラメーターが加えられています。

BR/BPスイッチ(Bandreject / Bandpass)

BR/BPスイッチははUHBIEについているパラメーターで、BR = BandrejectフィルターとBP = Bandpassフィルターを切り替えます。

Bandrejectフィルターは「指定した周波数帯域以外を通すフィルター」で、Bandpassフィルターは「指定した周波数帯域だけを通すフィルター」です。


※Bandrejectフィルターの例。指定した範囲の周波数帯域だけがカットされる。


※Bandrpassフィルターの例。指定した範囲の周波数帯域以外がカットされる。

MORPH(モーフィング)

MORPH(モーフィング)はUHBIEについているパラメーターで、前述の「BR/BPスイッチ」で決めたフィルターを使いながら、ツマミを左に振るとLP(ローパスフィルター)、右に振るとHP(ハイパスフィルター)の割合が大きくなります。

2つのフィルターの割合をなめらかにミックスできるのが大きな特徴です。

Morphの解説(18:57~19:27)

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いろいろなフィルターを使ってサウンドメイキングをしてみよう

ここからは、今回ご紹介したさまざまなフィルターを使ってサウンドメイキングをする様子をご紹介します。(25:24~)

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