【DTM】ローファイミュージックとは?作り方も解説!【ローファイヒップホップ】
- 2020.11.05
- 2024.11.01
- 作曲全般
- ローファイミュージック, 作曲全般
DTMをやってるんだけど、どうやったら作れる?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
https://www.youtube.com/watch?v=lTRiuFIWV54
こちらの動画はローファイヒップホップの一例ですが、このような「ローファイミュージック」について解説します!
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ローファイミュージックとは?
「Lo-Fi」と言う名前の通り、現在のメインストリームの楽曲のような「ハイクオリティ」とは対照的な音楽です。
「DIYミュージック」としても知られており、意図的に「低クオリティ」なサウンドに仕上げているのが特徴です。
ローファイミュージックの歴史
ローファイミュージックは2010年代から一気に人気になった音楽ですが、このスタイルの音楽自体は、1990年代のアンダーグラウンドのアーティストたちによって作られています。
このスタイルの音楽は、20世紀前半から、ミュージシャンたちの間でそのメロウなサウンドのために「再利用」されたドラムマシンやサンプラーを使い始めた時に誕生しました。
似たような音楽は1950年代にもありましたが、これがローファイミュージックの発展に影響したかどうかを断言するのは難しいです。
多くのバンドが、普通はあまり使わないような機材や低品質なレコーディング機材などを使い、このスタイルの音をマネして曲を作っていました。
例えばThe Beach Boysは、まさに「DIY感」のあるサウンドで楽曲作っています。
あのポール・マッカートニーを含む多くのアーティストがそれに続き、ポータブルマルチトラッキング機材で制作された楽曲を次々リリースしていきました。
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ローファイミュージックの起源は?
「ローファイミュージックの起源はどこから来たのか?」を一概に言うのは難しいです。
「Lo-Fi」と言う言葉は、独立ラジオ曲「WFMU」のDJだったWilliam Bergerが広めたと言われています。
彼の「Low-Fi」という番組では、低コストの機材を使って制作されたホームレコーディング(作品)を放送しました。
音楽ジャンルというよりも「クオリティ」
このため、「ローファイ」は音楽のタイプ・ジャンルというよりも、「プロダクションのクオリティ」に焦点を当てた言い方だと言えるでしょう。
また、実はこの「ローファイ」というジャンル自体も、現段階では定義がものすごくあいまいです。
この音楽では、通常は「何かしら欠陥がある楽器」を使っているとされています。
他の楽器と比べて、レコーディングや制作のクオリティが低いとされています。
しかし、アーティストはこういった楽器が要素を意図的に使うことで、新しいサウンドを作っているのです。
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なぜローファイが選ばれるのか?
「昔のサウンド」に魅了されていく人々
2010年代(特に後半)から、ローファイミュージックのリスナー数は大幅に増えました。
初めはSoundCloudやTumblrで特定のコミュニティ内で楽しまれていたジャンルでしたが、やがてSpotifyやYouTubeで、何千・何百万ものリスナーを獲得していきました。
最初はエレベーターや小さなコーヒーショップなどでしか聞かないような音楽でしたが、今では多くのプレイリストに入る音楽となります。
ローファイミュージックが人気を集めたのは、昔のジャズや当時ポピュラーだったジャンルの楽曲をサンプリングして作ったオールドスクールなラップやヒップホップに魅了されたアーティストやリスナーたちの影響もあるでしょう。
集中・リラックス効果がある
科学的な研究では「ある特定の音楽は集中するのにとても良い」という結果が出ていますが、ローファイはまさにこれに当てはまります。
多くの楽曲に歌詞がないので、BGMとして流すときも、ボーカルや歌詞に邪魔されることがありません。
ここで、ワークアウト用のプレイリスト(運動用BGM)についても考えてみましょう。
テンポが速くアップビートな音楽は、エネルギッシュなムードを作り出し、体を元気に保つ助けになります。
逆に、ゆっくりなテンポの場合はこの逆の効果が得られます。
つまり、ローファイミュージックはリラックスしたり、精神的に落ち着いたりするのにとても役立つのです。
ローファイミュージックの例
Bishop Nehru
Rejjie Snow
Chester Watson
Swarvy
Shuko
Ta-ku
Tom Doolie
C Y G N
FloFilz
Yasper
Zmeyev
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ローファイミュージックの作り方
ローファイミュージックで特に特徴的なのが「レコーディング時の不完全さ」です。
不完全なところが、逆にこの音楽の美しさになっています。
Bruce Bartlettによる「Practical Recording Techniques」というガイドでは、「ローファイサウンドには狭い周波数帯域(薄く、チープなサウンド)であること、ヒスノイズやレコードを再生した時に出るノイズなど、ノイズが含まれているという特徴がある」とされています。
それでは、その他にも具体的にどんな特徴があるのか見ていきましょう。
コード進行とメロディー
ローファイミュージックは、リスナーにとって聞きやすい音楽であると同時に、作りやすい音楽でもあります。
サンプルとしてボーカルを使わない限り、楽曲に歌詞・ボーカルは入りません。
そのため、作っている音楽に合った言葉選びに苦戦する必要もなくなります。
多くのローファイ楽曲では、昔のファンク、ソウル、ジャズや80年代〜90年代の楽曲のコードやメロディーのサンプルを使うところから始まります。
もちろん、サンプリングせずにご自身で1から作っても良いですが、現代出回っているソフトシンセなどは「ハイクオリティ」であることがほとんどのため、ローファイミュージックに適した音を作るのが難しくなることもあります。
使えそうなコードのサンプルを見つけたor自分でローファイらしいコードサウンドを作れた後は、これを4小節分になるように作ってみましょう。
この段階で、エフェクトなどを使ってよりクリエイティブな音にしてもOKです。
そしたら、次はドラムやパーカッションを入れていきます。
ドラム・パーカッション
多くの現代のモダンな音楽において、ドラムは非常に重要なパートです。
しかしローファイミュージックにおけるドラムは、「ただのドラムサンプル」であるだけではありません。
ちょっと汚い感じで、チクチクするような音が、このローファイミュージックで重要な要素となります。
そのため、ドラムパートを作るときは、昔の楽曲からサンプリングしたり、そのようなサンプル素材を見つけてくる必要があります。
サンプルを探すときは、まずはキック、ハイハット、スネアを選び、それらが「似たようなサウンド」であるかどうかにも注目してください。
多くの場合は後ろにノイズが入っていたり、強くコンプレッサーやサチュレーションがかかってたり、高音域がEQでカットされています。
オープンハイハットを小節の最後の拍に入れてみるのもよいでしょう。
キャッチーなベースライン
多くのローファイの曲において、ベースはとてもリラックスしたような音になっており、パターンやトーンもとても面白いです。
ローファイミュージックの場合、ベースはローエンド(低域)に最も焦点を当てて音作りをしてみましょう。
サチュレーションやディストーションなどを使うことで、より面白い・ローファイミュージックに合ったサウンドに仕上げることもできます。
エフェクトを作る
ローファイミュージックにおいてもう一つキーとなるのが、少し汚れた感じやクラシックな雰囲気を出すアナログレコード特有のノイズ、「バイナルサウンド」です。
多くの場合、サンプルを使ったり、自分でそのようなノイズをレコーディングして楽曲に取り入れます。
バイナルサウンドやカセットテープを再生した時のノイズに関しては、エフェクトの使い方に関して特にルールはありません。
現代の最先端の楽曲であれば使わない方が良いですが、ローファイミュージックの場合はこのようなサウンドもぜひ使いましょう。
チャイム(Chime)やフォーリー(Foley)、スウィープ(Sweeps)、バックグラウンドのパーカッションやその他メロウなサウンドは何でも、皆さんの楽曲に取り入れてOKです。
ボーカルをEQやディストーション、他のエフェクトを使って処理することで、ローファイミュージックで使えるユニークなサウンドになることもあります。
もちろん、どんなサウンドも、楽曲全体できちんとまとまるようなサウンドに仕上げてください。
ミキシング・マスタリング
ミキシングとマスタリングは、ローファイミュージックでは最小限でOK。
ベースは楽曲の中心となるので、多くのローファイの楽曲ではベースをかなり大きめに仕上げます。
以上で解説は終わりです!
他にも、より「LoFi感」を出すためのテクニックなどをまとめていますので、ぜひご覧ください↓
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