【DTM】ブルーノ・マーズ「24K Magic」で使われている作曲法3つ
自分らしい・オリジナリティのある曲を作るにはどうしたらいいの?
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
今回はそのうち「レトロ感と現代感を兼ね備えるためのテクニック」について解説された部分をまとめました。
24K Magicは、ブルーノの3rdアルバム。
タイトル曲の「24K Magic」は、今では再生回数10億回を超える、超大ヒット曲です。
このアルバムでは、一体どのようなテクニックが使われているのでしょうか?
さっそく見ていきましょう!
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なぜレトロ感があるのに現代にも受け入れられるのか?
このような疑問を思った人もいるでしょう。
これには、「型にはまらない」「サウンド」「ライブ演奏を意識したアレンジ」が大きく関係しています。
ブルーノマーズの作曲法1.型にはまらない
よくある「作曲のルール」や型、いわゆる「公式」は、曲を聞いている時に注意を引きつけられるようにデザインされています。
つまり、これをもとに楽曲を構成したりアレンジをすれば、楽曲はより現代っぽく聞こえるようになります。
逆に言えば、これを多用するとレトロ感・昔の曲っぽさがなくなってしまうことになります。
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ブルーノマーズの作曲法2.特定の時代を感じさせるサウンド
また、特定の時代を感じさせるサウンドも重要です。
より大きな音で派手に聞こえるようにしたいから、デジタルなサウンドを使いたい…こう考える人は多いでしょう。
しかし、ブルーノ・マーズは違います。
このアルバムを聞いてみると、70~90年代によく使われた、Talk Boxを使ったスクラッチサウンド、男性による合唱(Chants)、トランペット、打楽器、タムのフィルなどが使われていることがわかります。
Talk Box↓(7:31~)
音選びは、どんな作曲テクニックよりも、より「ある時代」のサウンドに聞かせるために重要です。
リスナーを「ある時代に戻らせたい」のであれば、正しいサウンドを使うことが大切なのです。
Auto Tuneは「理想のサウンド作りのため」
また、Auto Tuneの使い方も通常のポップスと少し違います。
ボーカルのピッチの修正やケロケロサウンドにするために使うAuto Tuneですが、ブルーノは、Auto Tuneをピッチ修正メインでは使いません。
彼は歌がものすごく上手く、Auto Tuneをピッチ修正ではなく「理想の音にするために」使うのです。
完璧な「ハーモニー」に使える
80年代の曲を聞いてみると、バッキングボーカルがかなり頻繁に使われていることがわかります。
ブルーノの曲では、このようなきれいなボーカルハーモニーのサウンドを実現するために、Auto Tuneを巧みに利用しています。
技術的に「自由である」という強みを生かす
昔は技術がまだ進歩していなかったため、1曲につき8トラックや16トラックほどしか使うことができませんでした。
そのため、出来る限りトラック数を減らし、少ししか使わない楽器はなるべくなくしていたのです。
しかし今は技術が発達し、制限なくレコーディングすることができます。
そのため、完璧な音楽を作るためなら曲中の90%は無音であるような楽器でも遠慮なく使うことができます。
曲中に1~2音しかない楽器でさえも、トラック数を気にすることなく追加できます。
たとえばFinesseには「カコン」という音(8:21~)があります。
この曲では、サビ(Chorus)だけにしかこの「カコン」という音が使われません。
これは、トラックに制限があった70年代では考えられなかったことです。
このようなところでも、現代っぽさを出しているのです。
ブルーノマーズの作曲法3.「ライブ演奏」というゴールを視野に入れる
音楽制作におけるゴールは、「ライブで演奏する」ということです。
実際にブルーノ・マーズのライブでは、バンドによる演奏が行われています。
ライブでは、観客にもっと楽しんでもらったり、よりお金をかけてもらいたいと思うでしょう。
そのため、ライブで映えるような楽曲であるということも、重要な要素なのです。
トレーディングスペース(Trading Space)を考慮する
「トレーディングスペース」は、音楽において重要な要素の一つです。
トレーディングスペースとは、楽曲がステージで演奏されているように聞かせる、聞いている人に、ステージで演奏している様子を心の中で描かせることです。
画像:動画より
基本的には、上の画像のように「ある特定の1パートだけがスポットを浴びている」というのが基本になります。
人間の頭の中では、一度に1つの情報しかキャッチすることができません。
そのため、例えばボーカル以外の楽器を聞かせたい場合は、一旦ボーカルをストップして、別の楽器にスポットライトを当てるようにする必要があります。
これが「トレーディングスペース」です。
スポットライトを浴びるパートをトレード(交代)しながら、目立たせたいパートをしっかり目立たせてアレンジを考えていきます。
これを踏まえて、「24K Magic」を聞いてみましょう。
メインボーカル・シンセ・チャンツ(バッキングボーカル)など、新しい要素・楽器が代わる代わるスポットライトを浴びていく様子がわかります↓(9:56~)
これらを踏まえて、「現代らしい」「昔っぽい」メロディーやコード進行を使うと、両方の要素を兼ね備える楽曲を作ることができます。
この現代感・レトロ感のあるコード進行やメロディー作りについては、こちらの記事でまとめていますので、ぜひご覧ください↓
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