楽器解説

【音楽史】エレキギターの歴史【5分でわかる】

エレキギターっていつごろできたの?
今までどんな風に使われてきたの?

このような疑問にお答えする内容です。

YAMAHAによる「エレキギターの誕生」をまとめました。

エレキギターの誕生から現在までの歴史を振り返ります。

アコースティックギターの歴史についてはこちらでまとめていますので、こちらから見ると、ギター全体の歴史を理解することができます。

エレキギターのはじまり

最初にエレキギターが使われたのは、およそ1936年ごろです。

ジャズギタリストのCharlie Christianが、ボディにピックアップを付けたアコギを使い始めたのがはじまりとされています。

自身のバンドでソロギターの弾くために使おうという意図があったようです。

Grand Slam

エレキが使われ出して最初に広まったジャンルは「ウェスタンスイング」でした。

Wills BobのバンドのギタリストLeon McAuliffeが、エレキギターを広めました。

Leon McAuliffe And Cimarron Boys - San Antonio Rose

それを参考にして、ジャズのビッグバンドでエレキギターを使い始めたのがCharlie Christianです。

関連記事


画像:ピックアップ(https://en.wikipedia.org/wiki/Pickup_(music_technology))

ちなみにアコギは通販によってアメリカで普及し、下記の記事で解説しているアパラチアンミュージックに取り入られていきました。

関連記事

ソリッドボディーの誕生

ボディーにピックアップを付けたアコギにおいてよくあった問題が、「フィードバック」とよばれる現象です。

これは、アンプで増幅された音が楽器本体と共鳴し、不協和音を起こしてしまうという問題です。

これを解決するには、アコギ本体から空洞(穴)部分をなくし、共鳴を起こしにくくするという方法があります。

これがのちに、木一枚を削って作られる「ソリッドボディー」の誕生につながっていきます。

画像:1949年に作られた、Fender Esquireの最初のプロトタイプ(https://en.wikipedia.org/wiki/Solid_body)

1940年はじめには、すでにソリッドボディーは考えられており、実際に作られていました。

しかしはじめに市場に出回らせたのは、Leo Fender(あの有名な会社Fenderの創始者)によってデザインされたものです。

1949年にリリースされ、今はFender Esquireが最初のソリッドボディーギターだとみなされています。

過去、現在そして未来のギター

1950年代になると新しく革新的なギターが続々と登場し、1960年には、私たちが考える「モダンなエレキギター」が完成するのです。

もちろんその後も多くの実験的な製品は作られていますが、これらの開発がその後のギターをけん引することはあまりありませんでした。

例えばこれまでの間に、ボディーに対して木の代わりにプラスチックやグラスファイバーを使ったり、ヘッドのないギターが開発されています。

グラスファイバーギター

FINALLY! - A Carbon Fiber Guitar I Can Actually Afford!

カーボンファイバーギター

What A Carbon Fiber Acoustic Guitar SHOULD Sound Like

ヘッドレスギター

Ibanez QX527PB Headless guitar | Ichika Nito

そうは言っても、今の楽器はノイズを軽減したり、弦のチューニングスピードを早めたり、コーティングを長持ちさせるなど、多くの改良を遂げてきました。

そしてトーンコントロールに使うタッチセンサーなどをはじめ、21世紀のテクノロジーが今後のギターをより演奏しやすくするかもしれません。

「タッチセンサー」を搭載したギター

Freescale touch sensors on a guitar

もちろん、これらはどの「革新」がギタリストに受け入れられるかによって変わります。

やはり、エレキギターの未来は「その楽器のプレイヤーが何を求めているか」に非常に密接に関わっています。


以上が「エレキギターの歴史」でした。

当サイトでは他にも楽器の歴史についてまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓


人気記事

1

今回は、アメリカのプロデューサーNathan James Larsenが解説する「僕のお気に入りのボーカルチェイン」をまとめました。「どんな曲であっても、ミックスの83%はこのボーカルチェインを使っている」というぐらい汎用性が高い内容ですので、ぜひお試しください。

2

今回は、Doctor Mixが解説する「歴代のシンセサイザーTOP10」をご紹介します。みなさんがよく耳にする「あの音」は、実はこれらのシンセサイザーの音かも…!?「聞いたことある!」「あの音って、このシンセの音だったんだ!」と驚くこと間違いなしです!

3

今回は、これからDTMをはじめたいという方向けに「Amazonで買えるDTM初心者セット」を3つご紹介します。「これからDTMをはじめたいけど、何を買ったらいいかわからない」「とりあえずこれさえ買っておけばOKみたいなセットはない?」このような方のための記事ですので、ぜひ参考にしてください。

4

今回は、音楽で使うスピーカーに付いている「謎の穴」について解説します。いろいろなスピーカーを見てみると、前面下側に細長く穴が空いていたり、側面に丸い穴が空いてあったり、中には背面に穴が空いていることがあります。この謎の穴は、いったいどのような役割があるのでしょうか?

5

K-POPっぽい曲って、どうやったら作れる?K-POPの特徴って何?今回はこのような疑問にお答えします!海外プロデューサーが教える「K-POPの全体的な特徴」について徹底解説!これを前提に作曲していけば、よりK-POPっぽい曲が作れるようになります。

6

今回は、Big Zが解説する「SKRILLEX(スクリレックス)レベルでミックス・マスタリングする方法」をまとめました。SKRILLEXのように「音にパンチ・厚み・パワー」がありながら音圧を上げるには一体どのようにすればいいのでしょうか?DTMをしている全ての方、必見の内容です!

7

今回は、LANDRが解説する「DIベースとは?」をまとめました。音楽に親しんでいる方でも、「DIベース」とは何か、DIベースのレコーディングで使われる「DIボックス」とは何か、自分はDIボックスが必要なのかどうかが分からない方も多いでしょう。この記事では、これらについて詳しく解説していきます。

8

当サイトのnoteアカウントにて「楽曲のサビ・Aメロ・Bメロ・Cメロ・ポストコーラス・イントロ&アウトロの作り方」をそれぞれアップしました。 「曲を作るときに何から始めたらいいかわからない」「 ...

9

今回は、Audio Universityが解説する「音響心理学を活かしたミキシングテクニック」をまとめました。この記事ではそのうち、多くの人がミキシングで悩む「マスキング問題」とは何か?について解説しています。

10

今回は、さまざまなジャズのジャンル・種類をまとめました。「ジャズ」と言ってもいろいろなスタイルがあり、それぞれ特徴が異なります。この記事では18種類のジャズスタイルをご紹介しますので、ぜひお気に入りのスタイルを見つけてみてください。

-楽器解説