ヒット曲「Light Switch」の作曲方法【メロディー編】

ヒット曲「Light Switch」の作曲方法【メロディー編】

今回は、Jeff Schneiderが解説する「”Light Switch”から見るチャーリー・プースの音楽理論の秘密」をまとめました。

今回は「メロディー編」として、この曲のメロディーに関わる部分について解説していきます。

Light Switch

「Attention」などをはじめヒット曲を連発しているチャーリー・プースですが、「Light Switch」では一体どのような作曲テクニックが使われているのでしょうか?

DTMで作曲している方はもちろん、シンガーソングライターとして活動している方も今日から使えるテクニックが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

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チャーリー・プースがよく使うメロディーのパターン1

実は、この曲のメロディーでは「とあるパターン」がよく使われています。

原曲を聞きながらチェックしてみましょう。

7:02~7:13

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)
https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90
https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90
https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90
https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

上4つの画像を見てみるとわかりやすいのですが、同音連打(同じ音を連続して使う)がよく出てきていることがわかります。

時には、9回連続同じ音が使われていることもあります。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

チャーリー・プースがよく使うメロディーのパターン2

先ほどの同音連打に加えてもう一つ、チャーリー・プースがよく使うメロディーのパターンがあります。

それは「アルペジオ」です。

アルペジオとは、かんたんに言うと「コードをバラバラにしたフレーズ」です。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

例えば「Light Switch」では、Gb(add9)コードのとき、「Gb,Db,Bb」のようにメロディーが動いています。

Gb(add9):Gb,Bb,Db,Ab
メロディー:Gb,Db,Bb

Gb(add9)の中では、Gbが1、Dbが5、Bbが3の音です。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

次のアルペジオの例は、Aメロのこの部分です。

7:35~7:42

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)
https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

コードがGb(add9)のとき、「Gb,F,Db,Ab」とメロディーが動いています。

これらの音は全て、この曲のキー「Gbメジャーキー」で使われる音(1,7,5,2)で、とてもユニークなサウンドです。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

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チャーリー・プースがよく使うリズムのパターン

チャーリー・プースがよく使うリズムのパターンとして「シンコペーション」が挙げられます。

シンコペーションとは、メトロノームが鳴らないところにアクセントが来るリズムパターンのことです。

1,2,3,4拍目ジャスト以外にアクセントが来る…つまり「アップビートにアクセントが来る」ということになります。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

それでは、この曲のBメロの部分を聞いてみましょう。

楽譜上の「↑」マークが、シンコペーションの部分です。

7:59~8:11

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

次は、サビに出てくるシンコペーションの例です。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

8:13~8:22

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

「繰り返し」と「バリエーション」を上手に使い分けよう

さて、ここまでで「ハーモニー」と「メロディー」の2つの観点から、チャーリー・プースがよく使っている作曲テクニックをご紹介しました。

「じゃあ、これまで学んだことを全部使えばチャーリー・プースみたいな曲を作れるんだ!」

と思った方…残念ながら、そうではありません。

彼のような曲を作るためには、「繰り返し」と「バリエーション」を上手に使いこなす必要があります。

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チャーリー・プースの「繰り返し」と「バリエーション」の例

それではここで、「Light Switch」のBメロを見てみましょう。

最初の4小節は2つのかたまり(赤い丸)に分けられ、それぞれのメロディーがほぼ同じようなフレーズですが、フレーズの最後の2音だけ違っています。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

それでは、原曲のこの部分を聞いてみましょう↓

8:50~8:57

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

しかしBメロの後半は、最初の1小節は先ほどと同じようなフレーズであるものの(赤い丸)、それ以降は全く新しいフレーズが登場しています。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

それでは、原曲のこの部分を聞いてみましょう↓

9:03~9:08

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

「Lionel Richie ムーブ」

これは「繰り返し」と「バリエーション」を上手に使い分ける良い例で、僕(Jeff Schneider)は個人的に「Lionel Richie ムーブ」と呼んでいます。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90
「3回繰り返した後、新しいフレーズが来る」

という構成が、Lionel Richieの「Three times a lady」という曲を思い起こさせ、

「Once, Twice, Three Times, A Lady」

と覚えやすいからです(笑)

Lionel Richie – Three times a lady

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作曲テクニックを全部合わせて曲を作ってみよう

ここで、前回から解説したチャーリー・プースが使っている作曲テクニックをまとめてみましょう。

ハーモニー
・4コードのコード進行
・コードクオリティ
メロディー
・同音連打
・アルペジオ
・シンコペーション
共通
「繰り返し」と「バリエーション」

それでは、これらを組み合わせて自分オリジナルの曲を作ってみましょう。

今回は練習として、かんたんな曲を2つ作ってみました。

チャーリー・プースのようなオリジナル曲:パターン1

まずは、こちらの1曲目をお聞きください。

9:51~10:13

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

まず、メロディーで同音連打を使っています(赤い点)。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

そして、似たようなフレーズを3回繰り返しています(赤い丸)。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

そして、シンコペーションも使っています(オレンジの↑マーク)。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

そして、1小節目ではDm11コードのアルペジオを取り入れています(青い丸)。

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

チャーリー・プースのようなオリジナル曲:パターン2

次は、こちらの2曲目をお聞きください。

11:08~11:31

Charlie Puth's Music Theory Secrets (Feat. Light Switch)

楽譜にすると、このようになります↓

https://www.youtube.com/watch?v=VI2xfmW__90

さて、この曲では「チャーリー・プースっぽい要素」がどこに使われているでしょうか?

これは宿題として、ぜひご自身で見つけてみてください!


他の有名アーティストの作曲方法も学んでみよう!

今回はチャーリー・プースの作曲方法に関する内容でしたが、当サイトでは他にもテイラー・スウィフトやマックス・マーティン(世界的ヒットメーカー)などの有名アーティストの作曲テクニックもご紹介しています。

ぜひこちらもご覧ください↓

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