【DTM】たったの5STEPでLoFiヒップホップを作る方法
- 2020.03.29
- 2024.07.20
- 作曲全般
今回はこのような疑問にお答えする内容です。
ストリーミング時代の今、人気沸騰中の「LoFiヒップホップ」。
まだ作ったことがない人も、この手順を見ればコツがつかめますので、ぜひご覧ください!
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完成形
今回作る曲はコチラです↓(20:49~21:29)
それではここから、5STEPでこのビートを作ってきます。
LoFiヒップホップを作る方法5ステップ
LoFiヒップホップを作る手順はこちらです。
2.ベースパート
3.ドラムパート
4.FX・その他のパート
5.ミキシング+マスタリング
それでは1つずつ解説していきます。
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手順1.ノスタルジックなメロディーとコードを作ろう
まずはメロディーとコードから作っていきます。
既存の曲をサンプリング(一部を切り取って自分の曲で使うこと)してもよいですし、自分で打ち込んで作ってもOKです。
今回は、One Shot(1音だけ)のサンプルを使い、自分でメロディーとコード進行を作っていきます。
ピアノの音選び
まずはピアノの音を選びましょう。
今回は、このようなエレピ(エレクトリックピアノ)の音を使います。
2:10~
コード進行を作る
コード進行には、ジャズのコード進行を使います。
画像:動画より
A#m9(G#-C-C#-F-G#-A#)
Fm9(F-G-G#-C-D#)
G#M9(D#-G-G#-A#-F)
C#M9(C# G# C D# F)
よりあたたかいサウンドにするための3つのコツ
ピアノを打ち込んだら、次はLoFi感のあるピアノにするための処理をしていきます。
1.ズラして打ち込み
グリッド(縦の線)にぴったり合わせるのではなく、ちょっとズラして打ち込むと、人間味のある演奏に聞かせることができます。
2.フリークエンシーシフト
画像:動画より
フリークエンシーシフトを使うと、よりLoFi感のあるサウンドになります。
実際に、このような音になります↓(4:28~4:54)
3.ローパスフィルター(EQ)
ローパスフィルターを使い、さらにLoFi感を出していきます↓(4:58~5:16)
バウンスしてオーディオファイルにする
ここまででできたピアノのサウンドを、バウンスしてオーディオ化します。
オーディオ化するメリットは、切り貼りしてサンプラーなどに取り込みやすいこと、ピッチの上げ下げがラクであることなどが挙げられます。
モノラルにしよう
さて、ここで1つ大事なコツをご紹介します。
それは「モノ(モノラル)にすること」です。
ピアノの音をモノ(Mono)にすることで、さらにLoFi感が高まります。
バウンスしてオーディオ化している場合は、トラックをStereoからMonoにワンクリックで切り替えられるはずです。
チョップ(切り貼り)してみる
ここまでで4小節間のフレーズを作っているので、次は5~8小節目を作ってみましょう。
ただ繰り返しだとつまらないので、最初の4小節をコピペし、5小節目以降に貼り付けます。
画像:動画より
そして、コピペした後はオーディオをはさみツールなどで切り刻み、順番を入れ替えてみましょう。
コードが切り替わるタイミングで切るとスムーズです。
順番を入れ替えて作った新しいフレーズはこちら↓(7:07~)
ほんの少しだけフェードイン
このとき、切り刻んだオーディオの冒頭部分を、ほんの少しだけフェードインさせるようにしましょう。
単純に切って順番を入れ替えただけだと、切り取った境目にノイズができたりします。
「1mmだけフェードインする」ぐらいで構わないので、それぞれのオーディオファイルの冒頭部分はフェードインさせるようにしましょう。
手順2.LoFi感のあるドラムを作ろう
メロディー・コードの次は、ドラムを作っていきましょう。
キック・スネア・ハイハットなど、基本的なドラムのサンプルを購入・ダウンロードしたら、サンプラーなどに入れてMIDIで打ち込めるようにしましょう。
画像:動画より
スネアはベーシックに、2・4拍目に入れます。
キックは1拍目頭と3拍目裏に入れます。
画像:動画より
実際のビートはこちら↓(8:43~)
次はハイハットを打ち込んでいきます。
LoFiヒップホップにおいて、ハイハットはすごく重要なパートになります。
キックやスネアはグリッドぴったりに打ち込んでも大丈夫ですが、ハイハットをグリッドから少しだけ遅めにしてみると、よりLoFi感のあるグルーヴ感になります。
特に、各拍の2つ目(裏拍)のハイハットの音を少し遅めにするとよいでしょう↓(9:07~)
オープンハイハットも、4拍目の裏拍に入れてみましょう↓(10:31~)
フィルターをかけよう
画像:動画より
ピアノと同様、ドラムにもローパスフィルターをかけましょう。
レゾナンス(カット際の部分)をちょっとあげると、いい感じになります。
コンプレッサーをかけよう
ちょっとだけコンプレッサーをかけます。
ゲインリダクションが1~3dBぐらいになる程度でOKです。
画像:動画より
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手順3.シンセベースを入れよう
次はシンセベースです。
やわらかく、あたたかみのあるシンセベースを使ってみましょう。
あたたかみを増すために、EQでハイカットをしたりコンプレッサーを加えてもOKです。
画像:動画より
12:01~
4.FX・クリエイティブなパートを入れよう
ここからは、よりLoFi感を出すためのパーツを入れていきます。
Vinylサウンド
まずは、Vinylサウンドを入れていきます。
これはレコードや昔の映画などを見たときに聞こえる「プチプチ」「チリチリ」としたノイズの音です。
前述でご紹介したSpliceなどで、Vinylのサンプルを手に入れましょう。
画像:動画より
不要な低音や高音をカットすると、さらにLoFi感が増すことがあります↓(13:33~)
また、キックが鳴っているときは音が抑えられるよう、サイドチェーンをかけましょう。
画像:動画より
追加のハイハット+ウィンドチャイム
さらに、追加でクローズハイハットとウインドチャイムを入れていきます。
クローズハイハットは、どちらかというと「ちょっとしたノイズ」という感じの音がよいでしょう。
ウインドチャイムは一番最初に一発入れます。
このとき、ピッチを低くしてみるとよりあたたかみのあるサウンドになります。
14:38~
その他FX
「カシャカシャ」「カラカラ」といったようなちょっと水っぽい音を入れてみましょう。
14:45~
そして、別の曲からサンプリングしてきた人間の声も入れてみます。
人間の声は、ハイカット・ローカットをして、1kHz周辺だけ残しておくとLoFi感が出ます。
15:33~
Vinyl効果を出す
画像:動画より
iZotope社の無料プラグイン「Vinyl」を使って、先ほどの人間の声に対してLoFi感を加えていきます。
また、ピアノなど音程のある楽器に対しては、ピッチシフターを使ってみましょう。
音程のゆれが、よりLoFi感を増してくれます。
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手順5.ミキシング・マスタリング
ここからは、楽曲をより聞こえやすくさせていくミキシング・マスタリングに入ります。
ピアノにサイドチェーン
画像:動画より
まずは、ピアノとベースに対してサイドチェーンを加えていきます。
今回は、ベースに対しては、遅めのアタックとリリースにしましょう。
こうすると、ちょっとアタック感のある音にできます。
17:59~18:31
より音圧の高い楽曲にするコツ
より音圧の高い楽曲にするには、「できるだけ少ないパート数で楽曲を作る」ということが大切です。
パート数(音数)が多いと、それだけ競合する楽器が多くなってしまい、ミックスもより難しくなります。
できる限りシンプルな編成で作曲し、より「スペース」を空けることをおすすめします。
(実際にこの動画では、同時に鳴るパートが最大7つしかありません)
スネアとキックを聞こえやすくする
ヒップホップにおいて、スネアとキックはグルーヴ感を決める非常に重要なパートです。
こちらの2つのパートは、より大きくはっきり聞こえるように調整しましょう。
19:24~
ウィンドチャイムのハイカット・ローカット
画像:動画より
今回はLoFiヒップホップですので、ウィンドチャイムの超高域はカットしてしまいましょう。
昔のレコーディング環境では、10kHz~20kHzの音は技術的にレコーディングできませんでした。
そのため、より昔っぽくしたいのであれば、超高域を削るとそれっぽくなります。
コンプレッサー・リミッター・サチュレーション
そして、コンプレッサーやリミッター、サチュレーションなどで最終調整していきます。
リミッターでは、Good Heltz社の「Vulf Compressor」がおすすめです。
完成!
これで、ビートが完成しました!
20:49~21:29
LoFiヒップホップのアレンジは、非常にシンプルです。
少ないパート数で、同じフレーズをリピートしながら作っていきます。
思ったよりもシンプルだなと思った方もいると思いますが、他にもたくさんやり方がありますので、慣れてきたらぜひご自身で工夫しながらビートを作ってみてください。
当サイトでは他にもLoFiヒップホップに関する記事をまとめていますので、ぜひこちらもご覧ください↓
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