【MIX】DTM人生が変わるミキシングのコツ10選
- 2023.01.29
- 2024.09.09
- ミキシングのコツ
今回は、音楽プロデューサーAlex Romeが解説する「人生が変わるミキシングテクニック10選」をまとめました。
音楽ジャンルを問わず、またテクニカルなことからマインドセットのことまで、ミキシングをしている人なら誰しも一度は悩むようなシーンをどのように解決すればいいのかをじっくり解説していきます。
ここからは解説の該当部分から動画が始まるように設定していますので、ぜひ動画を見ながらお楽しみください。
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- 1. ミキシングのコツ1:キックとベース以外のサブベースを取り除く
- 2. ミキシングのコツ2:フリーランスとしてミキシングビジネスをはじめよう
- 3. ミキシングのコツ3:リファレンス比較用プラグインを使う
- 4. ミキシングのコツ4:リバーブにEQをかける
- 5. ミキシングのコツ5:モノでミックスしよう
- 6. ミキシングのコツ6:曲を作った日と同じ日にミキシングをしない
- 7. ミキシングのコツ7:ミキシングを始める前にレイヤーをまとめよう
- 8. ミキシングのコツ8:自分でミキシングをした後、プロに同じ曲をミキシングしてもらおう
- 9. ミキシングのコツ9:スタジオモニターやモニターヘッドフォンに投資しよう
- 10. ミキシングのコツ10:たとえギャラ0でも、他の人のためにミキシングしよう
- 11. DTM人生が変わるミキシングのコツ10選まとめ
ミキシングのコツ1:キックとベース以外のサブベースを取り除く
サブベース(超低域)があると、濁りやモゴモゴした音の原因になるので、キックとベース以外に入っているこの音域は取り除いておきましょう。
例えばこちらのハイハット。
ハイハットの音は高い音だけが鳴っていると思いがちですが、アナライザーで見てみると、実はサブベースの音域も含んでいることがわかります。
ほんの少しの量ではありますが、このように不要なサブベースがたくさんの楽器に含まれてしまうと、その分だけヘッドルーム(最大音量までの余裕)が失われ、本来のサブベースが濁ってしまいます。
解決策
解決策はシンプルに、どのEQプラグインでも構いませんので、ローカットしましょう。
特に、サブベースのメインの音域となる40hz~80hz付近はしっかりカットしましょう。
このように大胆にカットしても、その楽器(このケースだとハイハット)の音質が大きく失われることはありませんので、ここはしっかり対処しましょう。
ミキシングのコツ2:フリーランスとしてミキシングビジネスをはじめよう
世の中にはたくさんのシンガーやソングライターがいます。
そして、フルタイムで対応できるフリーランスのミキシングエンジニアの需要もたくさんあります。
僕(Alex Rome)も実際に、このYouTubeで成功する前はフリーランスミキシングエンジニアとして月に6000ドルほど稼いでいました。
これだけ稼げるようになったことにより、音楽以外のライフワークを辞め、音楽に集中できるようになりました。
フルタイムで音楽だけに集中できるようになったということは、あなたの音楽スキルがそれだけ高くなったということです。
僕自身も、ミキシングビジネスを始める前はメジャーなクレジットがありませんでしたが、自分のコンフォートゾーンから離れ、メジャーなクレジットを得られなくてもミキシングをやりたいと思っていました。
そしてここから、僕のフルタイムのミュージシャンとしての生活が始めることができました。
ミキシングビシネスを始めるのも非常におすすめです。
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ミキシングのコツ3:リファレンス比較用プラグインを使う
僕は、マスタリングをする時にリファレンス曲を使い、プロのサウンドにより近い仕上がりになるようにしています。
例えばMASTERING THE MIXの「REFERENCE 2」というプラグインでは、自分の曲と似ているプロの曲を取り込み、すぐに比較することができます。
このようなリファレンス比較プラグインの素晴らしいところは、自動でそれぞれの曲のゲインをそろえてくれるので、リファレンス曲と自分の曲のどこが違うのかを一瞬で把握できるところです。
このREFERENCE2というプラグインの場合は、「高音域だけを比較」「低音域だけを比較」なども可能です。
ミキシングのコツ4:リバーブにEQをかける
リバーブは高音域から低音域まで、幅広い音域を持つサウンドです。
ビッグなサウンドに聞かせることができる一方、それだけ場所を取ってしまい、サウンド全体が濁ってしまう原因にもなります。
僕もはじめはこれに気づかず、あらゆるトラックにリバーブをかけて「なぜ僕の曲はこんなにも不要に音が大きくなってしまうのだろうか?」と思っていました。
しかしこれは、リバーブにEQをかけることで一発解決できます!
例えば、クラップにリバーブをかけてみましょう。
アナライザーで見てみると、とてもサウンドが広がっていることがわかります。
リバーブをかけているので、クラップの音が広がって聞こえるのは当然ですね。
しかし、ここでEQを見てみましょう。
全体的に音が鳴っていることがわかります。
基本的に、どのリバーブプラグインもEQが内蔵されていますので、そちらを調整しましょう。
リバーブの質が崩れない程度に、ローカットやハイカットをしていきます。
このようにリバーブにEQをかけると、リバーブによる広がりは維持しながら、クラップの音もはっきり聞かせることができます。
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ミキシングのコツ5:モノでミックスしよう
ステレオでミックスを進めているときに陥りがちなのが、「フェイクラウドネス」です。
ステレオでは音に広がりがあるように聞こえるので、実際の音よりも大きく聞こえてしまうのです。
例えば、こちらのシンセのフレーズをモノで聞いてみましょう。
しかし、ステレオで聞いてみると…
モノで聞いた時よりも、とても大きく聞こえます。
そのため、僕はこのステレオの「フェイクラウドネス」に対処するため、Stereo Outにモノで聞くためのプラグインを挿して確認します。
Logic Proでは「Direction Mixer」を使い、「Spread」の値を0にします。
こうすると、すべての音がモノになります。
これを聞きながら、それぞれのトラックの音量を微調整します。
これは、特にドラムに有効なテクニックです。
ミキシングのコツ6:曲を作った日と同じ日にミキシングをしない
曲作り(作曲や編曲)をした後は脳も目も耳も疲れているので、ミキシングを同じ日に行わず、休憩を取りましょう。
このように疲弊している状態だと、ダイナミクスも周波数帯域も正しく聞くことができず、ミキシングエンジニアとして必要な能力が欠けた状態になってしまいます。
曲を書き終えると楽しくなって、ついついミキシングもやってできるだけ早く終わらせてしまおうと思いがちですが、一旦寝て、次の日にミキシングを行うようにしましょう。
こうすれば、同じ日にミキシングをした時よりも10倍は良い判断ができるはずです。
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ミキシングのコツ7:ミキシングを始める前にレイヤーをまとめよう
ミキシングでは「いかに上手に整理できるか」が肝心です。
画面上に見えるデータを綺麗に整理すれば、それだけ効率よくミキシングを進めることができます。
例えば、こちらのドラムをお聞きください。
画面をよくみると、同様の動きをしているハイハットが3トラックあります。
聞いてみると、3トラックで1つのハイハットループになっています。
これは「ハイハット」という一つの楽器としてまとめられます。
また、クラップも同様に2トラックあり、全く同じ動きをしています。
これらもまとめてバウンスして、一つのトラックにまとめてしまいましょう。
このハイハットとクラップだけでも、もともと5トラックあったところを2トラックにまとめることができました。
こうすれば画面がすっきりし、より効率よくミキシングを進めることができます。
ミキシングのコツ8:自分でミキシングをした後、プロに同じ曲をミキシングしてもらおう
これは、僕の最も熱心な生徒も行っていることで、この結果スキルを伸ばすこともできます。
自分でミキシングをした後、実際にプロにミキシングしてもらうことで、自分のスキルに何が足りないのかを把握することができます。
オンラインでプロのエンジニアを見つけ、お願いしてみましょう。
ミキシングのコツ9:スタジオモニターやモニターヘッドフォンに投資しよう
一般消費者向けのApple EarbudsやDr.dre Beatsなどのヘッドフォン・イヤホンは確かに素晴らしいですが、「スタジオグレード」ではありません。
このような一般消費者向けの製品で注意するべきなのは、「フラットな本当の音」が出せない点です。
イヤホン内で音が加工されてしまうので、スタジオグレードのモニターを聞いた時とが違う音になってしまいます。
つまり、スタジオで作った時の音とは違う音が聞こえてしまうのです。
例えば僕が使っているAudio-Technica 「ATH-M50x」は、多くの一般消費者向けのヘッドホンと同等の値段ですが、しっかりフラットな音で鳴るので、音が加工されることなく、DAWから出た音をそのまま聞くことができます。
僕のお気に入りは、スタジオモニターならYAMAHA HS8、ヘッドフォンならAudio-Technica ATH-M50xです。
○Amazonで購入
○サウンドハウスで購入
audio technica ( オーディオテクニカ ) / ATH-M50x ブラック 密閉型モニターヘッドホン
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ミキシングのコツ10:たとえギャラ0でも、他の人のためにミキシングしよう
これは、あなたのミキシングスキルをアップさせるために一番良い方法です。
ミキシングは非常にロジカルな作業ですが、自分の曲でない曲をミキシングするときはアプローチや練習がしやすくなるのです。
もちろん、「自分の曲をミキシングするな」と言っているわけではありません。
しかし、自分の曲をミキシングするときはその曲に対して強く感情が入っていたり、先入観があったりするので、ロジカルな作業であるミキシングにおいては、必ずしも自分で行うことでベストな選択ができるとは限りません。
愛着などの感情がありすぎると、ロジカルな判断がしにくくなります。
また、自分で自分の曲をミキシングをすると、他の誰もが全く気にしない、気づかないようなことにまで変に気にしてしまうこともあります。
対して、他の人の曲であればそのような本当に小さなことを変に気にすることも少なく、より全体を俯瞰して聞くことができます。
ものすごく小さい部分にフォーカスするよりも楽曲全体を見ることは、ミキシングにとって重要です。
DTM人生が変わるミキシングのコツ10選まとめ
以上が「DTM人生が変わるミキシングのコツ10選」でした。
コツ2:フリーランスとしてミキシングビジネスをはじめよう
コツ3:リファレンス比較用プラグインを使う
コツ4:リバーブにEQをかける
コツ5:モノでミックスしよう
コツ6:曲を作った日と同じ日にミキシングをしない
コツ7:ミキシングを始める前にレイヤーをまとめよう
コツ8:自分でミキシングをした後、プロに同じ曲をミキシングしてもらおう
コツ9:スタジオモニターやモニターヘッドフォンに投資しよう
コツ10:たとえギャラ0でも、他の人のためにミキシングしよう
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