ジャズピアノ初心者のための即興練習【レベル6〜レベル7】
- 2023.06.01
- 2024.11.27
- ボーカル・楽器演奏
今回は、New Jazzが解説する「ジャズ即興をするための10ステップ」をまとめました。
この記事ではPart2として、レベル6からレベル7までの練習をまとめています。
これからジャズピアノの即興をはじめたい方、すでに始めているけどもっとステップアップしたい方のために、レベルを10段階に分けて練習方法を解説しています。
ご自身の今のレベルに合わせて、ぜひ毎日練習を続けてみてください。
※当サイトの方で、説明の該当箇所から動画が始まるように動画を掲載しています。「文章を読む→YouTube動画をクリックして再生する」のサイクルで、練習をお楽しみください。
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レベル6:ポジションを変えてみよう
レベル6では、手のポジション(位置)を変えて弾く練習をします。
例えば、このような感じです。
11:19~11:29
よく手の動きを見てみるとお分かり頂けると思うのですが、今弾いている音から半音(鍵盤1個分)ずつ移動して弾いています。
右手の人差し指:ミ♭(E♭)
※「ミ♭」は「レ#」と同じ音ですので、「レ#」と解釈しても構いません
↓
右手の親指:レ♭(D♭)
右手の人差し指:ミ(E)
※「レ♭」は「ド#」と同じ音ですので、「ド#」と解釈しても構いません
さらに上がって、このような動きもやってみましょう。
右手の人差し指:ミ♭(E♭)
↓
右手の親指:レ♭(D♭)
右手の人差し指:ミ(E)
↓
右手の親指:レ(D)
右手の人差し指:ファ(F)
マイナー3rd(mi3)を意識してみよう
これまでのレベル1~5でずっと弾いてきた「ド」と「ミ♭」ですが、これは「マイナー3rd」という位置関係にあります。
省略して「m3」「mi3」と書くことが多いです。
半音3個分の距離があり、ピアノの鍵盤で言うと(白鍵と黒鍵を合わせて)鍵盤3個分の距離です。
これと同様に、「レ♭とミ」「レとファ」もマイナー3rdの関係にあります。
マイナー3rdで移動して弾いてみよう
それでは、このマイナー3rdのポジションを意識しながら、指を移動させて弾いてみましょう。
「ドとミ♭」「レ♭とミ」「レとファ」を行ったり来たりする練習です。
11:51~12:15
それでは次に、すべての鍵盤を使って半音移動(となりの鍵盤に移動)の練習をしてみましょう。
はじめの「ドとミ♭」の指の形のまま、それぞれの指を半音ずつ上げたり下げていきます。
12:18~12:37
さらにステップアップして、半音上/半音下の隣り合った音ではなく、音を飛ばしてマイナー3rdの音を弾く練習もしてみましょう。
例えば…
12:43~12:58
全音(鍵盤2個分)ずつ飛ばして弾く練習にもチャレンジしてみましょう。
例えば「ドとミ♭ → レとファ」の移動では、ドとレが全音違い、ミ♭とファが全音違いの関係になっています。
こうすると、
の繰り返しになります。
12:58~12:15
この動きに慣れてきたら、次はレベル5で練習した「ブレイク」も取り入れてみましょう。
13:16~13:27
この練習を繰り返していると、だんだん音の組み合わせによって印象が変わるように感じられると思います。
「この音の組み合わせとこの音の組み合わせは、少し似ている気がする」
など、自分の耳で感じたものはぜひ大切にしてください。
完全5度(Perfect 5th)の移動にチャレンジしてみよう
次は、それぞれの指から「完全5度(Perfect 5th)」の音に移動する練習です。
完全5度は「半音7個違いの距離にある音」で、例えば「ド」は「ソ」に、「ミ♭」は「シ♭」になります。
同様に、「ソ」と完全5度の関係にあるのは「レ」、「シ♭」は「ファ」になります。
それでは、ピアノで完全5度ずつ移動する練習をしてみましょう。
スタートはドとミ♭で、それぞれの指を完全5度ずつ上げて/下げていきます。
14:25~14:49
このように完全5度ずつ移動したときは、どのように移動してもなんとなく音の雰囲気が合っているように感じるのではないでしょうか。
それでは次に、スタートの音を半音上げて「レ♭とミ」にし、そこから完全5度ずつ移動させてみましょう。
14:50~14:58
先ほどの「ドとミ♭」がスタートだったときよりも、少しキツい雰囲気になったように感じませんか?
「ドとミ♭」がスタートのときは内側に収まっている感じ、レ♭とミがスタートのときは外側に外れている感じがするかもしれません。
それでは、このインサイド(内側)とアウトサイド(外側)のパターンを、それぞれ交互に弾いてみましょう。
15:06~15:21
このようにインサイドとアウトサイドを両方使うことで、楽曲にコントラストをつけることができます。
このコントラストの違いを活かしながら弾いてみると、このようになります。
15:21~15:55
レベル6まとめ
2本の指でマイナー3rdの関係にある音を弾きながら、「半音ずつ移動」「完全5度ずつ移動」を試してみよう
「インサイドとアウトサイド」のコントラストを感じながら弾いてみよう
レベル7:4本の指を使って弾いてみよう
レベル7では、4本の指を使って弾く練習をします。
レベル1~6の練習では右手の親指と人差し指の2本を使ってきましたが、さらに2本の指を足します。
まず、今まで通り親指はドに、人差し指はミ♭に置き、マイナー3rd(mi3)の音を作ります。
次は薬指をソに置きます。
このソの音は、ミ♭に対してメジャー3rd(Ma3)の関係にあたる音で、半音4個分の距離があります。
次は小指をシ♭に置きます。
このシ♭の音は、その下で弾いているソ(薬指)に対してマイナー3rd(半音3個分の距離)の関係にあります。
この4つの音を弾いてみると、このような音になります。
16:46~16:55
この手の形を覚えたら、次はレベル6のときと同様に、それぞれの指を半音ずつ移動しながら弾いてみましょう。
※上の音を左から順に
シ♭,ソ,ミ♭,ド
↓
シ,ラ♭,ミ,レ♭
↓
ド,ラ,ファ,レ
↓
レ♭,シ♭,ソ♭,ミ♭
↓
レ,シ,ソ,ミ
↓
ミ♭,ド,ラ♭,ファ
↓
ミ,レ♭,ラ,ソ♭
↓
ファ,レ,シ♭,ソ
↓
ソ♭,ミ♭,シ,ラ♭
↓
ソ,ミ,ド,ラ
↓
ラ♭,ファ,レ♭,シ♭
↓
ラ,ソ♭,レ,シ
16:55~17:25
全12パターンありますので、網羅して弾いてみましょう。
慣れてきたら、半音移動ではなくマイナー3rdずつ(すべての音を半音3個ずつ)移動して弾いてみましょう。
17:26~17:42
レベル1~レベル5で練習したスイングのリズムやブレイクも、ここに取り入れながら弾いてみましょう。
17:43~18:02
次は、それぞれの音を完全5度ずつ(半音7個ずつ)移動させて弾いてみましょう。
とてもスッキリした雰囲気に聞こえるでしょう。
18:03~18:15
それでは、スタートの音を半音上げて、そこから完全5度で移動してみましょう。
先ほどは「シ♭,ソ,ミ♭,ド」から始めましたが、全ての音を半音上げた「シ,ラ♭,ミ,レ♭」から始めます。
全体の雰囲気が少し外れたような「アウトサイド」な印象になると思います。
18:16~18:30
それでは、「シ♭,ソ,ミ♭,ド」から始めるインサイドのパターンと、「シ,ラ♭,ミ,レ♭」から始めるアウトサイドのパターンを、交互に弾いてみましょう。
18:31~18:43
レベル7まとめ
・4本の指を使って練習しよう
(mi3→Ma3→mi3の関係になる手の形で)
・半音ずつ移動、マイナー3rdずつ移動、完全5度ずつ移動してみよう
次はいよいよレベル8~9の練習です。
5本の指全てを使って、即興らしい演奏ができるようになるためのレベルアップしたテクニックを習得しましょう!
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