10種類の感情を表現する10パターンのコード進行

10種類の感情を表現する10パターンのコード進行

今回は、Alex Romeが解説する「10個のコードパターンで10種類の違う感情を表現!」をまとめました。

自分の表現したいものを、コード進行でうまく表現できない…

そんな方に必見の内容です!

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ここからは解説の該当部分から動画が始まるように設定していますので、ぜひ動画を見ながらお楽しみください。

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コード進行1:「上昇」「喜び」「幸せいっぱい」パターン

1つ目のコード進行は、「上昇」「喜び」「幸せいっぱい」を表現したコード進行です。

D#マイナースケールをベースに解説します。

v – VI – VII – i
(A#m – B – C# – D#m)

最もベーシックなボイシングにすると、このようになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そしてここから、「上昇」「喜び」「幸せいっぱい」のイメージを足していきます。

ペダルノート足す

まずは、2つのペダルノートを足します。

「ペダルノート」とは、コード進行を通してずっと変わらずに伸ばしている音のことです。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回は、スケール上の7thの音(D#マイナースケールならC#の音)と、3rdの音(D#マイナースケールならF#の音)をペダルノートとして使います。

3rdの音を1オクターブ上げる

 
さらに、コードの構成音のうち、3rdの音を1オクターブ上げます。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

それでは、この状態のコード進行を聞いてみましょう。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、ここにボーカルを重ねてみましょう。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

マイナーキーを使っていますが、気分が上がっていき、幸せや喜びに満ちた感情が出るようになりました!

コード進行2:「ディープ」「シリアス」パターン

2つ目にご紹介するのは、「ディープ」「シリアス」なコード進行です。

よく使われるコード進行の1つでもあります。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回は、Bマイナースケールを使っていきます。

vi – VII – i – VII
Gm – A – Bm – A

最もベーシックなボイシングで演奏すると、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、このコードの構成音のうち3rdの音を1オクターブ上に上げます。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

メジャーとマイナー中間で「ニュートラル」なコード進行

このコード進行の特徴は、メジャースケールらしさとマイナースケールらしさのちょうど中間のように聞こえる、「ニュートラルなコード進行」である点です。

そのため、メロディー次第でこれらのカラーをコントロールすることが可能です。

例えば、マイナースケールをベースにしたメロディーだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

BとF#の音だけを使ったメロディーですが、よりマイナースケールらしい、ディープでシリアスな印象になりました。

しかし、ここでメジャースケールをベースにしたメロディーにすると…

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

DとAの音だけを使ったメロディーですが、よりメジャースケールらしい、明るくハッピーな印象になりました。

同じコード進行でも、メロディー次第で全く違う印象になる良い例です。

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コード進行3:「緊張」「サスペンス」パターン

3つ目にご紹介するのは、「緊張」「サスペンス」を感じさせるコード進行です。

なんと、コードを1種類しか使わないパターンです!

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回は、Gマイナーコードを使います。

ここで大切なのは、作りたいムードに合ったサウンド(音色)を使うという点です。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

このコード進行の面白い点は、最低限のコードを使いながらベースを動かすだけで、音楽に動きをつけることができるところです。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

それでは、ベースと一緒に聞いてみましょう。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ものすごく緊張感が溢れ、サスペンスな雰囲気になりました!

コード進行4:「ものすごく悲しい」パターン

4つ目にご紹介するのは、「ものすごい悲しさ」を感じさせるコード進行です。

今回はGマイナースケールを使います。

i – VII – iv – VI
Gm – F – Cm – D#

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

今回演出したいのは、ただの悲しさではなく「リアルに、ものすごく悲しい」というレベルの悲しさです。

悲しさを最大限引き出すため、まずはコードの3rdの音を全て1オクターブ上げます。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

そして、トニックのペダルトーンを足します。

トニックとはスケール上の1stの音(はじまりの音)で、GマイナースケールならGになります。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

それでは、サウンドを聞いてみましょう。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

とても悲しい雰囲気になりました。

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コード進行5:「心地いい」「幸せいっぱい」パターン

5つ目にご紹介するのは、「心地いい」「幸せいっぱい」なコード進行です。

今回はBマイナースケールを使います。

VI – III – VII – i
G – D – A – Bm

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

さらに明るい雰囲気にするため、まずはコードの3rdの音を1オクターブ上げ、スケール上の1stと3rdの音をペダルトーンとして追加します。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして簡単にドラム、補強用のシンセパッド、ボーカルを入れてみると、このようになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行6:「心地いいけどちょっと悲しい」パターン

6つ目にご紹介するのは、「心地いいけどちょっと悲しい」コード進行です。

今回はG#マイナースケールを使います。

VI – i – VII – v
E – G#m -F# – D#

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

まずはコードの3rdの音を1オクターブ上げます。

先ほどまでの例でも3rdの音を1オクターブ上げる例をご紹介していますが、個人的に3rdの音をトップノートにするのもよいでしょう。

そして、さらにスケール上の3rdの音(G#マイナースケールならBの音)と7thの音(G#マイナースケールならF#の音)をペダルトーンとして足します。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

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コード進行7:「ワクワク」パターン

7つ目にご紹介するのは、「ワクワク」するようなコード進行です。

暗めの音色を使っていても、曲にアグレッシブさや盛り上がりを加えることができます。

今回はGマイナースケールを使います。

i – i – VII – iv
Gm – Gm – D# – Cm

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

このコード進行の特徴は、マイナーコードで始まり、マイナーコードで終わっている点です。

これにより、ディープなサウンドを作ることが可能です。

そしてこれまでと同様、コードの3rdの音を1オクターブ上げます。

プラス、コードの3rdの音を別のシンセの音でも鳴らし、この3rdの音を強調させます。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ボーカルを入れると、これから何かが起こるような、盛り上がっていく予兆を感じさせる曲になります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行8:「ワクワク&ちょっとハッピー」パターン

8つ目にご紹介するのは、「ワクワク&ちょっとハッピー」なコード進行です。

先ほどの7つ目のコード進行のように、これから何かが起こりそうなワクワク感はありつつも、ハッピーな雰囲気が出るコード進行です。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回はGマイナースケールを使います。

i – i – III – VI
Gm – Gm – A# – D#

7つ目のコード進行と違うのは、3〜4小節目の部分です。

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ここで、コードの3rdの音を全て削除し、別のシンセの音でコードの5thの音を足します。

そして、先ほどの7つ目のコード進行と同じドラムとボーカルを入れてみます。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

これからジムに行きたくなるような、明るくワクワクするような楽曲になりました!

コード進行9:「チル」「リラックス」パターン

9つ目にご紹介するのは、「チル(ゆったり)」「リラックス」なコード進行です。

使う音がやわらかい音であれば、ゆったりとした楽曲にすることが可能です。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回はやわらかいピアノの音を使い、Cマイナースケールをベースにしてみます。

VII – i – VII – i
A – Cm – B – Cm

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そしてこれまでと同様、コードの3rdの音を1オクターブ上げます。

そして、トニックの音を連打した「ドローン」の音を足します。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

ドローンの音は、少しミステリアスなこのようなサウンドです。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コードとドローンの音を合わせて聞いてみると、このようになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

とても美しいコードです。

ドラムを入れると、このような楽曲を作ることも可能です。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

コード進行10:「ハッピー」パターン

最後にご紹介するのは、「ハッピー」なコード進行です。

よく使われるコード進行ですが、「メジャーコードしか使わない」という点がポイントです。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

今回はDメジャースケールを使います。

IV – V – I – I
G – A – D – D

最もベーシックなボイシングだと、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

ここにさらにハッピーな雰囲気を加えるため、まずはトニックのペダルトーンを加えます。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw

そして、

・コードの3rdと5thの音を全て削除
・ベースの音を1オクターブ上げる
・ベースの音を1オクターブ下に追加
・ペダルトーンの音を1オクターブ下に追加
https://youtu.be/_yw85rAb6cw

すると、このようなサウンドになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、ここでユニークなサウンドを作るためにOutput社「Portal」でエフェクトをかけます。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

さらに、このエフェクトを加えた音をバウンスし、オーディオファイルを切り刻んでこのようにしました。

https://youtu.be/_yw85rAb6cw
10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

そして、少し神聖な雰囲気のあるボーカルとベース、ドラムを入れると、このようになります。

10 Chord Patterns for 10 Different Emotions

以上で「10種類の感情を表現する10パターンのコード進行」の解説は終了です!

当サイトでは他にもコード進行のバリエーションを増やすための記事を公開していますので、ぜひこちらもご覧ください↓

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